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2026.08.20 らしくコラム

Windows Server 2025で何が変わる?移行の検討ポイント

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事の結論

  • Windows Server 2:Windows Server 2025は2024年11月に一般提供が始まった最新のサーバーOS。ホットパッチや次世代AD、仮想化・ネットワークの強化が入りました。
  • 主な新機能:アップグレードパスに違いがあり、2019・2022からは直接、2016からは二段階またはクリーンな移行が要ります。
  • ライセンス:コア単位で、CALはバージョン固有です。旧版のCALは新版には使えない点に注意します。

※ 本記事は2026年8月時点の公式情報(省庁・公的機関・ベンダー公式ドキュメント)に基づきます。

サーバーOSの新しい版が出ると、情報システム部門では「いつ、どう乗り換えるか」という検討が始まります。2024年11月に一般提供が始まったWindows Server 2025は、セキュリティや性能、クラウドとの連携を広げた最新のサーバーOSです。既存のWindows Server 2016が移行期限を控えるなかで、その受け皿としても関心を集めています。とはいえ、新機能の全体像や、既存版からの移行の道すじ、ライセンスの勘どころは、言葉だけでは分かりにくい面もあるでしょう。

本記事では、サーバー基盤の刷新や移行を外部と進める情報システム部門・事業部門の担当者に向けて、Windows Server 2025で何が変わるのか、既存版からどう移るのか、ライセンスやCALで何に気をつけるのか、そして受託・委託開発で押さえておきたい点を整理します。なお、サポート期限やライセンスの条件は変わることがあるため、実際の検討では最新の公式情報を確かめながら進めてください。

Windows Server 2025への移行を検討するサーバー基盤のイメージ

Windows Server 2025とは——2024年登場の最新サーバーOS

Windows Server 2025は、マイクロソフトが2024年11月に一般提供を始めた、最新のサーバー向けOSです。Windows Server 2019、2022に続く版で、セキュリティ面の強化、処理性能の向上、そしてクラウドとの連携のしやすさを打ち出しています。オンプレミスのサーバーはもちろん、クラウドやハイブリッドの構成でも使える設計になっているのが特徴でしょう。

この版が注目される背景には、既存環境の移行時期が重なっている事情があります。とりわけWindows Server 2016は、サポートの区切りが近づいてきました。いずれ移行を迫られるのなら、次の土台として最新版を検討したい——そう考える組織が増えているのです。まずは「何が新しくなり、自社の使い方にどう活きてくるのか」を押さえるところから始めると、判断の見通しが立ちます。

主な新機能——セキュリティ・性能・クラウド連携

Windows Server 2025の新機能は、大きくセキュリティ・性能・クラウド連携の三つの方向で語られます。とくに実務で話題になりやすいのが「ホットパッチ」です。これは、更新の適用にあたってサーバーの再起動を減らせる仕組みで、止めにくい業務システムでの運用負荷をやわらげます。ただし、ホットパッチは有償のサブスクリプションとして提供される形のため、利用の可否とあわせて費用面も見ておきたいところなのです。

ほかにも、認証基盤の中核である次世代のActive Directory、ファイル共有をインターネット越しに扱いやすくするSMB over QUIC、仮想化のHyper-VやGPUの活用、ソフトウェアで記憶域やネットワークを束ねるStorage Spaces Direct・SDN、クラスタリングの改善など、幅広い領域で手が入りました。もっとも、これらすべてが自社に要るわけではありません。自社の構成や運用で、どの機能が実際に活きるのかを見きわめる姿勢が、投資の無駄を避ける近道です。全体像を図にまとめました。

Windows Server 2025の全体像。主な新機能(ホットパッチ・次世代Active Directory・SMB over QUIC・仮想化改善)、サポート期限の目安、既存版からの移行の道すじ(2019/2022は直接、2016は二段階)、ライセンスとCALの注意点を示す図

サポート期限と、いつ検討すればよいか

導入時期を考えるうえで、サポート期限(ライフサイクル)の把握は欠かせません。Windows Server 2025は、固定ライフサイクルにもとづき、メインストリームサポートが2029年11月ごろ、延長サポートが2034年11月ごろまでとされています。長く使う土台になるため、ここを起点に更新計画を描くとよいでしょう。なお、これらの日付は目安であり、最新の正確な情報はマイクロソフトの公式ライフサイクル情報で確かめてください。

