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2026.09.19 採用支援コラム

外部人材活用で見る国の認定制度|主な種類と認定の確かめ方

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

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この記事の結論

  • 認定情報処理支援機関は、中小企業等に情報処理の方法を指導・助言する事業者を経済産業大臣が認定する制度です。
  • 認定の要件のうち実績は、3年以上の提供実績か、10者以上の中小企業等への提供実績のどちらかで足ります。
  • 認定は3年ごとに更新しないと効力を失うため、委託先には認定の有効期間がいつまでかを確かめます。

※ 本記事は2026年9月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

IT関連の仕事を外部に委託したいが、どの委託先なら任せられるのか決めきれない。国の認定を受けていると説明されたものの、その認定が何を確かめたものなのかがよく分からない——。外部人材活用で委託先を選ぶ場面では、こうした迷いが起こりがちです。判断材料のひとつになる認定制度が、中小企業等経営強化法にもとづく認定情報処理支援機関です。情報処理の方法について中小企業等に指導や助言などを行う事業者を、経済産業大臣が認定します。

認定の有無は、委託先を選ぶ手がかりになります。ただし万能ではありません。認定の要件のうち実績は、提供の年数か件数で見るもので、どの分野の実績かまでは要件に含まれていません。本記事では、IT関連の仕事を外部に委託する実務担当者に向けて、認定の要件、認定を受けられない場合、認定の期限と更新、そして外部に委託するときに確認したい点を整理します。

認定情報処理支援機関とは

根拠は中小企業等経営強化法の第43条です。第1項は、認定を受ける事業者の条件として4つを並べています。ソフトウェア業または情報処理サービス業に属する事業を行う者であること、情報処理に関する高度な知識及び経験を有すること、情報処理支援業務を行うこと、そして国が定める基本方針に適合すると認められることです。この4つに当たる事業者を、経済産業大臣が申請にもとづいて認定できると定めています。*1

情報処理支援業務の中身は、同じ条の第2項が定めています。経営能率の相当程度の向上(経営の効率を大きく高めること)を行おうとする中小企業等に対して、情報処理を行う方法について指導、助言、情報の提供などの支援を行う業務です。この「情報処理を行う方法」には、サイバーセキュリティの確保も含まれます。*1 支援の相手が中小企業等であること、支援の中身が指導や助言を中心とするものであることが、法律の文面から分かります。

4つめの条件にある基本方針は、法第3条にもとづいて主務大臣(その法律を担当する大臣)が定めるものです。情報処理支援業務については、業務の内容に関する事項、実施体制に関する事項、実施に当たって配慮すべき事項を定めることとされています。*1

認定のときに見る要件

認定のときに何を見るかは、「中小企業等経営強化法第四十三条第一項に規定する情報処理支援業務を行う者の認定等に関する命令」(以下、命令)の第2条が定めています。条文は条・項・号の順に細かくなり、号の中がさらにイ、ロと分かれます。第2条第1項は、2つの号の「いずれにも」適合していると認めるときに認定を行うとしています。*2

認定情報処理支援機関の認定要件を2つの号に分けた図。第1号は基本方針に適合すること。基本方針の中身は別の文書にあり、この記事では確かめていない。第2号はソフトウェア又は情報処理サービスを提供していることと、三年以上の提供実績または十者以上の中小企業等への提供実績。認定は三年ごとの更新。号の中身は命令の記述で、2つに並べたのはこの記事。

第1号は、法律の4つめの条件と同じ基本方針への適合です。第2号はさらにイとロに分かれ、その両方に当たることを求めています。イはソフトウェアまたは情報処理サービスを提供していること、ロは提供の実績です。

命令第2条第1項が定める認定の要件(年数と件数は条文のまま)
号・細目 条文が求めていること
1 基本方針に適合すると認められること
2イ ソフトウェア又は情報処理サービスを提供していること
2ロ 三年以上のソフトウェア又は情報処理サービスの提供実績、又は十者以上の中小企業等に対する提供実績を有していること

ロの中では、3年以上の提供実績と、10者以上の中小企業等に対する提供実績が「又は」でつながれているので、どちらか一方を満たせば足ります。号と号の間も、イとロの間も「いずれにも」なので、2つのうち1つでよいのは、この実績の部分だけです。*2

第2号は、法人については、その法人にどのような人がいるか(人的構成)に照らして、イとロに当たるかを見るとも定めています。*2 一方で、法律の条件にあった「高度な知識及び経験」という言葉は、命令の号には出てきません。技術の水準を測る数値も置かれていません。

認定を受けられない場合

要件を満たしていても、認定を受けられない場合があります。法第47条は、別の認定制度(認定経営革新等支援機関)の規定のうち第32条から第36条までを、認定情報処理支援機関に準用するとしています。*1 準用とは、別の制度の条文を、語を入れ替えて当てはめることです。

準用される第32条は、認定を受けることができない者を8つの号で並べています。号の順に、刑罰に関するものが2つ、心身の故障が1つ、破産が1つ、過去の取消しが1つ、反社会的勢力に関するものが2つ、役員に関するものが1つです。*1 いずれも、当てはまる事業者を認定から外すための条件です。

認定の期限と更新

認定には期限があります。準用される第33条第1項は、認定は五年ごとに更新を受けなければ、期間の経過によって効力を失うと定めています。法第47条は、この「五年」を「三年」と読み替えています。*1 そのため、認定情報処理支援機関の認定は、3年ごとに更新を受けなければ効力を失います。

