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2026.10.17 採用支援コラム

モバイルエンジニア採用の注意点|アプリ開発の担当と経験の確かめ方

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

面接の席で候補者が手に持ったスマートフォンのアプリ画面を指して見せ、手前の面接官がのぞき込む

この記事の結論

  • モバイルエンジニアは求人が求職者の2倍を超える職業分類にあたり、OSの組み合わせを絞るほど候補者は少なくなります。
  • iOSとAndroidの担当の分け方と、デザインやストアへの申請まで任せるかを決めてから求人票を書きます。
  • 面接では実機での確かめ方とストア公開の手順を聞き、立ち上げは業務委託、公開後の更新は社員と分けて考えます。

※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

「iOSとAndroidのアプリを、1人に両方任せられるのか」「アプリを作れると話す候補者が、ストアに出した経験まであるのか分からない」——。スマートフォンのアプリを作る人を探す開発マネージャや採用担当が、迷いやすい点です。モバイルエンジニアは、スマートフォンで使うアプリを作る技術者を指します。

厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)は、この仕事を「ソフトウェア開発(スマホアプリ)」として載せ、アプリ開発は需要があり人材不足が続いていると説明しています。*1 本記事では、job tagの職業情報と、AppleとGoogleが定めるアプリ公開の手順をもとに、モバイルエンジニアの採用で決めておくことと、経験の確かめ方を整理します。

モバイルエンジニアの採用が難しい理由

job tagで「ソフトウェア開発(スマホアプリ)」が属する職業分類を見ると、ハローワークの令和7年度の有効求人倍率(求職者1人あたりの求人の数)は2.54です。*1 職業分類全体の値ですが、求人が求職者の2倍を超える市場で探すことになります。

job tagは、人材確保が課題になっており、未経験者を採用して育てる企業や、テレワークや副業などの柔軟な働き方を認める企業が増えているとしています。*1 採りにくさの理由は、次のように整理できます。

  • 求人の数に対して求職者が少ない職業分類にあたる
  • 職場は都市部が多く、通勤できる範囲だけで探すと候補者が限られる
  • iOSとAndroidの2つのOSがあり、求める経験の組み合わせで候補者がさらに絞られる
  • 関連する技術の変化が激しく、経験の年数だけでは力を測りにくい

iOSとAndroidの担当の分け方

スマートフォンのOSはiOSとAndroidの2つです。job tagは、両方のOSに対応した開発環境(1つの作り方で2つのOS向けのアプリを作る仕組み)も出てきていると説明しています。*1 よく使う道具としては、SwiftやKotlinといったプログラミング言語と、React NativeやFlutterといった開発の枠組み(フレームワーク)が挙げられています。*1

夜の開発席で2人のエンジニアが形の違うスマートフォンを手に持ち同じアプリの表示を見比べる後ろ姿

どの作り方を選ぶかで、求める人も変わります。担当の分け方は、主に次の3つです。

iOSとAndroidの担当の分け方(本記事の整理)
分け方 向いている場面 求人票に書くこと
OSごとに担当を置く 両方のOSでアプリを長く育てる 担当するOSと、そのOSでの開発経験
1人が両方のOSを受け持つ 両方に対応した開発環境で作る 使う開発環境と、両方のOSでの公開経験
片方のOSから先に出す まず一方の利用者に届ける 先に出すOSと、後から広げる予定

どの分け方でも、OSが新しくなるたびにアプリの対応が要ります。job tagは、OSの更新に合わせたバージョンアップの対応が開発業務の何割かを占めると説明しています。*1 公開後も続く仕事として、求人票に書いておきます。

アプリ開発のどこまでを任せるか

job tagによると、アプリはエンジニアのほか、プロダクトマネージャやデザイナーとチームで作り、全体で4〜6人で開発することが多いとされます。*1 この職業の人が行っている仕事の割合(実施率)は、次のとおりです。

