2022年7月6日
【2021年度版】仕事のオンオフの切り替え方は!?
記事の調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名
調査対象:2021年9月27日〜9月30日
新型コロナウィルス流行も活性化と鎮静化を繰り返すなか、テレワークという働き方が世間に少しづつ認知されていきました。ですが、そんな状況でも目をそらすことができないのが、テレワークにおけるデメリット。なかでも2020年度の調査において、デメリットとして回答が多かった『オンオフの切り替え』については、テレワークを続けていくうえで大きな課題となっていくのではないでしょうか。
そこで、今回は最新のアンケート調査結果と以前のデータを見比べてどのような対策を取っていくのかを考察していきたいと思います。
ますます切り替えが難しくなっている!?
まず、以前に調査を行った『テレワークのデメリットはなんですか?』というアンケートについて、2020年の調査は以下の通りです。
この時点の回答で最も多かった回答は、前述の通り男女ともに「仕事とプライベートの区別ができない」という悩みでした。それから1年後、2021年に同じ質問をした際の結果はどのようなものになったのでしょうか。結果は次の通りです。
上記のとおり男性からの回答は45.16%→45.3%とかすかに上昇、女性のテレワーカーからは38.92%→46.1%と大幅に上昇してしまっているのがわかります。
こうなってしまった原因のひとつとして、出社・退社の概念が薄いテレワークにおいては仕事のスイッチのオンオフを切り替えづらいということがあるのではないでしょうか。逆に言えば、仕事のスイッチの切り替えがうまくできるようになれば、より効率よく、ストレスのないテレワークが実現できるということなのではないでしょうか。そこで、次の項目では仕事のオンオフの切り替え方について以前のデータと最新のものを比べてみました。
仕事のオンオフ、どう切り替える?
仕事のオンオフの切り替え方について、2020年のアンケート結果は下記のようなものでした。
この時点で多くの回答を得たのは『仕事部屋に入る』『コーヒーを飲む』『服を着替える』といった行動でオンオフを切り替えているテレワーカーが多い、との結果でした。
では、それから1年が経過して、どのような結果に変化したのでしょうか。回答は次の通りです。
やはり、多くの回答を得たのは2020年と同様に『仕事部屋』『コーヒー』『身だしなみ』の3項目でした。しかも、そう答えた人が増えていることもグラフからわかります。それでは、これらの3項目について深く考察するとどのような事象が見えてくるのでしょうか。
〇仕事部屋に入る
男女ともに回答を増やした項目です。テレワークが導入された当初は新型コロナウィルス流行の時期と重なっていたこともあり、緊急避難的にダイニングやリビングなどで仕事をしていた人も多かったため、仕事部屋という選択肢がそもそもなかったテレワーカーが多かったのではないでしょうか。ところが、テレワークの長期化によって仕事のスペースを明確にできた方が増えたのではないかと予測することができます。よって、ワークスペースに入ることで職場と家庭を切り替える……という方法をとれるようになったのではないでしょうか。
〇コーヒーを飲む
テレワークに移行してからは会議室間の移動やトイレ休憩が少なくなってしまい、リフレッシュが難しくなってしまったのは確かです。
たとえ家庭内で仕事をしているからと言って「ちょっと家を出て散歩」といったような大胆なことは難しく、かといってその場に座ったままで何をするでもない休憩は難しいのでは。そんな状況で、少しでもリフレッシュができるように飲み物で気持ちの切り替えを行っているテレワーカーも多いのではないでしょうか。また、コロナ禍の影響で新たな趣味として自家焙煎のこだわりコーヒーを入れるなどといった方法でリフレッシュをしているテレワーカーも周囲で見かけるようになりました。
〇身だしなみを整える
2020年と同じく女性のテレワーカーを中心にスコアが伸ばしたのは身だしなみに関する項目でした。テレワーク導入当時は、意識しなくても「バレない」と気にしていなかった身だしなみ。上着は着ても、下はパジャマのままという話を何度か耳にしたこともあるのでは? ですが、時間が経過するにつれて「着替えないままだと、オンオフの切り替えができない」ということで、出社しているときと変わらない身だしなみをスイッチしているテレワーカーが増えているようです。また、増加の理由として考察できるのは、やはりテレワークの長期化により、家庭内での仕事のリズムに慣れて多少の余裕が出てきたためだと考えられます。
自分に合ったスイッチの切り替えで、快適なテレワークを!
今後、コロナウィルスの状況にかかわらず、業種によってはますますテレワークは定着していくでしょう。そんな状況のなかで、ベテランのテレワーカーは『スイッチのオンオフ』がうまくいかないストレスを回避するために、環境やリフレッシュの時間、身の回りなどといった部分で対策を行うテレワーカーが増えていることがわかりました。
家庭内にいるにもかかわらず、いつまでも仕事が続いてしまい、結果としてオフィスワークよりも長時間労働になってしまった……などといった事態を防ぐためにも、自分に合った切替方を探すことが大切なのではないでしょうか。仕事とプライベートを気持ちよく切り分けられれば、オフィスよりも快適なテレワーク環境も夢ではない……かもしれません。今回の記事を参考に、ぜひ自分だけの『オンオフ方法』を見つけてみてください!
記事の著作権について
本記事は、自由に転載いただくことができます。
本記事の著作権は株式会社LASSICに帰属しますが、以下リンク先の利用条件を満たす方には利用権を許諾します。
転載・引用についてのご案内
おすすめの記事
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査
調査結果のレポートをメディア運営の会社様に限り、無料でご提供いたします。
ご利用にはいくつかの条件がございますので、詳しくはお問い合わせください。
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査 2024年4月版
株式会社LASSICが行ったテレワーク・リモートワーク・在宅勤務の2024年4月実体調査レポートです。コロナ禍にテレワークを導入していた企業がコロナ禍明けから一斉に、オフィス出社へと方針を転換しています。出社回帰の流れが強まる今、テレワークに対する意識はどのように変化しているのでしょうか。実際にテレワーク経験者の声を聞いて市場調査データをまとめました。
対象地域:日本全国
サンプル数:1001
調査実施期間:2023年4月26日〜4月30日
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査 2023年版
株式会社LASSICが行ったテレワーク・リモートワーク・在宅勤務の2023年実体調査レポートです。コロナ禍にテレワークを導入していた企業がコロナ禍明けから一斉に、オフィス出社へと方針を転換しています。出社回帰の流れが強まる今、テレワークに対する意識はどのように変化しているのでしょうか。実際にテレワーク経験者の声を聞いて市場調査データをまとめました。
対象地域:日本全国
サンプル数:1,044
調査実施期間:2023年11月10日〜11月13日
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査 2022年版
株式会社LASSICが行ったテレワーク・リモートワーク・在宅勤務の2022年実体調査レポートです。コロナ禍が長期化し、テレワークも一般化してきた中での課題点やコロナ終息後の働き方について調査を実施。コロナ終息後では、オフィスワークとテレワークどちらを希望する割合が多いのでしょうか? 実際にテレワークで働く人の声を聞いて市場調査データをまとめました。
対象地域:日本全国
サンプル数:1066
調査実施期間:2022年9月30日〜10月3日