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エンジニアの職種一覧|社員採用と業務委託の使い分けと選び方
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事の結論
- job tagで見るエンジニア12職種の有効求人倍率は0.98〜8.91倍で、どれも一般事務の0.29倍を上回ります。
- 自営・フリーランスを選んだ人の割合はプログラマーが40.0%と高く、組込みは7.5%、セキュリティの監視は7.1%です。
- 判断を担う職種は社員で採り、作る範囲や期間を区切れる職種は業務委託で探すと、確保の方法を分けやすくなります。
※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。
エンジニアを採ることが決まったものの、どの職種で求人を出せばよいか決めきれない。プログラマーとシステムエンジニアは何が違うのか、インフラやセキュリティの人は社員で採るべきか、業務委託でも探せるのか。採用を任された担当者がまず知りたいのは、職種ごとの仕事の中身と、人の探し方の違いではないでしょうか。
本記事は、エンジニアを採る側の企業の採用担当者に向けて、厚生労働省の職業情報提供サイト(job tag)に載っているIT系の12職種を一覧にし、仕事の中身と、社員採用・業務委託それぞれでの確保のしやすさの目安を整理します。働く側の職種の選び方や年収の上げ方は扱いません。
目次
エンジニアの職種一覧とは
エンジニアの職種に決まった数はなく、呼び方も会社によって違います。本記事では、job tagが職業の詳細を載せているIT系の職業から、企業がエンジニアとして採ることの多い12職種を選びました。job tagは、職業ごとに仕事の内容、働き方、統計データをまとめた厚生労働省のサイトです。
- 作る仕事:プログラマー、システムエンジニア(受託開発・Webサービス開発・組込み、IoT)、ソフトウェア開発(スマホアプリ)
- 支える仕事:システムエンジニア(基盤システム)、運用・管理(IT)、ヘルプデスク(IT)、セキュリティエキスパート(オペレーション)
- まとめる・分析する仕事:プロジェクトマネージャ(IT)、データサイエンティスト、AIエンジニア
ハローワークの求人で選ぶ職業分類の番号は、job tagの職種名とは別に決まっています。番号の選び方は厚生労働省編職業分類のIT職種で扱いました。本記事の一覧は番号を選ぶためではなく、人をどう確保するかを決めるために使います。
職種ごとの仕事と確保のしやすさ
12職種の仕事の中身と、社員採用・業務委託それぞれでの確保のしやすさの目安は次の表のとおりです。社員採用の列はjob tagに載っている有効求人倍率(令和7年度・全国)、業務委託の列は、その職業で働く人が多いと感じる就業形態として「自営、フリーランス」を選んだ割合と、job tagの働き方の説明をもとにしました。*1*2*3

| 職種 | 主な仕事の中身 | 社員採用で確保しやすいか | 業務委託で確保しやすいか(判断の目安) |
|---|---|---|---|
| プログラマー | システムエンジニアの詳細設計に沿ってプログラムを作り、単体テストをする | 0.98倍。表の中では応募を集めやすい側 | 自営・フリーランス40.0%。作る範囲が決まっていれば探しやすい |
| システムエンジニア(受託開発) | 顧客の業務を聞き取り、要件定義から設計、テストまでを進める | 2.54倍。求人が求職の2倍を超える | 21.1%。job tagは守秘義務などの関係でほとんどが正社員と説明。設計の範囲を区切れば探せる |
| システムエンジニア(Webサービス開発) | Webサービスの機能を考え、チームで設計・開発・改善をする | 2.54倍。求人が求職の2倍を超える | 20.0%。フリーランスとして業務委託契約で開発に加わる人もいる |
| システムエンジニア(組込み、IoT) | 製品や装置に組み込む小型コンピュータのソフトウェアを作る | 4.26倍。表の中で2番目に高い | 7.5%。フリーランスはほとんど見られず、実機が要るため在宅も難しい |
| ソフトウェア開発(スマホアプリ) | スマートフォンのアプリを企画・要件定義から開発までチームで作る | 2.54倍。求人が求職の2倍を超える | 22.2%。業務委託やフリーランスは案件ごとに契約する。探しやすい |
| システムエンジニア(基盤システム) | サーバーやネットワーク、クラウドの基盤を設計し構築する | 2.24倍。求人が求職の2倍を超える | 11.4%。ほとんどが正社員。期間の決まった構築なら区切りやすい |
