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2026.10.16 採用支援コラム

情報処理・通信技術者の有効求人倍率|都道府県別の一覧と見方

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

地方都市を望む会議室で、求人票の控えを示す採用担当者と聞く開発責任者

この記事の結論

  • 情報処理・通信技術者の有効求人倍率は令和7年度に全国1.45倍で、東京都の2.90倍から滋賀県の0.20倍まで開きがあります。
  • 都道府県別の数字は求人を受け付けたハローワークの所在地で数えるため、自県の値は全国や近県と並べて読みます。
  • 自県の倍率が全国より高いなら、県内の募集と並行して県外のリモート社員や業務委託も早めに候補に入れます。

※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

県内でエンジニアを募集しても応募が来ない。東京の会社と比べて、うちの県はどれくらい採りにくいのか——。地方を含む企業の採用担当者が抱きやすい疑問です。手がかりになるのが、厚生労働省の職業安定業務統計にある「情報処理・通信技術者」の有効求人倍率です。仕事を探している人1人あたりに、エンジニアの求人がいくつあるかを表します。

全国の最新値は令和8年8月分の1.33倍ですが、都道府県別に見ると、1倍を大きく超える県と下回る県があります。ただし集計には決まりがあり、そのまま並べると読み違えることもあります。本記事では、採用担当者に向けて、都道府県別の一覧、自県の数字を読むときの注意点、そして県内で採れないときに県外のリモート社員や業務委託へ広げる判断を整理します。

情報処理・通信技術者の有効求人倍率とは

有効求人倍率は、「月間有効求人数」を「月間有効求職者数」で除して得たものです。*4 1倍を超えると求人のほうが多く、1倍を下回ると仕事を探している人のほうが多い状態です。情報処理・通信技術者は、統計の職業分類でエンジニアに当たる区分です。

この数字は、厚生労働省が公共職業安定所(ハローワーク)の求人・求職・就職の状況をとりまとめたものです。*1 全国の値と都道府県別の値では、公表の仕方が違います。

  • 全国の最新月:令和8年8月分で1.33倍、全職業(職業計)は1.06倍。令和8年10月2日に公表*1*2
  • 都道府県別:職業別の数字は毎月の公表には無く、年に1回の「雇用関係指標(年度)」に載る。最新は令和7年度*3
  • 年度の表に載るのは求人数と求職者数で、倍率は自分で割って出す

本記事では、雇用関係指標の年度の表から、都道府県ごとに情報処理・通信技術者の有効求人数を有効求職者数で割りました。令和7年度の全国は1.45倍、同じ表の職業計は1.10倍です。*3 全国の値の詳しい読み方はエンジニアの有効求人倍率の読み方で扱っています。

都道府県別の有効求人倍率の一覧

まず、47都道府県が倍率のどの幅に入るかを見ます。下の図は、令和7年度の情報処理・通信技術者の有効求人倍率で都道府県を5つの幅に分けたものです。

情報処理・通信技術者の有効求人倍率で47都道府県を5つの幅に分けた横棒グラフ(令和7年度・常用(パート含む)・受理地別)。0.5倍未満が6、0.5倍以上1倍未満が27、1倍以上1.5倍未満が8、1.5倍以上2倍未満が3、2倍以上が3。全国は1.45倍。厚生労働省「雇用関係指標(年度)」第4表・第5表の求人数と求職者数から計算。

1倍を下回るのは33道府県で、半数を超えます(山梨県は1倍をわずかに下回り、表では1.00倍)。全国の1.45倍を上回ったのは、東京都2.90倍、岩手県2.86倍、宮城県2.06倍、宮崎県1.93倍、大阪府1.89倍、愛知県1.69倍、石川県と広島県の1.49倍でした。*3 低いほうは滋賀県0.20倍、和歌山県0.35倍、奈良県0.39倍です。全国の平均は、求人の多い一部の都府県に引き上げられています。

もう1つの見方は、同じ県の全職業との比べ方です。情報処理・通信技術者の倍率がその県の職業計を下回るのは35道府県でした。*3 自県の数字は、次の表で確かめられます。

