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吉本興業で35年!竹中イサオの“泣く子も笑う”処世術-Vol.2
お笑いの総本山、吉本興業のプロデューサー生活13,000日、5,000人の吉本芸人と渡り合った竹中イサオの処世術コラム。社内外、業界内外からの悩みや疑問、提案に対してボケとツッコミでビシビシ返していきまっせ!
竹中 功(たけなか いさお)
1959年大阪市生まれ、吉本興業で約35年間タレント養成やイベント・映画製作を担当。数々の謝罪会見をこなした「謝罪マスター」でもある。
相談:「ネガティブ思考を改善したいのですが・・・」
(静岡県在住 I.Kさん)
おお!自分が「ネガティブ思考」と分析できているだけで無問題やで!
あとは「ポジティブ思考」も持てばいいやん!
「簡単に言うな!」ってですか、ここは「気持ちの持ちよう」で「ポジティブ思考」も持てるもんなんよね。
以前、ボクがいた「お笑い業界」の中に、「自分は明るい性格です」と自称するネクラなスタッフがいてて驚いたことがある。
声も小さいし、これといった話題も持ってないし、「最近笑ったことは?」と聞くと、「何もない」と言う。
「お笑い業界」は「笑い」を提供して「笑い声や笑顔」を生み出してもらうのが本業なんで、スタッフも「明るさ」や「元気」を持ち備えねばならない。だからボクは、「ネアカ人間改造計画」をあれこれ考えた。
そのスタッフの場合は、自分が「ネガティブ」な人間だなんて思ってないので、まずはそこを自覚してもらうことから始めたけどね。
あなたにオススメするのは、まず第一に、声を張って喋ること。
明るい声で会話を続けられるようになると、後ろ向きにいてる暇がなくなるのだ。小さい声で話していると、何か依頼しているのか、助けて欲しいのか、オモロイことを言っているのか、そもそも何を言っているのか分からない。
まずは声を張ろう!
すると周りのあなたを見る目が変わっていくことに気付くだろう。ここが最初の快感。
そして続いてその中身、話題(コンテンツ)を決めた。自分の頭の中の思いや意見や感想の「言語化」やね。
「好きな食べ物はメロンです」「モー娘のライブを一番前で見たいです」「ピカソより普通にラッセンが好き。」(吉本の芸人ではないが・・)。
何でもいいから、伝えたい事が決まったら人に伝えよう!
自分の話しを聞いてくれる人がいると嬉しくなる。ここでも快感。
言葉にした途端、ツッコミの嵐に合うこともあるが、それにめげない精神力を身につけてもらいたいね。
ツッコんでもらうことを快感に感じる関西人にしたら「こんなにおいしい物はない」。この味を覚えると「ボケ」という創造の神さんと仲良くなれるんよ。「ボケ」をかまして、いじられることはおいしいことやねん!
何か言っても無視されたりスルーされたら嫌やろ。そう、言葉のキャッチボールを楽しまんとね。
鳥取でボクが「森林セラピー」を受けた時、事前に測定した「ストレス」の数値が高かったので、「どういうこと?」って聞いたら「やることが多すぎる人の数値ですね」と言われたんで、「ストレスゼロを目指します」と言うたら、「ストレスゼロはやる気も何もなくなった状態です。ストレスとリラックスのバランスを程よく持つことを目指しましょう。」とアドバイスを貰ったんです。
これってどこか「ネガティブ」と「ポジティブ」な思考に似ているように思うんよね。どっちががゼロになってしもたらアカンねん。自分の中にあるそれぞれの思考をを行ったり来たりさせたらええと思うわ。
「めげる自分」と「めげない自分」。
そこを上手く行き来すると、あら不思議、毎日が明るくなって来よるんよ。
楽しい会話は上手な言葉のキャッチボールとも言い、これが出来るようになる、雑談にも華が咲き、無駄になんかならない。キャッチボールがもっと楽しくなる。楽しい会話は最高の快感と言える。
「雑談力」の重要性はまた今度な。
「毎日、明るく会話する」、ここが肝やねん!
一回きりの人生、楽しい変化を起こして行こう!