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2026.10.27 らしくコラム

Google WorkspaceのGemini設定の進め方

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

壁の大きなモニターの設定画面を後ろから見る情報システム担当者2人

この記事の結論

  • Google WorkspaceのGeminiは多くのエディションに標準で含まれ、追加の契約が要るのは利用の上限を広げるAI拡張アクセスです。
  • 管理コンソールでは、Gemini アプリと各サービスのGeminiを、組織部門かグループの単位でオン・オフします。
  • 試行する部署から広げ、Gemini レポートで部署ごとの使われ方を確かめて研修や対象を見直します。

※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

「Geminiを社内で使えるようにしてほしいが、管理コンソールのどこを触ればよいのか」「全社で一斉に始めてよいのか、まず一部の部署で試すべきか」——。情報システム部門では、こうした相談が寄せられがちです。Google WorkspaceのGemini設定とは、管理者が管理コンソールで、Geminiを誰に、どの範囲で使わせるかを決める作業を指します。

多くのエディションでGeminiは初めから使える状態にあり、設定の中心は「どこを止め、誰に広げるか」です。ただし画面はライセンス、生成AIのメニュー、レポートに分かれています。本記事では、情報システムの担当者に向けて、ライセンスと組織部門の準備、各設定、展開と使用状況の確認、そして外部に頼むときに確認したい点を手順の順に整理します。

Gemini設定とは

管理者が決めるGeminiの設定は、大きく2つの対象に分かれます。1つは単独で対話する「Gemini アプリ」で、ウェブ版のほか、Android・iOSのモバイルアプリやGemini in Chromeも含みます。*1 もう1つは、GmailやMeetなどの中で動く各サービスのGeminiです。*2

Geminiの設定の対象と管理コンソールの場所
設定の対象 管理コンソールの場所 決めること
ライセンス ディレクトリ > ユーザー アドオンのAI拡張アクセスを誰に割り当てるか
Gemini アプリ 生成 AI > Gemini アプリ 使える人の範囲と、Gmailやドライブとの連携
各サービスのGemini 生成 AI > Gemini for Workspace Gmail・ドライブ・Meetなどのサービスごとのオン・オフ
使用状況 生成 AI > Gemini レポート 部署や利用者ごとの使われ方

Gemini アプリと各サービスの設定を変えるには、Geminiの「設定」管理者権限が要ります。社内で先に決めておくのは「誰に、どの範囲で使わせるか」で、流れは次の4つのステップです。

Google WorkspaceでGeminiを設定する4つのステップを示した図。エディションとライセンスの確認、組織部門とグループの決定、Gemini アプリと各サービスの設定、利用者への展開と使用状況の確認の順に、それぞれの管理コンソールの場所を並べている。

ライセンスと組織部門の準備

ステップ1は、契約中のエディションで何が使えるかの確認です。Gemini アプリは、Business StarterからEnterprise Plusまで多くのエディションに、コアサービス(契約に含まれる標準のサービス)として入っています。初期設定では、ライセンスを持つ18歳以上の利用者の全員が使える状態です。*1

ホワイトボードの組織部門の木の図に線を引く手とバインダーを持つ人

利用の上限を広げたい人には、アドオン(追加の契約)のAI拡張アクセスを加え、ディレクトリ > ユーザーの画面でライセンスを割り当てます。アドオンの対象はBusiness Standard・Business Plus・Enterprise Standard・Enterprise Plusです。*3 割り当て方は次の3通りです。*4

  • 個々の利用者を選んで割り当てる
  • 利用者のメールアドレスを1行に1つずつ並べたCSVファイルで、まとめて割り当てる
  • 組織部門を選び、そこに属する利用者にまとめて割り当てる

組織部門に割り当てても、その下の組織部門の利用者にはライセンスが付きません。反映には最長で24時間ほどかかり、18歳未満の利用者には割り当てません。

ステップ2は、設定を分ける単位を決めることです。Geminiの設定は組織全体のほか、組織部門(主に部署の単位)かグループごとに変えられ、両方に設定があるとグループの設定が優先されます。*1 試行する部署を組織部門で切るか、部署をまたぐメンバーをグループで束ねるかを決めます。

Geminiアプリと各サービスの設定

ステップ3では、ステップ2で決めた単位ごとに、次の3つを設定します。

Gemini アプリと各サービスの主な設定
設定 管理コンソールの場所 決めること 初期の状態
Gemini アプリの利用 生成 AI > Gemini アプリ > サービスのステータス 全員にオンにするか、オフにするか、組織部門やグループで分けるか ライセンスを持つ18歳以上の全員が使える
Workspace アプリとの連携 生成 AI > Gemini アプリ > アプリ Gemini アプリにGmail・ドライブ・カレンダーなどの内容を使わせるか オン
各サービスのGemini 生成 AI > Gemini for Workspace > 機能へのアクセス Gmail・カレンダー・ドライブ・Meet・チャットなどのサービスごとにオンにするか オン