都道府県別の有効求人倍率(令和7年度・常用(パート含む)・受理地別)。厚生労働省「雇用関係指標(年度)」第4表・第5表の月間有効求人数と月間有効求職者数の年度合計から本記事で計算
都道府県 情報処理・通信技術者 職業計(全職業)
北海道 0.85倍 0.91倍
青森県 0.75倍 1.05倍
岩手県 2.86倍 1.02倍
宮城県 2.06倍 1.04倍
秋田県 1.18倍 1.14倍
山形県 0.94倍 1.18倍
福島県 0.77倍 1.13倍
茨城県 0.94倍 1.06倍
栃木県 0.47倍 1.09倍
群馬県 0.88倍 1.16倍
埼玉県 0.48倍 0.93倍
千葉県 0.89倍 0.91倍
東京都 2.90倍 1.53倍
神奈川県 0.96倍 0.78倍
新潟県 1.22倍 1.32倍
富山県 0.98倍 1.42倍
石川県 1.49倍 1.47倍
福井県 1.42倍 1.55倍
山梨県 1.00倍 1.13倍
長野県 1.01倍 1.16倍
岐阜県 0.67倍 1.36倍
静岡県 1.23倍 1.00倍
愛知県 1.69倍 1.13倍
三重県 0.66倍 1.04倍
滋賀県 0.20倍 0.94倍
京都府 0.91倍 1.10倍
大阪府 1.89倍 1.09倍
兵庫県 0.57倍 0.87倍
奈良県 0.39倍 1.07倍
和歌山県 0.35倍 0.96倍
鳥取県 0.97倍 1.15倍
島根県 0.97倍 1.24倍
岡山県 0.95倍 1.24倍
広島県 1.49倍 1.26倍
山口県 0.87倍 1.27倍
徳島県 0.48倍 1.08倍
香川県 0.77倍 1.33倍
愛媛県 0.79倍 1.25倍
高知県 0.75倍 1.01倍
福岡県 1.05倍 0.95倍
佐賀県 0.80倍 1.09倍
長崎県 0.53倍 1.02倍
熊本県 0.71倍 1.04倍
大分県 0.99倍 1.15倍
宮崎県 1.93倍 1.07倍
鹿児島県 0.84倍 1.00倍
沖縄県 0.83倍 0.87倍
全国 1.45倍 1.10倍

自県の数字を読むときの注意点

都道府県別の倍率は、全国の値よりも集計の決まりの影響を受けやすい数字です。自県の数字を採用計画に使う前に、次の4点を押さえます。

求人の受付窓口のカウンターで採用担当者が職員に求人の申込み書類を差し出す場面

  • 受理地で数える:年度の表の都道府県別は、求人を受け付けたハローワークの所在地で数えた「受理地別」*3
  • ハローワークの分だけ:民間の求人サイトや人材紹介会社を通した求人と求職は入らない
  • 小さな県は年で大きく動く:求人も求職者も少ないと、数百件の差で倍率が変わる
  • 経験の中身は分からない:使える言語や年数は統計に出ない

受理地別の影響は東京都で目立ちます。令和7年度の全国の情報処理・通信技術者の求人のうち41.2%を東京都が受け付けた一方、求職者の割合は20.7%でした。*3 全職業の令和8年8月の季節調整値でも、東京都は受理地別1.70倍、実際に働く場所で数えた就業地別1.07倍と差があります。*1 年度の表の職業別の求人数は受理地別だけなので、東京都の2.90倍は実際に働く場所で数えるより高めに出ていると読みます。

年による動きも確かめます。滋賀県は令和5年度0.67倍、6年度0.38倍、7年度0.20倍と下がり、宮崎県は2.84倍、1.80倍、1.93倍と動きました。*3 1年分だけで判断せず、3年分と近県の値を並べて見るのが確実です。

県内で採れないときの広げ方

自県の倍率は、全国の1.45倍と1倍を目安に3つに分けて読めます。どの幅でも、統計は入り口にすぎません。実際の応募の数と、選考で合わなかった理由を合わせて判断します。

夕方の面談ブースでヘッドセットをつけ電話面談をしながらメモを取る採用担当者

自県の倍率と次の一歩(本記事の目安)
自県の倍率 読み方 次の一歩
全国(1.45倍)より高い 県内で求人が多く、経験者は取り合いになりやすい 県内の募集と並行して、県外のリモート社員と業務委託を最初から候補に入れる
1倍から全国まで 求人と求職者が近い数で、条件しだいで差が出る 県内の募集を基本にし、見直す時期を先に決めておく
1倍未満 ハローワーク上は求職者のほうが多い 求人票の経験の条件を確かめて県内で募集する。決まらなければ経験の合う人を県外に探す

県外へ広げる手段は主に2つです。長く社内に残したい仕事はリモートで働く社員として採り、期間の決まった開発や専門の仕事は業務委託の外部人材に任せます。全国では33道府県で倍率が1倍を下回っており、リモートで働ける仕事なら、そうした地域に住む人も候補になります。

