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2026.10.17 採用支援コラム

フリーランスの直接契約とエージェント経由の違い|企業の選び方

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

木目の丸い打ち合わせ机で企業の担当者とフリーランスのエンジニアが握手し、手前に閉じたフォルダーとペンがある

この記事の結論

  • フリーランスとの直接契約とエージェント経由の違いは、誰と契約し、誰が探し、困ったときに誰が動くかにあります。
  • 仕事ぶりを知る人がいて契約と支払いの手続きを自社で受け持てるなら直接契約、探す時間が限られるならエージェント経由が向きます。
  • どちらにする場合も、任せる範囲と始めたい時期、途中で抜けたときに作業を引き取る人を頼む前に決めておきます。

※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

開発の手が回らず、フリーランスのエンジニアに加わってもらうことになった。知り合いから紹介された人と直接契約を結ぶか、エージェント経由で候補を挙げてもらうか、社内で意見が分かれている——。初めて外部のエンジニアを迎える企業では、この選び方で話が止まることがあります。

本記事は、開発マネージャーや情報システムの責任者、エンジニアの確保を任された人事の担当者に向けて、直接契約とエージェント経由の違い、比べるときの3つの観点、それぞれが向く場面、頼む前に決めておくことをまとめます。

直接契約とエージェント経由の違い

フリーランスのエンジニアと仕事を始める形は、大きく2つに分けられます。自社がフリーランス本人と業務委託の契約を結ぶ直接契約と、仲介する会社(エージェント)を通して契約し、フリーランスに仕事をしてもらうエージェント経由です。違いは、誰と契約し、誰が候補を探し、困ったときに誰が動くかにあります。

直接契約とエージェント経由の契約の形を上下2段で示した図。上の段の直接契約では、自社とフリーランスが業務委託の契約と支払い、日々のやり取りを直接行い、探すこと、条件のすり合わせ、契約の書面づくりは自社が受け持つ。下の段のエージェント経由では、自社とエージェント、エージェントとフリーランスがそれぞれ契約と支払いを行い、日々の仕事のやり取りは自社とフリーランスの間で行う。探すことと条件のすり合わせはエージェントが受け持ち、契約の相手はエージェントごとに確かめると書かれている。

直接契約とエージェント経由の違い(一般的な形の例)
項目 直接契約 エージェント経由
契約の相手 フリーランス本人 エージェント(契約の形はエージェントごとに確かめる)
候補を探す人 自社 エージェント(自社は条件を伝える)
条件のすり合わせ 自社と本人で直接行う エージェントが間に入る
請求と支払い 本人から請求を受け、自社が支払う エージェントとの間で行う
途中で抜けたとき 次の人を自社で探す 代わりの候補を相談できるかは契約で決まる

声をかけられる相手は少なくありません。総務省の「令和4年就業構造基本調査」では、本業がフリーランスの人は209万人で、有業者の3.1%でした。*1 産業別に見ると情報通信業は15.3万人で、この産業の有業者に占める割合は5.2%です。*1

比べるときの3つの観点

どちらが優れているかではなく、自社の状況に合うかどうかで選びます。比べる観点は、探す手間、仕事を始めるまでの段取り、途中で抜けたときの手当ての3つです。

直接契約とエージェント経由を比べる3つの観点
観点 直接契約 エージェント経由
探す手間 知り合いや以前の取引先に声をかける。心当たりがなければ自社で募集し、見極めまで受け持つ 条件を伝えて候補を挙げてもらう。自社は面談と見極めに時間を使える
始めるまでの段取り 契約書と取引条件の書面を自社で用意し、本人と合意する エージェントの手続きに沿って進め、条件のすり合わせを任せられる
途中で抜けたときの手当て 作業の引き取りと次の人探しを自社で行う 代わりの候補の紹介を頼めるかを契約で確かめておく

仕事を始めるまでの日数は、候補が見つかるまでの時間と、契約の書面がそろうまでの時間を足したものです。直接契約は、心当たりの人がいればすぐに話を始められますが、書面づくりと条件の確認を自社で受け持ちます。エージェント経由は手続きの型がある分だけ進めやすい一方、候補が出そろうまでの時間は条件の厳しさによって変わります。始めたい日から逆算して、どちらが間に合うかを考えます。

直接契約が向く場面と注意点

直接契約が向くのは、仕事ぶりを知っている人がいて、契約の手続きを自社で回せるときです。

書類保管室のスチール棚で総務の担当者が無地の白いバインダーを列の隙間に差し込み、もう1冊を抱えている

  • 以前の取引先や元社員など、仕事ぶりを知るフリーランスに心当たりがある
  • 契約書や取引条件の書面を自社で用意できる(法務や総務に相談できる)
  • 請求の受け取りと支払いを、本人と自社の間で直接行える
  • 途中で抜けたときに、社内で作業を引き取れる人がいる

直接契約では、自社がフリーランス新法でいう「業務委託事業者」として、取引の条件を明示する義務(3条通知)などを負います。*3 公正取引委員会のQ&Aによると、仲介する事業者が事務手続きの代行をしているにすぎない場合は、発注した側が業務委託事業者になり、実質的に仲介する事業者が業務を委託しているといえる場合は、仲介する事業者が業務委託事業者になります。*3 どちらに当たるかは契約と取引の実態から判断されるため、個々の契約は専門家に確かめてください。法律の全体はフリーランス新法とはで扱っています。

