リモートワークから出社に会社方針が変わったら?

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リモートワークから出社に会社方針が変わったら?

コロナという災禍を乗り越え、次第に世の中は元のような生活スタイルを取り戻してきました。コロナ禍ではオンラインで開催されていた飲み会でしたが、アフターコロナではオフラインでの忘年会や新年会と賑わいを見せ、ステイホームと言われた日々も懐かしい記憶になりつつあります。

そんな状況で、いままで積極的にリモートワークを導入していた企業も、一斉にコロナ前のようにオフィス出社へと方針を転換し始めています。ですが、せっかく定着していたリモートワークという働き方に慣れてきた従業員はどのような想いを抱いているのでしょうか?

そこで今回は、リモートワークからオフィス出社に変わった際の従業員への影響について調査をテレリモ総研が行いました。

半数以上の人が100%出社回帰に反対!?

まずはリモートワークから出社に会社の方針が変わったら、従業員は転職を考えるのかという意向について、アンケート調査を行いました。その結果は以下となっています。

Q.リモートワークから出社に会社方針が変わったら、あなたは転職を考えますか?

上記の調査結果を見ると「元の生活に戻るだけなので受け入れる」と回答した方は全体のうち43.9%と過半数を割る結果となりました。では、残りの56%強のみなさんがどのように考えているか詳細を見てみると「100%リモートワークがいいので転職を考える」と回答した方が12.3%、「出社とリモートワークが半々なら転職は考えない」という方が25.5%という結果に。また、「週に1回」「月に数回」のリモートワークがなければ転職を考えるという方がそれぞれ9%程度という結果になっています。

以上の結果から考えると、リモートワークを完全中止して100%出社(フル出社)に会社の方針が変わると、56%の半数以上の方が「転職を考える」という結果になり、「100%」ならびに「半々」と回答した方の合計でも37.8%。つまり、従業員の約3人に1人の退職リスクが懸念され、非常に深刻な状況だと考えられます。

コロナ以前では、「リモートワークが無い」ということを理由に、3人に1人の退職リスクが高まるなんてことは無かったと思いますが、コロナ禍でどのように意識が変化したのでしょう。

仮説として「出社しなくても十分な業務ができていた」というリモートワークの実績や「そもそも入社時点でリモートワークが普通だった」「出社という働き方のほうが普通ではない」といった、コロナ禍に新卒・中途で入社した方の存在が考えられますが、とりわけ「子育て世代の意識」が大きく変化したのでは、という仮説に着目し、アンケート結果を深掘りしてみました。

「100%リモートワークがいいので転職を考える」と回答した方が「リモートワークと子育て」について、どのような影響を及ぼすと考えているかアンケート結果を見てみましょう。

リモートワークと子育ての影響

前述アンケートの「100%リモートワーク」を希望する方(12.3%)に対象を絞り、「リモートワークが及ぼす子育てへの影響」についてアンケートを行ったところ、下記のような調査結果となりました。

Q.リモートワークによって子育てにどんな良い影響を及ぼすと思いますか?

上記のアンケート結果で上位にあがった回答は、「時間にゆとりができる」(60%強)、「子どもと過ごす時間が増える」(50%弱)という結果になりました。

もし、コロナ禍において、家庭にお子さんがいて、育児に重要な時期だったとしたら、コロナ禍のリモートワークは仕事をしながら子供の面倒を見るゆとりが持てていたものと思われます。

ところが、フル出社となれば移動時間や残業などがネックとなり、持てた時間のゆとりをキープするのは非常に難しいでしょう。アンケート結果が示している通り、出社という働き方ではコロナ禍以前のように子どもと過ごす時間も圧倒的に減ってしまうのも確かです。

また、この結果は主に一般的な子育て世代である30代による回答が多くを占める傾向にありました。この30代層というのはビジネスパーソンとしての育成期を終え、独り立ちし主戦力として活躍している年代でもあり、企業における重要な戦略ゾーンの人材と言えるでしょう。そんな主戦力となっている人材のニーズに応える就業形態の構築は、企業にとっても急務となるかもしれません。

出社とリモートワークを切り分ける柔軟さが今後のカギ

今回のアンケート結果から、3年以上のコロナ禍は思った以上に働き方という部分に変化をもたらし、かつてのような出社だけの働き方にはついていけない従業員が多数いる、ということがわかる結果となりました。

マスクが不要になったと同様に緊急避難的に導入したリモートワークも不要になった、リモートワークで業務に妥協を強いられていたと考える企業も多いと思われ、100%出社に戻す流れが加速するのは理解できます。

一方で、ワークライフバランスや通勤苦痛の回避、移動時間の有効活用などリモートワークのほうが効率よく働けていたと考える従業員が多いことも確かです。

コロナという災禍のなかで生まれた、新しい働き方を「なかったことにする」というのはもったいない風潮だと思います。

コロナ禍が明け、出社という働き方が復活しつつも、テレワーク・リモートワークという働き方は選択肢に残しておくという柔軟な就業形態にすることで、働き盛りの優秀な人材が退職してしまうリスクを抑えられるのではないでしょうか。

反対に、この100%出社回帰の風潮の中、リモートワークの選択肢を持った就業形態を採用活動のセールスポイントにすることで、少子高齢化による人手不足で悩む企業は、優秀な人材獲得のチャンスとなるかもしれません。

この記事の執筆・監修責任者

牛尾 昭昌
監修責任者牛尾 昭昌
テレリモ総研 監修責任者/株式会社LASSIC 執行役員 事業推進本部長 プロフィール ↗

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