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2026.09.28 採用支援コラム

業務委託エンジニアの稼働日数、作業量と連絡の頻度から決める




監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事の結論

  • 業務委託エンジニアの稼働日数は、頼む作業ごとの見積もりに会議やレビューの時間を加えて決めます。
  • 公的な調査では、一人で仕事を請け負うIT関連の人の1か月の作業日数は「15~21日」が39.3%で最も多くなっています。
  • 兼業の人に頼むときは、日数に加えて連絡がつく曜日と時間帯を先に決めておきます。

※ 本記事は2026年9月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

週に何日来てもらえばよいのか、見当がつかない。とりあえず週3日で頼んだら、会議とレビューだけで日数の多くが埋まってしまった——。業務委託エンジニアに開発へ加わってもらう現場では、頼んだ日数と、作業に実際に使える日数が合わないことが起こりがちです。業務委託エンジニアの稼働日数とは、契約した人が1週間や1か月のうちに、自社から頼んだ作業に充てる日数のことです。

稼働日数を先に決めておくと、作業の予定や、社内の担当者がいつ相談に乗れるかも決めやすくなります。ただし万能ではなく、日数だけを決めて何を頼むかが曖昧なままだと、日数を使い切っても作業が終わらないことがあります。本記事では、開発の現場を回すマネージャーに向けて、公的な調査に見る作業日数と作業時間、作業量から日数を決める手順、兼業の人に頼むときの決め方、そして外部に頼むときに確認したい点を整理します。

白い机の上に青と赤のバインダー、電卓、眼鏡、ペン立てと、棒グラフと円グラフを印刷した資料が置かれている。人物は写っていない

業務委託エンジニアの稼働日数とは

稼働日数は、「週3日」のように週単位で表すほか、「月12日」のように月単位で表すこともあります。「月80時間」のように時間で表す契約もあります。どの表し方でも、決めたいことは同じで、頼む作業に相手がどれだけの時間を使えるかです。日数で表すと、社内の会議や打ち合わせの予定と合わせやすくなります。時間で表すと、1日の中で短い時間ずつ作業する人にも当てはめやすくなります。

もう一つ分けておきたいのが、契約で取り決める日数と、実際に作業した日数です。契約の段階では見込みの日数を決め、実際に作業した日数は月ごとの報告で確かめます。見込みと実績がずれたときに、作業の量を見直すのか、日数を見直すのかをあらかじめ話しておくと、月末になって意見が食い違うことを防げます。

社員のように会社が定めた勤務日があるわけではないので、稼働日数は発注する側と受ける側が話し合って決めます。相手は、ほかの取引先の仕事や、勤め先での本業を抱えていることもあります。自社の作業に使える日数は、自社の都合だけでは決まりません。だからこそ、自社の側で「どの作業に何日ほしいか」を先に言葉にしておくことが、話し合いの出発点になります。

フリーランスは月に何日働いているのか

稼働日数の目安を考えるときに、手がかりになる公的な調査があります。労働政策研究・研修機構(JILPT)が2017年12月に行った調査で、会社に雇われず、従業員も置かずに一人で仕事を請け負う人(報告書では「独立自営業者」)8,256人が回答しています。*1 回答は仕事の種類ごとに集計されていて、ウェブサイトの作成、アプリやシステムの設計、ソフトウェア開発などは「IT関連」にまとめられています。

1か月あたりの平均的な作業日数を見ると、全体では「7日以下」が32.5%で最も多いのに対し、IT関連の仕事では「15~21日」が39.3%で最も多くなっています。*1 「22~30日」の21.1%と合わせると、IT関連の705人のうち60.4%が、月に15日以上を請け負った仕事に充てていることになります。