直接契約は1人に頼る形になりやすいので、作業の記録と引き継ぎの置き場所を最初に決めておきます。備え方は担当者の離脱に備えて技術情報の個人依存を洗い出すで整理しています。

エージェント経由が向く場面と確認点

エージェント経由が向くのは、心当たりの候補がいないときや、探して見極める時間を社内で割けないときです。

夕方の窓際のカウンターで開発マネージャーが電話をしながら開いた手帳に条件を書き留めている後ろ姿

  • 社内に候補の心当たりがない
  • 探す人と見極める人の時間が限られている
  • 開発の言語や経験など、求める条件がはっきりしている

フリーランスの側から見ると、仲介を使う人は一部です。内閣官房などの「令和4年度フリーランス実態調査」では、仲介事業者・仲介サービスを主に利用している人が9.3%、利用することもある人が11.9%で、利用せず専ら依頼者から直接仕事を受けている人が78.7%でした。*2 エンジニアに限った数字ではありませんが、エージェントに登録している人と、直接の声かけで届く人は同じではないと考えておくと、使い分けがしやすくなります。

エージェント経由にするときは、契約の前に次の点を確かめます。

  • 契約の相手はエージェントか、紹介だけで本人と直接契約する形か
  • 途中で抜けたとき、代わりの候補を紹介してもらえるか
  • 日々の仕事の連絡は、自社の誰と本人の間で行うか
  • 契約が終わった後に本人へ直接頼むことについて、取り決めがあるか

外部人材に頼む前に決めておくこと

直接契約とエージェント経由のどちらにしても、頼む前に次の点を社内で決めておくと、2つを比べやすくなります。

  • 任せる仕事の範囲と、いつまでに何を受け取るか
  • 仕事を始めてほしい時期と、遅れると困る期日
  • 社内の窓口になる人と、質問を受けられる時間
  • 途中で抜けたときに作業を引き取る人と、記録の置き場所
  • 契約と支払いの手続きを、自社で受け持てるかどうか

最後の点に不安があれば、エージェント経由を選ぶ理由になります。探す経路の全体はフリーランスエンジニアの探し方|企業が使える4つの経路の違い、業務委託での活用の進め方はフリーランスエンジニアを業務委託で活用する企業の進め方と注意点が参考になります。

まとめ:直接契約とエージェント経由の選び方

フリーランスとの直接契約とエージェント経由を選ぶときに確かめたい点は3つです。第一に、2つの違いは誰と契約し、誰が候補を探し、困ったときに誰が動くかにあると押さえること。第二に、探す手間、始めるまでの段取り、途中で抜けたときの手当ての3つで比べ、仕事ぶりを知る人がいて手続きを自社で回せるなら直接契約、探す時間が限られるならエージェント経由を選ぶこと。第三に、任せる範囲、始めたい時期、窓口、作業を引き取る人を頼む前に決めておくことです。人の確保そのものに迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

LASSICに相談するメリット

任せたい仕事の範囲と始めたい時期が分かれば、業務委託で開発に加わる専門人材の候補を探せます。直接契約にするかエージェント経由にするか決めきれていない段階でも、条件の書き出しから相談できます。

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よくある質問

知り合いから紹介されたフリーランスとは、直接契約にしたほうがよいですか

仕事ぶりを知っていて、契約書や取引条件の書面、請求と支払いの手続きを自社で受け持てるなら、直接契約で進めやすいでしょう。手続きに不安がある場合や、途中で抜けたときの代わりを考えておきたい場合は、エージェント経由と比べてから決めます。

直接契約のフリーランスが途中で抜けたときは、どうすればよいですか

まず契約で決めた中途解除の扱いを確かめ、作業の記録と資料を社内で引き取ります。そのうえで次の人を探します。直接契約では代わりの人探しを自社で行うため、記録の置き場所と引き取る人を最初に決めておくと慌てずに済みます。

直接契約とエージェント経由を併用してもよいですか

併用できます。人ごとに契約の相手と社内の窓口が変わるので、誰とどの形で契約しているかを一覧にしておくと、支払いや連絡の取り違えを防げます。

開発に加わるフリーランスのエンジニアを探す

任せたい仕事の範囲と始めたい時期が分かっていれば、そのままご相談いただけます。直接契約にするかエージェント経由にするかを決めきれていない段階でも構いません。

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出典

  1. *1 参考:総務省統計局「令和4年就業構造基本調査 結果の概要」(PDF)(https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2022/pdf/kgaiyou.pdf)。出典:総務省統計局。「6 フリーランスの数」の本文と表6-2(産業大分類別本業がフリーランスの数及び有業者に占める割合)を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)
  2. *2 参考:令和4年度フリーランス実態調査結果(PDF)(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/freelance/dai1/siryou15.pdf)。出典:内閣官房新しい資本主義実現会議事務局・公正取引委員会・厚生労働省・中小企業庁。集計数2,119名。「9.仲介関係について」のQ1を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)
  3. *3 参考:公正取引委員会「フリーランス・事業者間取引適正化等法に関するQ&A」(https://www.jftc.go.jp/fllaw_limited/fllaw_qa.html)。出典:公正取引委員会。Q29(マッチングサービスを提供する事業者は「業務委託事業者」に該当するか)とQ35(3条通知で明示する事項)を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)




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