| 運用・管理(IT) | システムの稼働を監視し、障害が起きたときに復旧の作業をする | 2.2倍。求人が求職の2倍を超える | 19.4%。契約社員が限られた業務を担う例や派遣で働く人もいる |
| ヘルプデスク(IT) | 社員や利用者からのシステムや機器の問い合わせに対応する | 1.36倍。求人が求職をやや上回る | 11.8%。派遣社員を選んだ人は17.6%。派遣も選択肢になる |
| セキュリティエキスパート(オペレーション) | システムへの攻撃や不正なアクセスを監視し、事故が起きたら対応する | 2.2倍。求人が求職の2倍を超える | 7.1%。24時間の交代制が一般的。監視を請け負う会社に頼む形も含めて考える |
| プロジェクトマネージャ(IT) | 開発の実行計画を作り、予算・要員・進捗を管理する | 1.6倍。課長級に昇進して就くのが一般的とされる | 11.8%。判断と責任を担うので社員が中心 |
| データサイエンティスト | 業務の責任者に目標を聞き、データを分析して活用の道筋を示す | 8.91倍。表の中で最も高い | 12.8%。フリーランスは若干いる。分析のテーマを区切れば探せる |
| AIエンジニア | 機械学習などの手法でAIの処理を研究・開発する | 1.96倍。求人が求職の2倍近い | 17.1%。個人事業主やフリーランスもいて、準委任契約が一般的 |
有効求人倍率は、求職者1人に対して求人がいくつあるかを示す数字です。高いほど求人に対して求職者が少なく、社員で採るのに時間がかかりやすくなります。参考までに、job tagの一般事務の有効求人倍率は0.29倍でした。*4 表のエンジニアの職種は、どれもこの数字を上回っています。
一覧の数字を読むときの注意点
表の数字は採用の目安になりますが、そのまま並べて比べると判断を誤りやすい点が3つあります。
- 倍率は職種そのものではなく、その職種が入る職業分類の数字です。受託開発、Webサービス開発、スマホアプリの3つは同じ「ソフトウェア開発技術者(WEB・オープン系)」なのでどれも2.54倍、運用・管理とセキュリティは「ITシステム運用管理者」なのでどちらも2.2倍です。*1*2
- データサイエンティストの8.91倍は「他に分類されない技術の職業」の数字で、データ分析の仕事だけを数えたものではありません。*3
- 就業形態の割合は合計が100%を超えます。プログラマーでは正規の職員・従業員が53.3%、自営・フリーランスが40.0%です。*1 人数の割合ではなく、その形で働く人がどれだけ目につくかの目安として使います。
倍率はハローワークの求人と求職をもとにした数字で、ほかの経路の求人は含みません。倍率が近い職種どうしの順番にはこだわらず、0.98倍のプログラマーと4.26倍の組込みのように、差の大きいところを採用計画の手がかりにしましょう。職種ごとに採用と育成のどちらが難しいかは職種ごとの採りにくさと採用要件の優先順位にまとめています。
社員で採る職種と業務委託で探す職種
一覧の数字に、job tagが説明している働き方を重ねると、人の確保の方法は大きく4つに分けられます。
- 社員で採るのが中心:プロジェクトマネージャと組込み、IoTのシステムエンジニア。判断と責任を担う仕事や、実機のそばで進める仕事です
- 業務委託でも探しやすい:プログラマー、Webサービス開発、スマホアプリ。作る範囲と期間を決めれば、個人のエンジニアに頼めます
- 範囲を区切って個人に頼む:受託開発のシステムエンジニア、基盤の構築、データ分析、AI開発。工程や期間、分析のテーマで切り出します
- 会社や派遣も含めて考える:運用・管理、ヘルプデスク、セキュリティの監視。交代制や常駐が多く、仕事が途切れずに続きます
どの型でも、何を作るかを決める人と、できあがったものを受け取って判断する人は社員に残します。たとえばスマホアプリの開発をフリーランスに頼むときも、アプリの中身を決めるのは自社の担当者です。職種の名前より、その仕事が続くのか、期間で区切れるのかで考えると、社員と業務委託のどちらで探すかを決めやすくなります。
外部人材に頼むときに確認しておきたい点
業務委託で探すと決めた職種は、相談の前に次の5つを書き出しておくと、候補を絞る話が早く進みます。

- 範囲:一覧のどの職種の、どの工程を任せるか(例:スマホアプリの開発のうち設計とプログラム作成)
- 期間:始める時期、契約の区切り、終える時期
- 体制:社内で仕様を決める人と、成果を受け取って確かめる人
- 費用の決まり方:作業した時間で払うのか、できあがったもので払うのか
- 引き継ぎ:契約が終わるときに受け取る設計書や作業の記録