1か月あたりの平均的な作業日数を3本の帯グラフで示した図。全体(8,256人)は7日以下32.5%、8〜14日17.4%、15〜21日27.9%、22〜30日22.2%。IT関連の仕事(705人)は7日以下22.1%、8〜14日17.4%、15〜21日39.3%、22〜30日21.1%。IT関連の仕事で主な取引先1社からの作業に限ると(617人)、7日以下25.4%、8〜14日17.2%、15〜21日38.2%、22〜30日12.5%、無回答6.6%。出典は労働政策研究・研修機構「『独立自営業者』の就業実態」図表2-3-1・2-3-3。

主な取引先1社からの作業に限っても、IT関連では「15~21日」が38.2%で最も多く、「22~30日」は12.5%でした。*1 1社の作業に月15日以上を充てている人が合わせて50.7%いる一方で、「7日以下」も25.4%います。同じIT関連の仕事でも、1社に月の半分以上の日を充てる人と、月に数日だけ関わる人の両方がいるということです。

2017年と古い調査で、IT関連の回答者も705人と少ないため、この割合をそのまま相場のように使うことはできません。それでも、相手によって使える日数が大きく違うことは、依頼の前に知っておきたい点です。自社の側で必要な日数を先に見積もっておくと、候補者と話すときに条件を比べやすくなります。

週に何時間働いているのか

同じ調査では、1週間あたりの平均的な作業時間も尋ねています。IT関連の仕事では「40時間以上60時間未満」が27.8%で最も多く、「60時間以上」と合わせた40時間以上は39.1%でした。*1 「20時間以上40時間未満」も25.4%います。*1 報告書は、IT関連の仕事はほかの多くの仕事に比べて作業時間が長い傾向にあるとまとめています。*1

もう一つ、総務省の令和4年(2022年)就業構造基本調査にも、フリーランスの働き方を集計した表があります。本業がフリーランスの209万3,700人のうち、年間の就業日数が200日以上の人は58.0%でした。*2 年間200日以上の人を週の就業時間で分けると「40~49時間」が最も多く、本業がフリーランスの人の22.5%に当たります。*2 調査が違うので単純には比べられませんが、本業として続けている人の多くは、会社員に近い日数と時間で働いていることが分かります。

一方、副業としてフリーランスの仕事をしている人では、仕事があるときや忙しいときだけ働く「不規則的就業」が78.2%を占めています。*2 副業として受けている人の多くは、毎週決まった曜日に一定の時間を充てるのではなく、仕事が入ったときにまとめて作業していることになります。こうした人に「週2日」と日数だけを伝えても、どの曜日にどれだけ作業できるかは伝わりません。

稼働日数をどう決めるのか

稼働日数は、先に「週何日」と決めるのではなく、頼む作業から出すと食い違いが減ります。進め方は、次の4つの手順にまとめられます。

  • 頼む作業を書き出し、作業ごとに要る日数を見積もる
  • 定例会議、レビュー(作ったものを別の人が確かめる作業)、問い合わせへの対応に使う時間を加える
  • 合計の日数を期間の週数で割り、1週間あたりの日数にする
  • 決まった曜日に作業してもらう必要があるか、連絡がつく時間帯をどうするかを決める

たとえば、社内の販売管理システムに、取引先から届く受注データを読み込む機能を2か月で追加するとします。作業ごとに見積もった日数を並べると、次のようになります。

受注データを読み込む機能を2か月で追加するときの稼働日数の見積もり例(この記事で作った例)
作業 見積もった日数
画面と読み込み処理の設計 5日
プログラムの作成 8日
結合テスト(機能をつないで動かす確認)と修正 4日
週1回2時間の定例会議とレビュー、問い合わせへの対応(8週分) 2日
合計 19日(8週で割ると1週間あたり約2.4日)

この例では、1週間あたり2日では足りず、3日では少し余ります。どちらに寄せるかは、テストで見つかった不具合を直す時間をどれだけ見込むかで決めます。見積もりは相手にも見てもらい、作業ごとの日数に無理がないかを確かめます。相手のほうが、似た作業にかかった日数をよく知っていることも多いからです。