検討の時期は、「いま何を使っているか」で変わります。すでにWindows Server 2016を運用しているなら、その移行期限から逆算して早めに動くのが手堅い進め方です。2019や2022を使っているなら、期限まではまだ猶予があるぶん、新機能が自社で活きるかどうかを見ながら計画的に判断できます。あわてて飛びつく話でも、先送りにしてよい話でもありません。期限と機能の両面から、腰を据えて見通しを立てるのがよいのです。

既存版からの移行——アップグレードパスの違い

移行でまず押さえたいのが、既存版によって取れる道すじが異なる点なのです。Windows Server 2019と2022からは、Windows Server 2025への直接のインプレースアップグレード(OSを入れ替える形の更新)に対応しています。一方、Windows Server 2016のEOL移行では、2025への直接のインプレースアップグレードには対応していません。いったん2019または2022を経由する二段階の更新か、新しく用意した2025環境へ役割やデータを移す「移行(マイグレーション)」を選ぶわけです。さらに古いWindows Server 2012からの移行では、なおさら計画的な移し替えが前提になるでしょう。

ドメインコントローラーを含む場合は、事前にADPREP(フォレストやドメインの準備)を実行しておくなど、順序に沿った段取りが要るのです。また、アップグレードには新しいプロダクトキーが必要で、2019や2022のキーは使えません。こうした前提を早い段階で洗い出しておくと、途中で手が止まりにくくなるものです。物理サーバーの入れ替えとあわせて考える場合は、サーバーリプレイスの外注という選択肢も含めて、全体の段取りを描いておくと見通しが立ちます。下の表に、既存版ごとの道すじを大まかに整理しました。

既存版別に見た2025への移り方・主な留意点の一覧
既存版 2025への移り方 主な留意点
Windows Server 2022 直接のインプレースアップグレードに対応 新しいプロダクトキーが必要
Windows Server 2019 直接のインプレースアップグレードに対応 DCはADPREP等の事前準備
Windows Server 2016 直接は不可。二段階の更新か、移行 移行期限が近く早めの計画が要る
Windows Server 2012 など 新環境への移し替えが前提 互換性の確認を丁寧に

表はあくまで大づかみの整理です。実際の可否や手順は構成によって変わるため、検証環境で確かめてから本番に臨むのが手堅いといえます。

ライセンスとCALで気をつける点

Windows Server 2025のライセンスは、サーバーの物理コア数にもとづく「コアライセンス」が基本です。2コア単位のパックで数え、Standardエディションではおおむね16コア分から、というのが目安になります。エディションは、仮想マシンを2台まで動かせるStandardと、仮想化を多用する環境向けで仮想マシンの扱いが広いDatacenterに分かれます。仮想化の規模やStorage Spaces Direct・SDNといった機能の要否で、どちらが見合うかを選び分けるのがよいでしょう。数量や条件は構成で変わるため、正確な見積もりは販売元に確かめてください。

もうひとつ見落としやすいのが、クライアントアクセスライセンス(CAL)です。CALはサーバーへアクセスする利用者や端末に必要となるもので、バージョン固有である点に注意します。つまり、Windows Server 2022のCALでは2025のサーバーへはアクセスできず、2025に合わせたCALを用意し直すことになるのです。ライセンス費用は、コアライセンスとCALの両方を見ておかないと見積もりがぶれます。持ち込みのライセンスでクラウド費用をやりくりする考え方は、BYOLでのライセンスコスト最適化もあわせて検討すると、選択肢が広がります。

受託・委託開発で押さえる実務ポイント

Windows Server 2025への移行を外部と進める場合は、いくつかの点を早めにすり合わせておくと見通しが立ちます。出発点になるのが、現状の棚卸しです。いま動いているサーバーの版、載っているアプリケーションやミドルウェア、ドメインの構成、ライセンスの保有状況——これらを洗い出さないと、取れる移行の道すじも、必要なライセンスも定まりません。ここを一緒に整理できる相手だと、後戻りが起きにくくなります。

そのうえで、アップグレードか移行か、二段階が要るのか、検証環境でどこまで確かめるのか、といった段取りを設計の早い段階で共有します。業務を止めにくいシステムでは、切り替えの時間帯や切り戻しの手順まで含めて設計できる相手だと、任せたあとも危なげがありません。要件の棚卸しから、移行方式の選定、ライセンスの見積もり、検証、本番切り替えまでを見通して伴走できるかどうかを、委託先選びの視点にするとよいでしょう。目的から逆算して提案できる相手であれば、新機能の採否も現場に無理なく落とし込みやすくなるものです。