更新の手続は、命令の第8条が定めています。更新を受けようとする事業者は、現に受けている認定の有効期間が満了する日の30日前までに、所定の様式の更新申請書を経済産業大臣に提出しなければなりません。同じ条の第2項は第2条第1項を更新にも準用しているので、更新のときにも、最初の認定と同じ2つの号に適合するかが見られます。*2

認定が途中で終わる場合

有効期間の途中で、認定が終わることもあります。準用される第35条は、基本方針に照らして業務の運営に改善が必要だと認めるときに、改善に必要な措置をとるよう命じられることがあると定めています。*1 基本方針は、認定を受ける時点だけでなく、認定を受けた後の業務にも関わってくるということです。

第36条は、認定の取消しを定めています。認定が取り消されるのは、第32条の各号のいずれかに当たるようになったとき、この改善の命令に違反したとき、不正の手段により認定または更新を受けたことが判明したときの3つです。*1

このほか第34条は、認定を受けた事業者が、認定に係る業務を廃止しようとするときは、あらかじめ届け出なければならないとしています。事業者の側から、認定を受けた業務をやめることもあるということです。

外部に委託するときに確認しておきたい点

外部人材活用の相手として、認定情報処理支援機関の認定を受けた事業者を検討するときは、次の4つを確かめておくと判断しやすくなります。

1つめは、実績の分野です。命令の第2号が見るのは、ソフトウェアまたは情報処理サービスを提供していることと、3年以上か10者以上の提供実績です。どの分野の実績かは号に含まれていないので、自社が任せたい仕事と同じ分野の実績があるかは、委託先に別に聞いておきます。

2つめは、どちらの実績で要件を満たしたかです。2つの実績は「又は」の関係なので、条文の上では、提供の年数が短くても10者以上への実績で満たすことも、相手の数が少なくても3年以上の実績で満たすこともできます。認定を受けているという事実だけでは、どちらで満たしたのかが外からは見えないため、委託先に直接確認します。

3つめは、認定の時期です。「以前に認定を受けた」という説明だけでは、いまも有効かどうかは決まりません。認定は3年ごとの更新なので、認定を受けた年と、現在の有効期間がいつまでかを確かめます。

4つめは、自社がこの制度の想定する支援の相手に当たるかです。法第43条第2項は、支援の相手を、経営能率の相当程度の向上を行おうとする中小企業等としています。*1 自社が中小企業等に当たるかどうかは法律が別に定める範囲で決まるので、先に確かめておきます。当たらない場合、この制度は自社を支援の相手として想定していないことになります。

社外の人材に関する別の認定制度は、「外部人材活用と上場準備、社外高度人材の要件は全9号」で扱っています。

まとめ:認定制度で確かめておきたい3つの点

外部人材活用で認定制度を判断材料にするうえで、確かめておきたい点は3つに整理できます。第一に、認定の要件のうち実績は、3年以上の提供実績か10者以上の中小企業等への提供実績のどちらかで足り、どの分野の実績かは要件に含まれていないこと。第二に、認定は3年ごとに更新を受けないと効力を失うので、いま有効な認定かを有効期間で確かめること。第三に、自社が支援の相手である中小企業等に当たるかを先に確かめることです。この3点を踏まえておけば、「認定があるから任せたのに、得意な分野が違った」という事態を避けやすくなります。委託先の選び方に迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

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任せたい仕事と、委託先の実績の中身が合っているかを、委託先の資料を見ながら一緒に確かめられます。委託先が決まっていない段階でもご相談ください。

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よくある質問

スマートSMEサポーターと認定情報処理支援機関は同じものですか

同じ制度を指します。スマートSMEサポーターは通称で、中小企業等経営強化法の条文での名前が認定情報処理支援機関です。委託先の資料や公的な情報を調べるときは、両方の名前で探すと見つけやすくなります。

認定があれば、委託先の技術力は確かめなくてよいですか

認定とは別に確かめておくのがおすすめです。命令の号が見るのは、提供していることと、年数か件数で見る提供の実績で、技術の水準を測る数値は置かれていません。*2 任せたい仕事に近い案件で何を担当したかを、委託先に具体的に聞いておくと判断しやすくなります。

認定を受けていない事業者には、委託しないほうがよいですか

認定の有無だけで決める必要はありません。この認定は、事業者の申請にもとづいて経済産業大臣が行うもので、*1 申請していない事業者は認定を持ちません。認定の有無は判断材料のひとつとして扱い、実績の分野や担当できる作業をあわせて確かめます。

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出典

  1. *1 参考:中小企業等経営強化法(e-Gov法令検索)(https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000018)。出典:中小企業等経営強化法(平成十一年法律第十八号)第三条第二項、第三十二条、第三十三条第一項、第三十四条から第三十六条まで、第四十三条および第四十七条を参照(2026年9月確認)
  2. *2 参考:中小企業等経営強化法第四十三条第一項に規定する情報処理支援業務を行う者の認定等に関する命令(e-Gov法令検索)(https://laws.e-gov.go.jp/law/430M60000400041)。出典:同命令(平成三十年経済産業省令第四十一号)第二条および第八条を参照(2026年9月確認)




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