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2026.10.20 らしくコラム

Java 8のサポート終了への対応|期限の確かめ方と移行の判断

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

打ち合わせ机でサーバー一覧の印刷物にペンで印を付けている手元。手前にサーバー機器

この記事の結論

  • Java 8の更新の期限は配布元ごとに違い、Oracleと各OpenJDK配布元の公式ページで確かめる必要があります。
  • 対応はJava 8のまま保守を続けるか新しい版に上げるかの2つで、システムをあと何年使うかで選びます。
  • 版を上げるときは一覧づくりから始め、検証と元に戻す手順を決めてから本番を切り替えます。

※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

Java 8のサポートが終わると聞いたが、いつまで使えるのか分からない。社内のどのシステムがJava 8で動いているのかも把握できていない——。長く運用してきた業務システムを抱える会社では、こうした戸惑いが起こりがちです。Java 8のサポート終了とは、Java 8に向けたセキュリティの修正などの更新が、配布元から提供されなくなることを指します。

ただし期限は1つではなく、Javaをどこから入手したかによって変わります。期限が先でも、使い続けるにも版を上げるにも準備の時間がかかります。本記事では、システムの運用を任された担当者に向けて、期限の確かめ方、使い続けるか版を上げるかの判断、版を上げる進め方、そして外部に頼むときに確認したい点を整理します。

Java 8のサポート終了とは

Java 8は2014年3月に公開された版で、長く更新が続く長期サポート(LTS)の版の1つです。*1 Oracleのサポートは段階に分かれていて、Java 8の期限は次のとおりです。

  • Premier Support(標準のサポート):2022年3月まで
  • Extended Support(延長のサポート):2030年12月まで
  • Sustaining Support(最後の段階のサポート):期限の定めなし*1

ただし、この日付はOracleと商用のサポート契約を結んでいる顧客に当てはまるものです。Oracle JDK 8の更新は、個人での利用や開発の用途に限って無償で使えるライセンスで配布されています。*1 業務でOracle JDK 8を使い続けるなら、まず自社に契約があるかを確かめます。ライセンスの論点はOracle Java有償化とOpenJDK移行で扱っています。

配布元ごとの期限の確かめ方

JavaにはOracle以外にも、OpenJDK(オープンソースで開発されているJava)をもとに組み立てて配布している提供元が複数あります。同じJava 8でも、更新を続ける期限は配布元ごとに違います。主な配布元の公式ページに書かれている期限は、2026年10月時点で次のとおりです。

サーバールームのラック通路で、タブレットを持ち機器を指して棚卸ししている

Java 8の更新の期限(各配布元の公式ページから)
配布元 公式ページに書かれている期限
Oracle JDK 8 Extended Supportは2030年12月まで(商用サポートの契約がある顧客向け)*1
Eclipse Temurin 8 提供の終了は少なくとも2030年12月*2
Amazon Corretto 8 最後の更新の予定は2030年10月、サポートの終了は2030年12月*3
Red Hat build of OpenJDK 8 通常のサポートは2026年11月30日まで、延長の段階(ELS-1)は2032年12月31日まで*4

表の日付は、各社が公式ページを更新すると変わることがあります。判断の前には、その時点のページを開いて確かめます。また、各配布元は3か月ごとに更新を出しています。*2 Java 8を使い続けるなら、この更新を当て続けることが前提です。社内では、次の順で確かめると漏れが出にくくなります。

  • サーバーと端末ごとに、動いているJavaの版と配布元を書き出す
  • 業務アプリに同梱されたJavaや、製品に組み込まれたJavaも数に入れる
  • 配布元ごとの公式ページで、期限と更新の出る時期を確かめる
  • 期限から逆算して、検証と切り替えに使える期間を見積もる

使い続けるか版を上げるか

Java 8のサポート終了への対応は、大きく2つに分かれます。Java 8のまま更新を当てて保守を続けるか、Java 17・21・25といった新しい長期サポートの版に上げるかです。*1 どちらが合うかは、そのシステムをあと何年使うかで考えます。

Java 8への対応の2つの選択肢
観点 Java 8のまま保守を続ける 新しい版に上げる
当面の作業 更新を当てて動作を確かめる作業が中心 動作の検証と修正がまとまって発生する
期限との関係 配布元の期限までに、いずれ移行が必要になる 新しい版の期限まで時間を確保できる
向いている場面 数年以内に作り直しや廃止の予定がある 今後も長く使い続ける
注意点 使っている配布元の期限が近いなら、配布元の切り替えも検討する ライブラリや動かしている基盤の版も合わせて上げる

判断で見落としやすいのは、Java Web Start(Webのリンクから業務アプリを起動する仕組み)を使っているシステムです。Oracleは、この仕組みを含むのはJava 8までで、Java 11以降には含まれないと案内しています。*1 こうした画面がある場合は、版を上げる前に起動の方法そのものを作り替える必要があります。Java 17から21への移行はJava 17のサポート期限と21への移行で扱っています。

版を上げるときの進め方

版を上げる作業は、Javaの入れ替えよりも、まわりの確認に時間がかかります。次の4つの段階で進めると、途中で作業をやり直す事態を減らせます。

  • ステップ1:Javaの版と配布元、使っているライブラリの一覧を作る
  • ステップ2:移行先の版と配布元を決め、期限を公式ページで確かめる
  • ステップ3:検証用の環境で動かし、動かない箇所と更新が必要なライブラリを洗い出す
  • ステップ4:本番の切り替え手順と、元の版に戻す手順を決めてから切り替える

Java 8から新しい版へ上げる作業を4つの段階で左から順に並べた流れ図。STEP1 版とライブラリの一覧を作る、STEP2 移行先を決める、STEP3 検証環境で試す、STEP4 戻す手順を決めて切り替える。