まとめ:Windows Server 2025で押さえる3つの視点

Windows Server 2025は、既存環境の移行時期とも重なり、これからのサーバー基盤の土台になりうる最新版です。押さえておきたい視点は、三つに整理できます。第一に、2024年11月に一般提供が始まった版で、ホットパッチや次世代AD、仮想化・ネットワークの強化が入り、自社に活きる機能を見きわめることが肝になること。第二に、移行はアップグレードパスに違いがあり、2019・2022からは直接、2016からは二段階または移行が要るため、現状の版から逆算して計画すること。第三に、ライセンスはコア単位でCALはバージョン固有のため、コアとCALの両面で費用を見積もること。まずは現状の棚卸しから始め、期限と機能の両面で腰を据えて判断するとよいでしょう。迷う部分は、公式情報の確認とあわせて、外部の知見を頼るのも手堅い進め方といえます。

LASSICに相談するメリット

LASSIC IT事業部は、元請(プライムベンダー)として、サーバー基盤の移行やリプレイスを、現状把握から移行方式の設計・検証・本番切り替えまで一貫して受託しています。Windows Server 2025への移行でも、アップグレードパスの見きわめ、ライセンスやCALの整理、業務を止めない切り替え設計まで、目的から逆算してご提案できるのが強みです。何から手を付けるべきか、棚卸しの段階からご相談いただけます。

よくある質問

Windows Server 2025はいつ提供が始まりましたか。

マイクロソフトが2024年11月に一般提供を始めた、最新のサーバー向けOSです。Windows Server 2019、2022に続く版で、セキュリティ・性能・クラウド連携の強化が打ち出されています。サポート期限は固定ライフサイクルにもとづき、メインストリームが2029年11月ごろ、延長が2034年11月ごろまでとされています。日付は目安のため、最新の公式情報でご確認ください。

Windows Server 2016から2025へ直接アップグレードできますか。

Windows Server 2016から2025への直接のインプレースアップグレードには対応していません。いったん2019または2022を経由する二段階の更新か、新しく用意した2025環境へ役割やデータを移す移行を選ぶことになります。2016は移行期限も近づいているため、早めに計画を立てるのが手堅い進め方です。

2019や2022からはどう移りますか。

Windows Server 2019と2022からは、2025への直接のインプレースアップグレードに対応しています。ただし、ドメインコントローラーを含む場合はADPREPなどの事前準備が要り、アップグレードには新しいプロダクトキーが必要です。本番の前に検証環境で手順を確かめてから進めると、途中で手が止まりにくくなります。

CALは旧版のものを使い回せますか。

CAL(クライアントアクセスライセンス)はバージョン固有のため、旧版のCALは新版には使えません。たとえば2022のCALでは2025のサーバーへアクセスできず、2025に合わせて用意し直すことになるのです。ライセンス費用は、コア単位のサーバーライセンスとCALの両方を見て見積もると、あとからのぶれを抑えられます。

移行はどこから着手すればよいですか。

現状の棚卸しから始めるとよいでしょう。稼働中のサーバーの版、載っているアプリケーション、ドメイン構成、ライセンスの保有状況を洗い出すと、取れる移行の道すじと必要なライセンスが見えてきます。そのうえで、アップグレードか移行か、検証の範囲、切り替えの段取りを設計するのです。業務を止めにくい場合は、切り戻しまで含めて設計できる体制を用意すると危なげがありません。

Windows Server 2025への移行・リプレイスはLASSICへ

元請(プライムベンダー)として、現状把握から移行方式の設計・検証・本番切り替えまで、貴社のサーバー基盤の刷新に合わせてご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

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出典

  1. *1 参考:Microsoft「Windows Server 2025 now generally available」(https://www.microsoft.com/en-us/windows-server/blog/)。提供開始・新機能の参考として。(2026年8月確認)
  2. *2 参考:Microsoft Learn「Windows Server のアップグレードと変換」(https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/get-started/upgrade-conversion-options)。移行・ライフサイクル・ライセンスは最新の公式情報を確認。(2026年8月確認)


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