見落としやすいのが、会議やレビューに使う時間です。会議やレビューは作業そのものではないので、見積もりから抜けがちです。けれども、週に1度の定例会議にも、出席する時間のほかに準備や資料作りの時間が要ります。見積もりの段階で、会議の回数と長さも一緒に書き出しておきます。

兼業の人に頼むときの日数

JILPTの調査は、請け負う仕事だけをしている「専業」と、ほかに本業を持ち、請け負う仕事を副業としている人などを分けて集計しています。*1 専業の人は1か月の作業日数が「15~21日」の35.0%が最も多いのに対し、副業としている人は「7日以下」が57.5%を占めました。*1 主な取引先1社からの作業に限ると、副業の人の61.4%が「7日以下」です。*1 この数字はIT関連に限ったものではありません。

副業として受けている人は、平日の日中は本業の仕事をしていることが多いため、稼働日数を月に数日しか取れないことがあります。平日の夜や週末に作業してもらうのであれば、社内の担当者がその時間に質問へ答えられるかも考えておく必要があります。質問への返事が翌営業日になると、1日で終わるはずの作業に数日かかることもあります。

そのため兼業の人に頼むときは、稼働日数に加えて、作業する曜日と時間帯、質問への返事にかかる時間の目安、会議に出られる時間を先に決めておきます。社内の担当者と相手の作業時間が重ならない場合は、質問を書き込む場所と、返事をする時刻を決めておくと進めやすくなります。本業と副業それぞれの人数は「外部人材活用で兼務する人の本業と副業の割合」で扱っています。

外部に委託するときに確認しておきたい点

業務委託エンジニアを探す段階では、稼働日数そのものに加えて、次の点を候補者に確かめておくと、契約の後で予定が合わないことを防げます。

  • 作業できる曜日と時間帯、平日の日中に連絡がつくかどうか
  • ほかの取引先の仕事や本業があるか、その繁忙期はいつか
  • 契約期間の中で、休みを取る予定の時期があるか
  • 作業が見積もりを超えそうなとき、日数を増やせるか、いつまでに相談すればよいか

とくに、日数を増やせるかどうかは最初に聞いておきます。見積もりどおりに進まないことは珍しくなく、そのときに「来月だけ稼働日数を増やしてもらえるか」をその場で相談しても、相手の予定が空いているとは限らないためです。増やせるかどうか、何日前までに相談すればよいかを最初の話し合いで聞いておけば、社内でほかの人に作業を回すかどうかも早めに決められます。

候補者が複数いるときは、稼働日数だけで比べないようにします。週3日作業できる人と、週2日でも平日の日中に連絡がつく人とでは、頼む作業によって進み方が変わります。問い合わせにすぐ答えてほしい作業が多いなら、連絡のつきやすさを重く見ます。まとまった時間で進める作業が多いなら、日数を重く見ます。

つまずきやすい点

一つ目は、会議で稼働日数の多くが埋まってしまうことです。社員と同じように毎日の朝会や週次の定例会議に出てもらうと、週2日ほどの人では、作業に使える時間がほとんど残りません。出てもらう会議は、相手の作業に関わるものだけに絞り、ほかの会議の内容は議事録で共有するなど、会議の出方も稼働日数と一緒に決めておきます。

二つ目は、最初に決めた稼働日数を見直さないことです。作業が進むと、見積もりと実際の日数のずれが見えてきます。月ごとの報告で、作業ごとに使った日数を出してもらい、見積もりと比べる場を設けます。稼働と契約期間を一覧にして管理するやり方は「人的リソースの管理は稼働と契約期間の表1枚で見渡せる」で扱っています。

三つ目は、稼働日数を満たしたことと、作業が終わったことを同じものとして扱ってしまうことです。日数はあくまで見込みで、作業が終わったかどうかは、作ったものを確かめて判断します。月末に「今月は12日分作業しました」という報告だけを受け取るのではなく、どの作業がどこまで終わったかも一緒に報告してもらうようにします。