Gemini アプリの設定が管理するのは、ウェブ版・モバイルアプリ・Gemini in Chromeへのアクセスで、各サービスのGeminiには影響しません。変更の反映には最長で24時間ほどかかります。*1

サービスごとの設定に対応するのは、Enterprise Standard・Enterprise Plusなどです。なお、ドライブのGeminiを無効にしても、GmailのGeminiにドライブのファイルについて質問できます。*2

前提として、各サービスのGeminiにはスマート機能とカスタマイズの有効化が、Gemini アプリでWorkspaceのアプリを使うにはGeminiの会話履歴の有効化が要ります。*5 会話履歴の保存期間や共有、ログといったセキュリティの点検は、Gemini法人プランのセキュリティの確認表で扱っています。

利用者への展開と使用状況の確認

ステップ4は、利用者に使い始めてもらい、使われ方を確かめる段階です。Googleの管理者向けヘルプは、導入を準備・利用の開始・効果の測定の3段階に分けた手引きを示しています。*6

  • 準備:経営層の後援者・管理者・導入チーム・各部署の先行利用者の役割を決め、事前のアンケートで今の業務の困りごとをつかむ
  • 使い道:部署や職務ごとに使い道を挙げ、あとで測れる目標を決める
  • 利用の開始:先行利用者が各チームに使い道を紹介し、自習用の資料と質問できる場を用意する
  • 効果の測定:事前のアンケートと比べて変化を尋ね、目標と照らして対象や研修を見直す

棒グラフの配布資料のいちばん低い棒を指す手とノートを取る人

使われ方は、生成 AI > Gemini レポートで確かめます。組織レベルの使用状況では組織部門やグループごとの利用者の数とアプリごとの使われ方を、ユーザーレベルの使用状況では過去28日間の利用者ごとの使用レベルを見られます。*7

ユーザーレベルの使用状況に表示される使用レベル
使用レベル ヘルプにある基準
高 Geminiを使った利用者の中で上位10%に入り、かつ20回以上使った
中 5回以上使った
低 4回以下
ゼロ 使っていない

レポートに最新のデータが出るまでには2〜3日かかり、組織部門の変更が反映されるまでには最長で72時間ほどかかります。使用レベルの低い部署は研修の対象に、上限に達した日が多い利用者はAI拡張アクセスの候補にできます。

外部に頼むときに確認しておきたい点

Geminiの設定は、ライセンス、組織部門の設計、生成AIの各メニュー、社内への展開にまたがります。情シス代行やヘルプデスクとして外部に頼むときは、次の点を決めておくと見積もりを比べやすくなります。

  • 範囲:ライセンスの割り当て、組織部門とグループの設計、各設定の変更、社内への説明と研修のうち、どこまでを頼むか
  • 期間:試行する部署での確認と全社への展開を分けて、それぞれの期間を伝える
  • 体制:特権管理者を社内に置き、外部の担当者にはどの管理者権限を渡すか
  • 費用の決まり方:初期の設定作業で決まるのか、問い合わせ対応を含む月ごとの運用で決まるのか。ライセンスの費用とは別に示されているか
  • 引き継ぎ:変えた設定の一覧、組織部門とグループの対応表、レポートを確かめる手順を文書で受け取れるか

Google Workspaceそのものの導入から頼むときは、Google Workspace導入支援の選び方も参考になります。

まとめ:Gemini設定で確かめておきたい3つの点

Google WorkspaceのGemini設定で確かめておきたい点は3つに整理できます。第一に、エディションで使える範囲を確かめ、AI拡張アクセスは要る人にだけ割り当てること。第二に、組織部門かグループで単位を決めて各設定を変えること。第三に、試行する部署から広げ、Gemini レポートで使われ方を確かめることです。この3点を踏まえておけば、「入れたのに誰にも使われていない」という事態を避けやすくなります。設定や展開に迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

LASSICに相談するメリット

LASSICは2006年の創業以来、システムの運用・保守に特化したプライム(一次請け)のシステムインテグレーターとして、企業のシステム開発と保守・運用を受託してきました。日本ニアショア開発推進機構の認定ベンダーとして、全国のリモート人材による開発・運用の体制を整えています。

管理コンソールの組織部門とGoogle グループを試行の単位に合わせて設計し、AI拡張アクセスはCSVでの一括割り当てと自動割り当てを使い分けます。Chrome EnterpriseのGeminiSettingsやモバイル端末の管理との関係も整理し、運用ではGemini レポートとAdmin SDKのReporting APIの監査ログで配分を見直します。