県外から社員を迎えるときの採用エリアの決め方はリモート採用の採用エリアの決め方、地方に住む人を迎える受け入れはリモート採用の全国採用で扱っています。

外部人材に頼むときに確認しておきたい点

県外の業務委託の外部人材に頼む場合は、離れた場所で仕事が進む前提で、次の点を契約の前に決めておきます。

社内の担当者の机に外部の技術者が加わり、モニターのグラフを指して説明している後ろ姿

  • 任せる仕事の範囲と期間、成果物の受け取り方
  • 打ち合わせの曜日と時間帯、連絡に使う手段と返事の目安
  • 来社が必要な場面の有無と、そのときの交通費の扱い
  • 社内のシステムやデータへの権限の渡し方と、終了時の返し方
  • 指示の出し方と契約の形(契約書と専門家に確かめる)

来社の回数が決まっていれば、県外の人も自分が当てはまるかを判断しやすくなります。社内の担当者を1人決め、進み具合を見る窓口にしておくと、離れていても仕事の受け渡しが滞りにくくなります。

まとめ:自県の有効求人倍率で確かめたい3つの点

情報処理・通信技術者の有効求人倍率を都道府県別に見るときに確かめたい点は3つあります。第一に、令和7年度は全国1.45倍で、東京都2.90倍から滋賀県0.20倍まで開きがあり、33道府県は1倍を下回ること。第二に、都道府県別の数字は受理地で数えるハローワークの集計で、小さな県は年で大きく動くため、3年分と近県を並べて読むこと。第三に、自県の倍率が全国より高いときは、県内の募集と並行して県外のリモート社員や業務委託も候補に入れることです。

LASSICに相談するメリット

自県で採りにくい職種と、社内に長く残したい仕事が見えていれば、リモートワークの社員と業務委託の専門人材の両方から候補を探せます。県内の募集と並行して進めたい段階からの相談も可能です。

Remoguは、株式会社LASSICが運営するフリーランス・業務委託のITプロ人材サービスです。リモート前提で全国から登録が集まっており、登録は約20,000名規模、その約8割が開発系です。人材が必要になった時点から4時間以内に候補者を提案し、最短1週間で実際の業務開始まで進みます(条件によっては実現できない場合があります)。

よくある質問

情報処理・通信技術者の有効求人倍率は都道府県別にどこで見られますか

厚生労働省の「雇用関係指標(年度)」に、都道府県別・職業別の有効求人数(第4表)と有効求職者数(第5表)が載っています。*3 倍率は求人数を求職者数で割って出します。全国の最新月の値は、毎月の一般職業紹介状況の参考統計表で確かめられます。

自県の倍率が1倍未満なら採用しやすいと考えてよいですか

ハローワーク上は求職者のほうが多いという意味で、採用しやすさを約束するものではありません。民間の求人サイトの分は入っておらず、求職者の経験の中身も分かりません。求人票の条件と実際の応募の様子を合わせて判断します。

県外の人をリモートで採るとき最初に決めることは何ですか

来社が必要な場面と回数、そのときの交通費、仕事に使う機器の渡し方、打ち合わせの時間帯を先に決めます。求人票に書いておけば、県外の応募者も自分が当てはまるかを判断できます。

県内で採れないエンジニアを相談

自県で採りにくい職種や、任せたい仕事と期間が決まっていれば、そのままご相談いただけます。社員で探すか業務委託で頼むか迷っている段階でも構いません。

Remoguとリラシクなら、リモートワークで働く社員の候補者も、業務委託で開発に加わる専門人材も探せます。

Remoguは、リモート前提で全国から即戦力のITプロ人材を調達するサービスです。リラシクは、扱う求人がすべてリモートワークのITエンジニア専門転職エージェントです。どちらもLASSICが運営しています。

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出典

  1. *1 参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)について」報道発表資料(PDF)(https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001753853.pdf)。出典:厚生労働省 職業安定局。令和8年10月2日公表。第6表-1(就業地別)・第6表-2(受理地別)の都道府県別有効求人倍率(季節調整値)を参照(確認日2026年10月16日)(2026年10月確認)
  2. *2 参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年8月分)」参考統計表(PDF)(https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/001753011.pdf)。出典:厚生労働省。参考統計表7-1(全国計・常用(パート含む)・職業別・原数値)の情報処理・通信技術者と職業計を参照(確認日2026年10月16日)(2026年10月確認)
  3. *3 参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計):雇用関係指標(年度)」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1d.html)。出典:厚生労働省。第4表(有効求人数)・第5表(有効求職者数)の常用(パート含む)・都道府県別・職業別(中分類)の令和7年度ほかを使い、倍率は本記事で計算。都道府県別は受理地別(確認日2026年10月16日)(2026年10月確認)
  4. *4 参考:厚生労働省「一般職業紹介状況(職業安定業務統計):集計結果(用語の解説)」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/114-1_yougo.html)。出典:厚生労働省。求人倍率・月間有効求人数・月間有効求職者数の定義を参照(確認日2026年10月16日)(2026年10月確認)




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