まとめ:稼働日数で確かめておきたい3つの点

業務委託エンジニアの稼働日数を決めるうえで、確かめておきたい点は3つに整理できます。第一に、頼む作業を書き出し、作業ごとの見積もりから日数を出すこと。第二に、会議やレビュー、問い合わせへの対応に使う時間も日数に含めること。第三に、相手が兼業かどうかを確かめ、作業する曜日と連絡がつく時間帯を先に決めておくことです。この3点を踏まえておけば、「週3日で頼んだのに、会議とレビューで日数が埋まり、作業が終わらなかった」という事態を避けやすくなります。稼働日数の見積もりに迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

LASSICに相談するメリット

作業から稼働日数を出してみると、社内の人だけでは日数が足りない作業が見えてくることがあります。その作業を、業務委託で開発に加わる専門人材に任せる方法も、選択肢に入れておけます。

Remoguは、株式会社LASSICが運営するフリーランス・業務委託のITプロ人材サービスです。リモート前提で全国から登録が集まっており、登録は約20,000名規模、その約8割が開発系です。人材が必要になった時点から4時間以内に候補者を提案し、最短1週間で実際の業務開始まで進みます(条件によっては実現できない場合があります)。

よくある質問

稼働日数は、契約の途中で変えられますか

相手と話し合って変えることになります。契約を結ぶときに、見直しの時期と、変えたいときに何日前までに相談するかを決めておくと進めやすくなります。月ごとの報告で見込みと実績を比べていれば、変える理由も説明しやすくなります。

週1日だけの稼働でも、開発を頼めますか

頼む作業によります。質問にすぐ答えてもらう必要がある作業より、設計書の確認のように、まとまった時間で進められる作業のほうが向いています。週1日で頼むときは、相手に作業日の前日までに質問をまとめて送ってもらうなど、やり取りの方法も決めておきます。

稼働日数の見積もりは、誰が作るのがよいですか

頼む作業をよく知っている社内のエンジニアが下書きを作り、相手に見てもらうのがおすすめです。社内だけで決めると、相手の経験の差が日数に表れず、少なく見込むことがあります。相手の意見を聞いたうえで、最後は発注する側が決めます。

稼働日数と作業時間は、どちらで取り決めればよいですか

社内の会議や打ち合わせと合わせたいなら日数、1日に短い時間ずつ作業する人に頼むなら時間で取り決めると扱いやすくなります。どちらで決めても、作業する曜日と時間帯は別に確かめておきます。

業務委託エンジニアへの依頼を相談したいとき

頼みたい作業の整理と、必要な稼働日数の考え方からご相談いただけます。

Remoguとリラシクなら、リモートワークで働く社員の候補者も、業務委託で開発に加わる専門人材も探せます。

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出典

  1. *1 参考:労働政策研究・研修機構「『独立自営業者』の就業実態」(JILPT調査シリーズ第187号、2019年3月)(https://www.jil.go.jp/institute/research/2019/documents/187.pdf)。出典:労働政策研究・研修機構「『独立自営業者』の就業実態」。調査概要(2017年12月15日〜26日、ウェブモニター調査、8,256サンプル)、仕事の分類、第2章第3節の図表2-3-1〜2-3-6(1か月あたりの平均的な作業日数、主たる取引先からの作業日数、1週間あたりの平均的な作業時間。仕事別・専業/兼業別)を参照(2026年9月確認)
  2. *2 参考:総務省統計局「統計Today 第197号 基幹統計として初めて把握したフリーランスの働き方~令和4年就業構造基本調査の結果から~」(https://www.stat.go.jp/info/today/pdf/197.pdf)。出典:総務省統計局「統計Today 第197号」。表3(本業の年間就業日数・就業の規則性・週間就業時間別 本業がフリーランスの数及び割合)と表4(副業の就業の規則性・週間就業時間別 副業がフリーランスの数及び割合)を参照。割合は内訳の計に対する割合(2026年9月確認)




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