2023年11月30日
アフターコロナの働き方、テレワークへの意識は?
記事の調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1044名
調査対象:2023年11月10日〜11月13日
コロナ禍によって一気に定着を見せたテレワーク(在宅勤務)。
ウィルスへの脅威が終息した今、緊急避難的にテレワークを導入していた企業が、一斉にオフィス出社へと方針を転換しています。
オフィス回帰によって、テレワークで得られていたメリットはどうなるのでしょうか。
アフターコロナを迎えた現在、テレワーク経験者が感じるメリット・デメリットについて意識調査を行い、改めて整理をしてみたいと思います。
テレワークのメリットは?
今回、テレワークのメリットとデメリットを調査するにあたって、テレワーク経験者のみなさんにアンケートを実施。
アンケートの結果は下記の通りとなりました。
アンケートの結果、テレワークのメリットでは「通勤でのストレスがなくなった」が1位となりました。勤務場所が柔軟になることで、通勤にかかる時間短縮や満員電車での通勤ストレスから解放され、より快適な状況で仕事ができるようになったことが分かります。
次いで、「プライベート時間が充実した」、「人間関係のストレスがなくなった」と続きました。テレワークにより柔軟性が増し、個々のライフスタイルに合わせた働き方が可能になったことで、従業員のワークライフバランスが向上していることが分かります。
テレワークのデメリットは?
デメリットに対する声で最も多かったのは「仕事とプライベートの区別ができない」という意見でした。また、次いで多かったのが「上司、同僚とのコミュニケーションが取りづらい、減った」との回答でした。
こうしたデメリットが、テレワークの実施やオフィス出社の方針を定める経営者やマネジメント層にとって「サボるのではないか」「マネジメントが難しい」といった不安が生じ、オフィス回帰に繋がっているのではないでしょうか。
テレワークのメリットが出社のデメリット?
上記のように、マネジメントにおける「不安」はあるものの、テレワークのメリットと感じている内容の多くは、オフィス出社においてデメリットと感じる要素となり、ワークライフバランスの悪化が見込まれます。
具体的には、通勤時のストレス解消やプライベート時間の確保といった点において、オフィス出社により大幅に制約される可能性があることです。このようにテレワークのメリットとして上位にあがっていたものが、オフィス出社において、避けられないデメリットになっているのではないでしょうか。
オフィス回帰に伴い、これまでテレワークで享受していたメリットを補完するためには、テレワークを選択肢として継続することが重要と言えそうです。
テレワークと出社の適性
テレワークと出社の適性にはそれぞれ異なる特徴があり、テレワークの向き不向きには、特に自己管理が重要な要素となります。自己管理が苦手な人にとっては、テレワークにおけるコミュニケーション不足や環境管理の難しさが成長の妨げとなる可能性があります。
一方で、自己管理が得意な人は、働く場所による成果への影響が比較的少ない傾向が見られます。
例えば、子育て世代では、仕事以外に育児や家事に費やさなければいけない時間が多く、必然的に限られた時間の中で、やるべきことの優先順位付けや時間配分をコントロールせざるを得ません。
こうした経験によって、自己管理が得意な特性を培った人は、自己管理が重要とされるテレワークとの相性が良いと言えます。
多様な働き方の継続でESを向上
いかがでしたでしょうか。アフターコロナにおける働き方は、従業員に対して多様な選択肢を残し、それぞれが自身にとってのメリット・デメリットを理解して、人生の優先順位を考慮しながら選択できる状態にしておくことが良さそうです。
働き方の選択肢を狭めると、子育て世代やワークライフバランスを重要視する人、要介護者を抱える家庭の事情などが要因となって、会社での就業を諦めざるを得ない人も出てきます。
人口減少社会によって、代わりの働き手を獲得する難易度が高まる今、現在就業されている従業員が長く働き続けられる環境を用意することが、離職リスクを抑制し、継続的な会社の事業成長に繋がるものと思います。
アフターコロナにおける働き方は、単なるオフィス回帰ではなく、継続してテレワークを働き方の選択肢として残しておくことが重要なのではないでしょうか。
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