つまずきやすいのはステップ3です。古いライブラリには新しい版で動かないものがあり、上げると別の箇所の修正が要ることもあります。テストの自動化が進んでいないシステムでは、画面を操作して確かめる項目を先に書き出しておくと、確認の漏れを防げます。

外部に頼むときに確認しておきたい点

保守を続けるにしても版を上げるにしても、長く動いてきたシステムほど、中身を知る人が社内に残っていないことがあります。外部に頼むときは、見積もりの前に次の点を確かめておきます。

西日の入る会議室で、社内の担当者と外部の技術者が確認項目の紙を突き合わせている

  • 調べる対象:サーバーと端末に加え、製品に組み込まれたJavaまで棚卸しするか
  • 期限の前提:どの配布元の、どの公式ページの日付をもとに計画を立てるか
  • 検証の方法:テストの項目を誰が用意し、新旧の版で結果をどう比べるか
  • 切り替えの手順:本番で問題が出たときに元の版へ戻す手順があるか
  • 運用後の更新:3か月ごとの更新を、誰がいつ当てるか

特に運用後の更新は、移行が終わると担当があいまいになりがちです。版を上げても更新を当てなければ、古い版の弱点を残したままになります。移行と保守を同じ相手に任せるかも、最初に決めておきます。

まとめ:Java 8で確かめておきたい3つの点

Java 8のサポート終了に対応するうえで、確かめておきたい点は3つに整理できます。第一に、社内で動いているJavaの版と配布元を書き出し、配布元ごとの公式ページで期限を確かめること。第二に、そのシステムをあと何年使うかをもとに、Java 8のまま保守を続けるか、新しい版に上げるかを決めること。第三に、版を上げるなら検証と元に戻す手順を先に決め、移行後の更新の担当まで決めておくことです。この3点を踏まえておけば、「期限の直前になって、どのシステムが対象なのか分からない」という事態を避けやすくなります。棚卸しや移行の進め方に迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

LASSICに相談するメリット

LASSICは2006年の創業以来、システムの運用・保守に特化したプライム(一次請け)のシステムインテグレーターとして、企業のシステム開発と保守・運用を受託してきました。日本ニアショア開発推進機構の認定ベンダーとして、全国のリモート人材による開発・運用の体制を整えています。

Java 8からの移行では、MavenやGradleで管理している依存ライブラリの一覧と、JDKに付属するjdeps(依存関係を調べる道具)の結果をもとに、新しい版で使えなくなる部品を洗い出します。そのうえでSpring FrameworkやApache Tomcatなど、アプリケーションを動かす基盤の版の組み合わせを先に決めます。設計の段階では、Java 8のまま保守する部分と版を上げる部分の切り分け、移行先の版と配布元、Java Web Startを使う画面の作り替えの要否を、お客様のシステム構成を見ながら判断します。検証では新旧の版で同じテストを流して結果を照らし合わせ、元の版に戻す手順を本番の前に試します。運用では、3か月ごとの更新を当てる手順と、配布元の期限を見直す時期を文書にします。

よくある質問

Java 8は今後も無償で使い続けられますか

配布元とライセンスによって変わります。たとえばAmazon Corretto 8は、少なくとも2030年12月まで無償で更新を提供するとしています。*3 一方、Oracle JDK 8の更新を無償で使えるのは、個人での利用や開発の用途に限られます。*1 業務での使い方が条件に合うかは、各配布元のライセンスで確かめてください。

社員のパソコンのJava 8は自動で新しい版に上がりますか

Oracleは、パソコンのJava 8を自動更新の機能で後継の版へ移す計画はないと案内しています。*1 そのため、端末のJavaも棚卸しの対象に入れ、新しい版への入れ替えや不要なJavaの削除を計画に含めておく必要があります。

版を上げる作業にはどれくらいの期間がかかりますか

システムの規模、使っているライブラリの数、テストの自動化の進み具合によって大きく変わります。まずJavaの版とライブラリの一覧を作ると、検証する項目の数が見え、期間を見積もりやすくなります。期限から逆算し、検証に十分な期間を取れる時期に着手することをおすすめします。

Java 8の保守と移行のご相談

Java 8で動くシステムの棚卸しから、保守の継続、新しい版への移行と移行後の運用まで、元請(プライムベンダー)としてご提案します。

2006年の創業以来、一次請けのシステムインテグレーターとして、企業のシステム開発と保守・運用を受託してきました。

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出典

  1. *1 参考:Oracle「Oracle Java SE Supportのロードマップ」(2026年9月15日更新)(https://www.oracle.com/jp/java/technologies/java-se-support-roadmap.html)。出典:Java 8のGA日・Premier Support・Extended Support・Sustaining Supportの期限、日付が商用サポートの顧客に適用されること、Oracle JDK 8がOTNライセンスで提供されること、LTSの版、自動更新での移行をしないこと、Java Web StartがJava 11以降に含まれないことの記述を参照(2026年10月確認)
  2. *2 参考:Adoptium「Temurin Support」(https://adoptium.net/support/)。出典:Release Roadmap(3か月ごとの更新)とJava 8の提供終了(At least Dec 2030)の記述を参照(2026年10月確認)
  3. *3 参考:Amazon Web Services「Amazon Corretto FAQs」(https://aws.amazon.com/corretto/faqs/)。出典:Corretto 8の無償の長期サポート、最後の更新の予定(2030年10月)とサポート終了(2030年12月)の記述を参照(2026年10月確認)
  4. *4 参考:Red Hat「OpenJDK Life Cycle and Support Policy」(https://access.redhat.com/articles/1299013)。出典:OpenJDK 8のEnd of Full Support(2026年11月30日)とEnd of ELS-1(2032年12月31日)の記述を参照(2026年10月確認)




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