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2026.05.19 らしくコラム

androidアプリ開発費用相場とは|機能別目安と発注時の注意点

LASSIC IT事業部|プライムベンダーとしてシステム保守・運用を受託

この記事のポイント

  • androidアプリ開発費用相場とは、機能規模・対応APIレベル・端末検証範囲・開発手法によって変動する費用レンジを示す指標であり、Android単体開発の場合は1アプリにつき100〜200万円が業界の費用解説記事における目安として整理されている
  • Androidは端末・OSの組み合わせが多岐にわたるため、検証対象端末・対応APIレベルの設定が他OSより検証コストの変動要因となりやすく、契約段階で範囲合意することが費用予見性を高める
  • Statcounter Global Statsの2026年2月公開データでは、日本国内のAndroidバージョンシェアは上位5バージョンがいずれも25%以下に分散しており、検証範囲を契約段階で握ることが品質と費用の両面で実務上の要点となる

androidアプリ開発費用相場とは|会員機能型は1アプリ100〜200万円が目安

androidアプリ開発費用相場とは、機能規模・対応APIレベル・端末検証範囲・開発手法によって変動するAndroidアプリの開発費用レンジを示す指標である。業界の費用解説記事では、OSごとに1アプリにつき100〜200万円が相場として示されており*1、このレンジは「会員機能型」のAndroidアプリに相当する目安である。情報閲覧型はこれより低く、決済連携型・高度機能型はこれより高くなる。両OS対応を求める場合、ネイティブ開発では工数が積み上がり、クロスプラットフォーム開発では共通コードベースで効率化できる構造を持つ。

図:機能規模別のAndroidアプリ開発費用レンジ

人月単価とエンジニアスキルレベル

業界の費用解説では、エンジニアの人月単価は40万〜160万円が目安とされている*1。スキルレベル・所属組織(国内ベンダー/オフショア/フリーランス)によって変動幅が大きい。Android開発では、Kotlin・Java・Jetpack Composeの実務経験者の単価が他領域より上振れする傾向がある。前述の100〜200万円のレンジは、おおむね月3〜5人月の工数 × 中堅エンジニアの人月単価60〜100万円から逆算される構造である。

Android特有の3要因が費用を左右する|端末分裂・APIレベル並存・Google Play審査

Androidアプリ開発の費用は、iOS開発と比較してAndroid特有の変動要因が複数ある。これらを契約段階で握ることが、費用予見性を高める出発点となる。

端末分裂(フラグメンテーション)への対応コスト

Androidは端末メーカー・OSバージョン・画面サイズ・解像度の組み合わせが多岐にわたる。Statcounter Global Statsの公開データ(2026年2月時点)では、日本国内のAndroidバージョンシェアはAndroid 16が25.27%、Android 15が15.27%、Android 14が11.48%、Android 13が10.35%、Android 12が10.83%と、上位5バージョンがいずれも25%以下で分散している*2。検証対象を絞らずに開発を進めると、リリース直前にクラッシュ報告が集中するリスクが高まる。検証対象端末・OSバージョンの範囲を契約段階で合意することが、品質と費用の両面で実務上の要点となる。

APIレベル並存とターゲットAPI更新への追従

Googleの公式情報でも複数のAPIレベルが並存していると整理されている*3。Google Playのターゲット API レベル要件は毎年更新されており、たとえば2026年8月31日以降は、新規アプリと更新は Android 16(API level 36)以上を必須とする方針が公式に示されている*3。リリース済みアプリも継続的な追従が必要であり、新しいAPIレベル要件に対応するための改修費用が、運用保守費として継続的に発生する。

Google Play審査要件と差戻し対応

Google Playの審査要件は定期的に更新されており、プライバシーポリシー・データセーフティ宣言・広告ID使用方針などへの対応が求められる。審査差戻しが発生すると、修正・再申請のたびに開発工数が積み上がる。直近12か月の継続リリース実績を持つ委託先を選定することで、審査差戻しリスクを抑えられる。