よくある質問

社員のスマートフォンのGeminiアプリも管理できますか

管理できます。Gemini アプリを使える利用者は、初期設定でモバイルアプリも使えます。専用の管理画面はありませんが、デバイス管理の設定からGemini アプリをブロックできます。

Gemini in Chromeだけを止めることはできますか

できます。Chrome Enterprise のGeminiSettingsを使うと、ウェブ版とモバイルアプリは残したままGemini in Chromeだけを無効にできます。*1

AI拡張アクセスのライセンスを途中で外すと費用はどうなりますか

支払いのプランで変わります。フレキシブル プランでは、月の途中で追加や削除をすると多くの場合は日割りになります。年間/定期プランでは、ライセンスの数を減らせるのは年間契約の更新時に限られます。*8

Google WorkspaceのGemini設定と社内展開のご相談

Geminiの設定から利用者への展開と運用の支援まで、元請(プライムベンダー)としてご提案します。

2006年の創業以来、一次請けのシステムインテグレーターとして、企業のシステム開発と保守・運用を受託してきました。

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出典

  1. *1 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「Gemini アプリをオンまたはオフにする」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/gemini-app/turn-the-gemini-app-on-or-off?hl=ja)。出典:Gemini アプリに含まれるもの(ウェブアプリ・モバイルアプリ・Gemini in Chrome)、コアサービスとして使えるエディション、初期設定で18歳以上のライセンスを持つ利用者が使えること、Gemini の「設定」管理者権限、サービスのステータス、組織部門とグループの設定とグループの優先、反映まで最長24時間、モバイルアプリのブロック、Chrome Enterprise の GeminiSettings の記述を参照(確認日:2026-10-26)(2026年10月確認)
  2. *2 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「Workspace サービスでの Gemini 機能へのアクセスを管理する」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/workspace-with-gemini/manage-access-to-gemini-features-in-workspace-services?hl=ja)。出典:対応エディション、対象のサービス、既定がオンであること、他のアプリからのデータの利用、機能へのアクセスの場所、スマート機能とカスタマイズが必要なことの記述を参照(確認日:2026-10-26)(2026年10月確認)
  3. *3 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「AI アドオンを購入する」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/workspace-with-gemini/start-using-gemini?hl=ja)。出典:AI Expanded Access(AI拡張アクセス)をアドオンとして利用できるエディションの記述を参照(確認日:2026-10-26)(2026年10月確認)
  4. *4 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「Gemini アドオンを使用できるユーザーを選択する」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/workspace-with-gemini/choose-who-can-use-gemini-add-ons?hl=ja)。出典:ディレクトリ > ユーザーでのライセンスの割り当て(個々のユーザー・CSV ファイル・組織部門)、下位の組織部門には付与されないこと、最長24時間、18歳未満に割り当てないこと、新しいユーザーへの自動割り当ての記述を参照(確認日:2026-10-26)(2026年10月確認)
  5. *5 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「Gemini で Google アプリを有効または無効にする」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/gemini-app/turn-google-apps-in-gemini-on-or-off?hl=ja)。出典:Workspace アプリとの連携が既定でオンであること、アプリの設定の場所、Gemini 会話履歴を有効にする必要があることの記述を参照(確認日:2026-10-26)(2026年10月確認)
  6. *6 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「フェーズ 1: AI の導入を準備する」「フェーズ 2: AI の使用を開始してもらう」「フェーズ 3: 影響を測定して新機能を促進する」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/phase-1-prepare-for-ai-adoption?hl=ja)。出典:ステークホルダーの役割、ベースライン アンケート、ユースケースと目標、Google ガイドの募集、トレーニングとサポート、影響のアンケートと測定の記述を参照(確認日:2026-10-26)。https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/phase-2-get-people-to-start-using-ai?hl=ja ・ https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/phase-3-measure-impact-and-promote-new-features?hl=ja(2026年10月確認)
  7. *7 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「組織での Gemini の使用状況を確認する」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/review-gemini-usage-in-your-organization?hl=ja)。出典:組織レベルの使用状況とユーザーレベルの使用状況、組織部門とグループのフィルタ、過去28日間、使用レベル(高・中・低・ゼロ)の基準、最新のデータまで2〜3日、組織構造の変更の反映まで最長72時間、AI 拡張アクセスへのアップグレードの記述を参照(確認日:2026-10-26)(2026年10月確認)
  8. *8 参考:Google Workspace 管理者ヘルプ「Google Workspace with Gemini のお支払いの仕組み」(https://knowledge.workspace.google.com/admin/generative-ai/workspace-with-gemini/how-google-workspace-with-gemini-billing-works?hl=ja)。出典:フレキシブル プランの日割り、年間/定期プランでライセンス数を減らせるのは更新時に限られること、オンラインで購入した AI Expanded Access はフレキシブル プランで請求されることの記述を参照(確認日:2026-10-26)(2026年10月確認)




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