同じ「システムエンジニア」でも、基盤と受託開発では頼む相手が変わります。一覧の「主な仕事の中身」の列を参考に、任せたい仕事を1〜2行で書けるようにしておくと、社員の求人票にも業務委託の依頼にもそのまま使えます。
まとめ:エンジニアの職種一覧で確かめたい3つの点
エンジニアの職種一覧を採用に使うときに確かめたい点は3つです。第一に、職種ごとの仕事の中身を見て、自社が任せたい仕事がどの職種に当たるかを決めること。第二に、有効求人倍率と就業形態の割合から、社員で採りやすいか、業務委託で探しやすいかの目安をつかむこと。ただし倍率は職業分類ごとの数字なので、差の大きいところだけを手がかりにします。第三に、判断を担う仕事は社員に残し、範囲や期間を区切れる仕事は業務委託で探すと分けることです。職種が決まりきらない段階でも、任せたい仕事を書き出しておけば、確保の方法を選ぶ相談に進めます。
よくある質問
プログラマーとシステムエンジニアはどう違いますか
job tagでは、システムエンジニアは顧客の業務を聞き取って要件定義から設計、テストまでを進め、プログラマーはシステムエンジニアが作った詳細設計に沿ってプログラムを作り、単体テストをすると説明されています。*1
インフラエンジニアはどの職種に当たりますか
job tagでは、システムエンジニア(基盤システム)がインフラエンジニアとも呼ばれると書かれています。*2 基盤を設計・構築する仕事はこの職種、できあがったシステムを監視する仕事は運用・管理(IT)に当たります。
有効求人倍率が低い職種なら社員で採りやすいですか
そうとは言い切れません。たとえばプロジェクトマネージャ(IT)は1.6倍ですが、job tagは多くの開発を経験して課長級に昇進してから就くのが一般的と説明しています。*3 経験者を採る難しさは、倍率だけでは見えない点に注意してください。
職種に合うエンジニアを社員と業務委託の両方から探す
任せたい職種と仕事の範囲が分かっていれば、そのままご相談いただけます。どの職種で探すかを整理している段階でも構いません。
Remoguとリラシクなら、リモートワークで働く社員の候補者も、業務委託で開発に加わる専門人材も探せます。
Remoguは、リモート前提で全国から即戦力のITプロ人材を調達するサービスです。リラシクは、扱う求人がすべてリモートワークのITエンジニア専門転職エージェントです。どちらもLASSICが運営しています。
出典
- *1 参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「システムエンジニア(受託開発)」「プログラマー」「システムエンジニア(Webサービス開発)」「システムエンジニア(組込み、IoT)」「ソフトウェア開発(スマホアプリ)」(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/312)。出典:厚生労働省。職業詳細312・313・314・315・317の仕事の内容、労働条件の特徴、一般的な就業形態、有効求人倍率(令和7年度・全国)を参照(確認日2026年10月21日)(2026年10月確認)
- *2 参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「システムエンジニア(基盤システム)」「運用・管理(IT)」「ヘルプデスク(IT)」「セキュリティエキスパート(オペレーション)」(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/318)。出典:厚生労働省。職業詳細318・319・320・321の仕事の内容、労働条件の特徴、一般的な就業形態、有効求人倍率(令和7年度・全国)を参照(確認日2026年10月21日)(2026年10月確認)
- *3 参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「プロジェクトマネージャ(IT)」「データサイエンティスト」「AIエンジニア」(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/322)。出典:厚生労働省。職業詳細322・323・325の仕事の内容、労働条件の特徴、一般的な就業形態、有効求人倍率(令和7年度・全国)を参照(確認日2026年10月21日)(2026年10月確認)
- *4 参考:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「一般事務」(https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/428)。出典:厚生労働省。有効求人倍率(令和7年度・全国)を参照(確認日2026年10月21日)(2026年10月確認)