スマホアプリの開発者が行っている仕事の実施率(job tagの職業情報をもとに作成。厚生労働省が2023年度に実施した委託調査の結果)
仕事 実施率
要件定義を行う 86.7%
画面のデザインをする 84.4%
画面デザインをデザイナーに依頼する 77.8%
アプリをアプリストアに登録申請する 75.6%
利用者からの問い合わせ等に答える 82.2%

画面のデザインを自分でする人も、デザイナーに頼む人も8割前後います。*1 求人票を書く前に、次の点を決めておきます。

  • 画面のデザインを自分で作るか、デザイナーの案を組み立てるか
  • サーバー側の仕組み(アプリとデータをやり取りする部分)をどこまで担うか
  • ストアへの申請と公開後の更新を誰が受け持つか
  • 利用者からの問い合わせに答えるか

job tagは、入職に学歴や資格は特に求められず、関連する資格もないとしています。*1 資格で絞るより、何を作って公開したかで見ます。技術名の書き方は求人票の技術スタックの書き方で扱っています。

ストア公開と実機検証の経験の確かめ方

アプリはAppleやGoogleのストアに申請して公開します。Appleの審査の指針は、提出の前に実際の端末でアプリの不具合と安定性を確かめるよう求め、試作版の配布には専用の仕組み(TestFlight)を使うよう定めています。*2 Googleは、2023年11月13日以降に作った個人用のアカウントでは、12人以上のテスターが14日間続けて参加するテストを公開の前に求めています。*3

スマートフォンのアプリを公開するまでの4つの段階と、面接で聞く点を示した図(本記事の整理)。1 実際の端末で確かめる(どの端末とOSの版で確かめたか)、2 試作版を配って試してもらう(誰にどう試してもらったか)、3 ストアに申請する(審査で差し戻されたとき何を直したか)、4 公開後に更新する(OSが新しくなったとき何を直したか)。4のあとは1に戻り、更新のたびに同じ段階を繰り返す。

公開までの手順を自分で踏んだ人は、どこでつまずいたかを具体的に話せます。面接では、次のように聞くと経験の中身が分かります。

ストア公開と実機での確かめ方の経験を聞く質問の例(本記事の例)
確かめる点 質問の例
実機での確かめ方 どの端末とOSの版で動きを確かめましたか
試作版の配布 公開の前に、誰にどうやって試してもらいましたか
ストアへの申請 審査で差し戻されたとき、何を直しましたか
公開後の更新 OSが新しくなったとき、何を直しましたか

仕事で作ったアプリは画面を見せられないことも多いので、そのときは説明で同じ点を確かめます。ストアへの申請の作業をまとめて外部の会社に頼む進め方はアプリのストア公開を外注する進め方で扱っています。

立ち上げと運用で分ける確保の方法

job tagは、この職業の雇用形態について、正社員のほか、業務委託やフリーランスで開発に参加している人もいると説明しています。*1 アプリには、新しく作って公開するまでの時期と、公開後に更新を続ける時期があります。

昼のオフィスで開発マネージャーが席に座った業務委託のエンジニアに検証用のスマートフォンを手渡す

時期ごとに向いている確保の方法(本記事の整理)
時期・状況 向いている方法 考え方
新しいアプリの立ち上げ 業務委託の専門人材 公開まで経験者に加わってもらい、その間に社内の体制を整える
公開後の更新とOSへの対応 社員採用 OSの更新に合わせた対応が公開後も続く
近くで経験者が見つからない リモートワークの社員採用 採用する地域を広げられる

立ち上げを業務委託で進める場合も、公開後に誰が更新を引き継ぐかを先に決めておきます。アプリの開発をまとめて外部の会社に頼む進め方はiOS/Androidアプリエンジニア不足を補う進め方で扱っています。契約の細かい扱いは、契約書と専門家に確かめてください。