機能規模別レンジ|情報閲覧型50〜100万円から高度機能型300万円超まで

機能規模別のandroidアプリ開発費用レンジは、業界の費用解説記事に基づき以下のように整理できる*1

冒頭で示した「Android単体開発1アプリ100〜200万円」のレンジは、下表の「会員機能型」に相当する。情報閲覧のみで完結するアプリは100万円以下、決済・地図・チャット等を組み合わせると200〜300万円、AI機能や大規模データ処理を含むと300万円超のレンジに移行する。

タイプ 費用レンジ 主な機能例 Android特有の追加コスト要因
情報閲覧型 50〜100万円 情報閲覧・お知らせ・問い合わせフォーム 端末解像度対応の幅
会員機能型 100〜200万円 会員登録・ログイン・プッシュ通知・基本コンテンツ管理 FCM連携・バックグラウンド処理制限対応
決済連携型 200〜300万円 決済連携・地図連携・チャット・予約管理 Google Pay連携・複数決済SDK統合
高度機能型 300万円〜 AI機能・大規模データ処理・ライブストリーミング 機種依存性能差への最適化

開発手法は3択|Kotlinネイティブ・クロスプラットフォーム・KMMで費用構造が異なる

機能規模を仮置きしたうえで、次に検討するのが開発手法の選択である。Androidアプリ開発における主要な開発手法は3つあり、それぞれ費用構造と保守性の特性が異なる。

Kotlinネイティブ開発|Android最適化と新機能追従

Kotlin(一部Java併用)でAndroid専用に開発する手法である。Jetpack Compose・最新のAPIレベル機能をフル活用でき、性能要件が厳しいアプリや独自UIを多用するアプリに適合する。一方、iOS対応が別途必要な場合は両OS分の工数が積み上がる。

Flutter/React Native|共通コードベースで両OS対応

FlutterやReact Nativeなどのクロスプラットフォームフレームワークで、共通コードベースから両OSに対応する手法である。中〜小規模のプロジェクトでは2〜3割ほど費用を抑えられるケースがあるとされている*1。一方で、OS固有機能を使う場合の追加対応や、フレームワーク自体のバージョン追従が運用保守工数として発生する。

KMM(Kotlin Multiplatform Mobile)|ビジネスロジック共有

KMMは、ビジネスロジック層をKotlinで共通化し、UI層は各OSのネイティブ機能で実装する手法である。OS固有のUI体験を維持しつつ、ロジック層の重複を削減できる。新しい技術領域のため、対応経験のある委託先が限られる点が選定時の制約となる。

開発手法を選択した時点で、初期開発費の上振れ要因と運用保守費の継続発生条件がほぼ確定する。次節では、運用保守費の内訳を整理する。

運用保守費は年1回のAPI更新対応が必須|継続リリース体制で年次予算化

Androidアプリの運用保守費は、初期開発費とは別に月額費用として継続発生する。主な内訳は以下のとおりである。

ターゲットAPIレベル更新対応

Google Playのターゲット API レベル要件は毎年更新されており、既存アプリも継続的な追従が必要である。Android Developer Blog 等の公開情報では、ターゲットAPI更新要件の年次更新スケジュールが告知されている*3。対応漏れは新規リリース・アップデート停止につながる。年1回程度の対応工数が運用保守費として組み込まれる。

セキュリティパッチ・SDK更新対応

使用しているSDK・ライブラリのセキュリティアップデートへの追従が必要となる。Google Play審査要件の変更(プライバシーポリシー・データセーフティ宣言など)への追従も求められる。これらは予測しづらい頻度で発生するため、運用保守契約のSLA設計に組み込んでおくことが望ましい。

不具合対応・小規模改修

リリース後のクラッシュ報告対応、ユーザーからの不具合報告対応、機能追加・UI改善などの小規模改修が継続的に発生する。これらの工数を月額固定費とするか都度見積もりとするかは、契約形態(保守契約/準委任契約/ラボ契約)によって異なる。

契約段階で握る3項目|検証範囲・運用設計・TCOで費用予見性を高める

Androidアプリ開発の費用変動を抑える鍵は、契約書に「何を」「どこまで」明記するかの粒度にある。以下のチェックリストは、RFP段階または契約締結前に発注側が委託先と握っておくべき項目を、Android特有の論点に絞って列挙したものである。

