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感情解析技術を利用した開発事例
【LASSIC感情医工学研究所レポート】Vol.2
LASSICが鳥取環境大学、鳥取医療センターと共同で設立した感情医工学研究所では、感情解析技術を産業分野に活かし、企業理念である「『らしく』の実現をサポートする」ことを目指し、実用化のための研究を行っています。
そのステップとして近年は主に、人間の行動と感情状態との関係を明らかにする研究開発を行っており、今回はその開発事例をいくつかご紹介します。
プログラム対話による感情推定システム「Everest(エベレスト)」の開発
Everest(エベレスト)とは、精神科医が臨床で使用している対話技術をアルゴリズム化してプログラムに組み込み、対話内容に応じて感情状態を判定しながら適切な応答を返すことで、感情状態の好転を支援するシステムです。
精神科医は、患者との対話を通じて感情状態を判断し、状態に合わせた適切な応答をする技術を持っています。
Everestは、感情解析技術を応用し、まるで人間の精神科医のように、機械が人をサポートする・・・そんな世界を目指しています。
Everestには、主に下記の技術が適用されています。
アルゴリズムに組み込む対話技術を拡大することで、幅広い領域に応用が可能だと考えています。
Everestの対話画面
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Everestを応用して開発した「減煙支援」に関するレポートはこちら。
[らしくメディア|事例紹介]【感医研レポートVol.1】
機械対話に基づく感情遷移推定と「症状処方」への応用を発表
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「マルチモーダル感情分析システム」の開発
Everestではテキストベースの対話データを利用しますが、それに加えて音声や脈拍、顔表面の温度、表情といった生体データを利用して、感情分析の精度を高めることを目的としているのが「マルチモーダル感情分析システム」です。
現段階では、生体データの取得にインテル®社のRealSense™技術を利用しており、RealSense™を搭載したカメラデバイスを利用して取得した顔の画像から、表情や感情状態を判定しています。
マルチモーダル感情分析システムの構成
今後は、さらに音声や脈拍等の生体データを利用したシステムへと研究開発を進め、数年以内のサービスへの応用を目指しています。
現在、この2つの研究開発結果をもって、特許出願中です。
今後もLASSIC感情医工学研究所の研究にご期待ください。