2022年8月31日
テレワークの残業時間は減った? 増えた?
記事の調査概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:20歳〜65歳のテレワーク/リモートワークを経験したことがあるワーキングパーソン男女1035名
調査期間:2021年9月27日〜9月30日
テレワークという働き方のなかで大きなメリットとなる「通勤が不要になる」という点。これによって、より効率的かつ快適な業務ができるようになったのは大きな変化と言えます。ですが、一方で気になるのは「退勤」が存在していないこと。仕事の終わりのきっかけとなる行動が強制されないため、いつまでも仕事をし続けてしまう……今回はそんな「残業」にスポットを当てて考察してみました。
テレワークに慣れて残業は減った?
今回は前回の「残業」に関する調査と比較をするため、「オフィスワーク時と比較し、残業時間の増減をお知らせください」というアンケートを2020年度と2021年度で比較しました。その結果は以下のようになっています。
どちらのアンケートでも最も多かったのは「1日の残業時間は変わらない」という結果でしたが、2020年度は54.13%だった数字が2021年度では49.3%にまで減少しています。一方で、残業時間が「減った」、あるいは「増えた」という回答結果が両極端に振り分けられていることがわかります。この原因として何があるのか、テレワークのメリット・デメリットのアンケート結果から考察していきます。
メリット・デメリットから見るワーキング環境の変化
まずは残業時間が減った要因を2020年度・2021年度のアンケートを比較して考察してみましょう・それぞれ、アンケート結果は下記の通り。
2020年から2021年に移り変わる際、大きくスコアを伸ばした項目は「通勤のストレスがなくなった」と「仕事に集中ができるので生産性が上がった」の2点でした。この結果から考察すると、通勤時間がなくなったことによりストレスが軽減された、あるいはひとりで仕事にも集中できることから生産性が向上し、時間内に仕事を終えることが可能になった人が増えたのではないでしょうか。
一方で、残業時間が増えた人はどうでしょうか。
回答結果が増えている項目は「上司、同僚とのコミュニケーションが取りづらい、減った」と「社内の情報、ノウハウの共有が難しい、少なくなった」。これらの回答が増えているところを考察すると、オフィス内では隣にいる人へ簡単に話しかけられ、相談ができるという点に比べ、リモートでのコミュニケーションは非常に取りづらいと感じていることが増えているのがわかります。コミュニケーションが不足した結果、情報共有が不足、あるいはコミュニケーションそのものにかかる負担が急増し、残業が増えてしまっているのではないでしょうか。
課題はコミュニケーションか
テレワークに移行したことにより、通勤や周囲のノイズといったストレス要素が減ったことから業務に集中できるようになり、残業時間が減った人が徐々に増えているようです。ですがその一方で、コミュニケーション不足や遅延が起因となり、情報共有不足が発生し、結果として残業につながってしまうという事態が起きているのではないか、というのが今回の考察結果となりました。最終的にはテレワークに対する慣れの違いによって二極化の傾向がより強く出てくるかもしれません。
家庭内にいるはずが、いつまでも仕事が終わらない……そんな状況を打破するためには、テレワークだからこそ上司や同僚といった仕事仲間とコミュニケーションをとれる状況にしておくことが重要なのかもしれません。そのためには、こまめな情報共有、チャットツールをはじめとしたワークツールの導入などといった方法もあります。とはいえ、ツールを増やしすぎても、情報共有に時間がとられすぎてしまって残業が増えてしまっては元も子もありません。現場ごとに適正な塩梅を探すのは非常に大変かもしれませんが、残業のないストレスフリー、かつ生産的なテレワーク環境を構築するために、一度コミュニケーション環境を見直してみてはいかがでしょうか。
記事の著作権について
本記事は、自由に転載いただくことができます。
本記事の著作権は株式会社LASSICに帰属しますが、以下リンク先の利用条件を満たす方には利用権を許諾します。
転載・引用についてのご案内
おすすめの記事
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査
調査結果のレポートをメディア運営の会社様に限り、無料でご提供いたします。
ご利用にはいくつかの条件がございますので、詳しくはお問い合わせください。
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査 2026年6月版
大雨や台風が近づく朝、それでも出社する人は少なくありません。悪天候時にテレワークへ切り替えられれば通勤の危険は避けられますが、現実はどうなのでしょうか。働く人の備えと本音を追いました。自然災害が相次ぐ今、リモートワークは身を守る選択肢になり得るのでしょうか。
悪天候時のテレワーク移行で得られたメリットと困りごと、リモートワークの実施頻度・継続意向・自律性、災害に備えた行動や工夫、警報発令時の自動切替など勤め先に望む制度・支援、さらにサービス認知度・採用市場・夏の賞与・副業まで、全15問にわたり市場の声をデータ化しました。
対象地域:日本全国
サンプル数:1,004
調査実施期間:2026年6月15日〜6月17日
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査 2026年5月版
リモートワークは朝の時間にゆとりを生む一方、始業と終業の区切りを曖昧にする面もあります。働く人は仕事と生活の境界をどこに引いているのか、その本音を全15問で追いました。柔軟な働き方が定着した今、オンとオフの切り替えはどこまでできているのでしょうか。
リモートワークで生まれる生活時間のゆとりと区切りの難しさ、実施状況と継続意向、働き方を誰が決めるかという自律性、つながらない時間の確保、勤め先に望む働き方ルールや制度まで、全15問にわたり市場の声をデータ化しました。
対象地域:日本全国
サンプル数:1000
調査実施期間:2026年5月27日〜6月2日
テレワーク・リモートワーク・在宅勤務の実態調査 2026年2月版
リモートワーカーが転職先に求める条件とは何か。給与・通勤・働き方の柔軟性など、仕事選びの「本音」を15問で追いました。出社回帰が進む今、働く人たちは何を重視しているのでしょうか。
リモートワークのメリット・デメリット、転職・退職の本音、地方移住の現実、出社回帰への反応、仕事選びの最終決め手など、全15問にわたり市場の声をデータ化しました。
対象地域:日本全国
サンプル数:1005
調査実施期間:2026年2月25日〜2月27日