契約書に明記すべき項目チェックリスト

検証範囲(端末・OS・APIレベル)

  • 最低サポートAPIレベル(例:API 31 / Android 12以上)
  • 検証対象端末モデルの具体名・台数(例:直近2年以内に発売された主要メーカー○機種)
  • Google Play のターゲット API レベル要件への追従責任範囲(誰がいつ追従するか)

運用保守設計

  • SLA水準(一次対応時間/復旧目標時間/月次レポート提出有無)
  • 年次ターゲットAPI更新対応の見積もり方式(月額固定/別見積もり)
  • セキュリティパッチ・SDK更新の適用頻度と費用負担

TCO(総保有コスト)算出条件

  • 初期開発費+3〜5年の運用保守費の合計提示
  • APIレベル更新対応の継続費用が初期見積もりに含まれるか別建てか
  • 不具合対応・小規模改修が月額固定費の範囲か都度見積もりか

追加発注の予防条項

  • 「直近2年以内のAPIレベル全対応」など検証範囲の文書化
  • 仕様変更時の追加見積もり手順(事前見積もり提出・承認プロセス)
  • 委託先の継続リリース実績(直近12か月の Google Play 審査通過件数)

これら4カテゴリ・12項目を契約書または基本合意書に明記することで、リリース後の追加発注・予期せぬ運用保守費の発生を抑制できる。

まとめ|発注前に答えを出すべき3つの問い

本稿で整理したandroidアプリ開発費用相場の構造を、発注判断の場で意思決定に変換するため、3つの問いに集約する。

問1:求める機能規模の費用レンジは、現在の予算と整合しているか

100〜200万円のレンジは「会員機能型」を想定したものであり、決済連携を含めば200〜300万円、AI機能等を含めば300万円超になる。求める機能と予算のズレを最初に確認する。

問2:Android特有の3要因(端末分裂・APIレベル並存・Google Play審査)を契約書のどの項目で握れているか

これら3要因は契約書の文言で費用予見性が大きく変わる。RFPまたは契約書に「対応APIレベル」「検証端末モデル」「審査差戻し時の対応範囲」が明記されているかをチェックする。

問3:TCOの算出条件は、複数社で同一か

初期開発費だけで比較すると、運用保守費が割高な委託先を選ぶリスクがある。「初期開発費+3〜5年の運用保守費」の同一条件で見積もりを取得し、APIレベル更新対応の費用が初期見積もりに含まれるか別建てかを必ず確認する。

これら3つの問いに発注前に答えを出しておくことが、機能・品質・費用の最適解に近づく出発点となる。

LASSICのAndroidアプリ開発支援サービス

LASSIC IT事業部はプライムベンダーとして、システム保守・運用と先端技術開発を一体で受託する体制を整えています。Androidアプリ開発領域では、要件定義から実装・Google Play申請・運用保守までを一貫して支援します。ターゲットAPIレベル更新対応・継続リリース体制までをカバーします。初期開発費と運用保守費を同時に提示するTCOベースの見積もり設計に対応しているため、長期的なコスト最適化を見据えた意思決定が可能です。

ご不明な点はお問い合わせフォームからもご連絡いただけます。

LASSICに相談するメリット

LASSIC IT事業部はプライムベンダーとして、システム保守・運用を一体で受託する体制を整えています。Androidアプリ開発領域では、要件定義段階の伴走、ターゲットAPIレベル更新対応、TCOベースの見積もり設計まで一貫して対応します。契約書の検証範囲・SLA設計・TCO算出条件の握り、複数社見積もりの比較、運用保守設計まで、発注前の意思決定をワンストップで支援可能です。


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  1. *1 参考:株式会社DearOne「アプリ開発費用を実際の見積書7社分から徹底解説」(業界の費用解説記事として参照)
  2. *2 出典:Statcounter Global Stats「Mobile & Tablet Android Version Market Share Japan」(2026年2月時点)
  3. *3 出典:Google「Android Developer 公式ドキュメント Target API level requirements」(最新版を参照)


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