まとめ:モバイルエンジニア採用で確かめたい3つの点

モバイルエンジニアの採用で確かめておきたい点は3つです。第一に、この職種は求人が求職者の2倍を超える職業分類にあたり、iOSとAndroidの組み合わせを絞るほど候補者が少なくなると知っておくこと。第二に、OSごとの担当の分け方と、画面のデザインやストアへの申請まで任せるかを決めてから求人票を書くこと。第三に、面接では実機での確かめ方とストア公開の手順を具体的に聞き、立ち上げは業務委託、公開後の更新は社員と分けて考えることです。この3点を押さえておけば、「作れるが公開したことはない」という人との行き違いを減らせます。採用の進め方に迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

LASSICに相談するメリット

任せたいアプリの仕事とOSの範囲が整理できたら、確保の方法を決める段階です。新しいアプリの立ち上げは業務委託で加わる専門人材と進め、公開後の更新を担う人はリモートワークの社員の採用で探す、という分け方でご相談いただけます。

Remoguは、株式会社LASSICが運営するフリーランス・業務委託のITプロ人材サービスです。リモート前提で全国から登録が集まっており、登録は約20,000名規模、その約8割が開発系です。人材が必要になった時点から4時間以内に候補者を提案し、最短1週間で実際の業務開始まで進みます(条件によっては実現できない場合があります)。

よくある質問

未経験の人を採って育てることはできますか

できます。job tagは、人材確保のために未経験者を採用して育てる企業が増えているとし、他業種から20〜30代で中途採用されることも多いと説明しています。*1 育てる間は、ストアへの申請や実機での確かめ方を経験者が見る体制を用意しておきます。

iOSとAndroidの両方を1人に任せられますか

両方のOSに対応した開発環境で作るなら、1人で受け持つこともあります。job tagも、開発の枠組みが使われるようになり1人で様々な開発ができるようになったとしています。*1 ただし実機での確かめとストアへの申請はOSごとに要るので、その時間を見込んでおきます。

地方の会社でもモバイルエンジニアを採れますか

通勤できる範囲だけで探すと難しくなりやすい職種です。job tagは、職場は都市部が多い一方、打合せをオンラインで行い在宅で仕事をする場合もあるとしています。*1 リモートワークを前提に、採用する地域を広げる方法があります。

アプリを作る人材を相談

任せたいアプリの仕事とOSの範囲が分かっていれば、そのままご相談いただけます。社員で採るか、立ち上げの期間だけ業務委託で頼むかを決めきれていない段階でも構いません。

Remoguとリラシクなら、リモートワークで働く社員の候補者も、業務委託で開発に加わる専門人材も探せます。

Remoguは、リモート前提で全国から即戦力のITプロ人材を調達するサービスです。リラシクは、扱う求人がすべてリモートワークのITエンジニア専門転職エージェントです。どちらもLASSICが運営しています。

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出典

  1. *1 参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「ソフトウェア開発(スマホアプリ)」(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/317)。出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「ソフトウェア開発(スマホアプリ)」。どんな仕事?、タスク(実施率。厚生労働省が2023年度に実施した委託調査結果に基づく)、就業するには?、関連資格、労働条件の特徴、ハローワーク求人統計データ(有効求人倍率・令和7年度。職業分類「ソフトウェア開発技術者(WEB・オープン系)」等)を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)
  2. *2 参考:Apple「App Reviewガイドライン」(https://developer.apple.com/jp/app-store/review/guidelines/)。出典:Apple Developer「App Reviewガイドライン」。2.1 アプリの完全性(提出前に実際のデバイスでバグと安定性をテストする)、2.2 ベータ版テスト(TestFlightの使用)を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)
  3. *3 参考:Google「新しい個人用デベロッパー アカウント向けのアプリテスト要件」(Play Console ヘルプ)(https://support.google.com/googleplay/android-developer/answer/14151465?hl=ja)。出典:Google Play Console ヘルプ「新しい個人用デベロッパー アカウント向けのアプリテスト要件」。テスト要件の概要(2023年11月13日以降に作成した個人用アカウントは、12人以上のテスターが14日間連続でオプトインしたクローズドテストが必要)を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)




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