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2020.06.09 リモートワークコラム

アフターコロナの働き方。宣言解除のいま、改めて考えるテレワークのメリット

全都道府県で緊急事態宣言が解除されてから2週間。

東京アラートが発令されるなど、予断を許さない状況ではありますが、個人的には、欧米と違い法律による強制力のない状態でも一定の効果をあげられたことに日本の団結力の強さを見た気がしました。

収束後の働き方について考えはじめる今だからこそ、改めてテレワークのメリットについて考えたいと思います。

在宅勤務に関する意識調査から見えたテレワークの可能性

 全国の20代~60代の男女1,000人を対象としたある調査によると、在宅勤務などのテレワークが今後定着する可能性があると考える人が全体の8割を超えていたそうです。

また、非常時のみを含め全体の9割以上が今後も在宅勤務をしたいと考えていることが分かりました。

今回在宅勤務を経験した人の多くが何かしらのメリットを感じた結果ではないでしょうか。

緊急事態宣言解除=テレワーク解除?

 テレワークは新型コロナウイルス感染の脅威から命を守る手段として、ここ数ヶ月で急速に普及しました。

宣言が解除された今、テレワークは解除しますか?
テレワークの完全解除、オフィス勤務との併用、段階的な完全テレワークへの移行・・・etc.

テレワークに関して一般的に言われている企業にとってのメリットデメリットを抜粋するとこんな感じです。

【メリット】
(1)優秀な人材の確保につながる
(2)資料のデジタル化や業務改善の機会になる
(3)非常事態における事業継続と早期復旧に役立つ

【デメリット】
(1)労務管理体制の変更を伴う
(2)セキュリティ管理を見直す必要性がある

デメリットについては、短期的には会社の負担となるかもしれません。

ですが、ビジネスを永続化するための施策として、中長期的な視野で考えればどちらも決して無駄にならないのではないでしょうか。こと日本においては、今回のようなパンデミックの脅威はもちろん、自然災害が多い国として、有事への備えは欠かせません。

有事への備えだけじゃない!テレワークのメリット

 そして、テレワークには加えてこんなメリットもあると思うんです。

1つめは「経費削減」です。

会社を経営するうえでかかるコスト、例えば、通勤費やオフィス維持費などを減らすことができます。

緊急事態宣言解除後も、テレワークを継続し、出社日数を減らす、交代勤務にするなど、3密にならないようオフィスで働く人数を制限している企業が見受けられます。

テレワークを導入した結果、高い家賃を払い続けて今のオフィスを維持する必要はないと気づいた人も多いのではないでしょうか。

また、コロナ終息後も、社員全員が働ける広いオフィスは必要でしょうか。出社する社員を最低限に抑えることができれば、家賃や光熱費、更には通勤手当など大きなコスト削減も可能になります。

そして、浮いた資金を福利厚生にまわすことで従業員満足にもつながれば一石二鳥です!

例えば、在宅勤務で個人負担が増えるものに対して一定の補助費や物資の支給でサポートするといったイメージです。

事務用品やコーヒーメーカーなど、これまでオフィスで何気なく利用していたときよりもそれぞれ個別に支給されることで特別感が増す気がしませんか?

快適なテレワークをサポートすることで社員のリテンションや満足度向上につながれば、その費用対効果はオフィス維持費としてかかっていたときとは比べ物になりません。

 

そして2つめは、「会社全体の生産性向上につながる」です。

これまで、管理職がマネジメントできる人数は最大10名程度、それ以上になると中間管理職が必要となっていました。

そのようなポジションの人の悩みとしてよく聞かれるのが、「ミーティングで1日が終わってしまう」ということです。

社内外問わず、あらゆる人との折衝に関与する立場ですから当然と言えば当然かもしれませんが、「後から報告してもらえば事足りた・・・」「定例だからなんとなく参加しているが急ぎ議論する内容ではない気がする・・・」と、後悔することはありませんか?

テレワークが前提になると、それぞれの仕事中の様子が把握しづらくなるため個人に対する評価は成果重視になっていきます。

どれだけアウトプットを出せるかが鍵となるので、より業務効率を上げようとする動きが起こります。

そうなると、自ずとミーティングについても不要不急のものはなくなっていき、そこに割かれていた時間をマネジメント業務に費やせるようになり、その結果、より多くのメンバーを見ることが可能になります。

あらゆる無駄がそぎ落とされ、本質的な業務に集中できる環境が整うことで、会社全体の生産性向上につながるのではないでしょうか。

ポストコロナのスタンダードへ。働き方の変革

 国内の深刻な感染拡大を受け、政府からは「新しい生活様式」が公表されました。

また子どもたちが元気に通学する姿を見られるようになり、日常が戻ってきたように感じますが、なかには傘をさすことで子ども同士距離を保ちながら登校させる小学校もあるなど、大きな変化が起きています。

子どもたちだけではありません。

私たちは今回、不測の事態によって経済活動がストップすることの影響の大きさを、身をもって体感しました。同じことが繰り返されないよう、大人たちの意識も変革が必要です。

感染拡大第二波やさらなる不測の事態に慌てないよう、会社に行くのがスタンダードだった半年前までの働き方を見直すときかもしれません。


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