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2026.11.02 AXコラム

生成AIの導入を外注すると何が違うか

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

外部の支援担当が流れ図の中ほどの箱を左手の人差し指で指し、推進役が顔を上げて支援担当の顔を見る瞬間

この記事の結論

  • 生成AIの導入を外注して速くなるのは仕組みづくりと研修で、使い道の決定・使う決まり・成果の確認は社内に残ります。
  • 外注しても社内は待つだけでは済まないため、任せる工程と責任の分担を見積もりの前に決めておきます。
  • 任せる工程と社内に残す工程を確認表に書き分け、上長に外注の範囲を諮ります。

※ 本記事は2026年11月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

生成AIの導入を外注すると、仕組みづくりと研修は速く進みます。一方で、何に使うかの決定、社内で使う決まり、成果の確認は外注しても社内に残ります。外注先に見積もりを頼む前までに、自社がAIの利用者か提供者かを国の指針で確かめ、任せる工程と責任の分担を表にしてから相談すると、見積もりを比べやすくなります。

本記事では、社内だけで進めて止まりやすい理由から入り、外注の範囲を決める4つの基準、外注・内製・組み合わせの比較、費用対効果の見立て方、契約で確かめる点、頼んでから使い始めるまでの手順を、総務省・経済産業省・デジタル庁・IPAなどの公開資料をもとに整理します。

社内だけで進めて、試したまま止まっていないか

生成AIは、一部の社員が試すところまでは早く進みます。しかし、作る人も決まりを作る人もいないまま時間が過ぎると、使い方は人ごとにばらつき、入力した情報の扱いへの心配も残ったままになります。

悩みごとに読む章
悩み 読む章
外注と内製で何が違うのか比べたい 外注・内製・組み合わせの比較
外注の費用に見合うか説明したい 費用対効果の見立て方
契約で責任をどう分ければよいか 契約・規程・情報の扱いで確かめる点

総務省の令和7年版情報通信白書によると、生成AIを「積極的に活用する方針」か「活用する領域を限定して利用する方針」を定めている日本の企業は、2024年度調査で49.7%でした。2023年度調査の42.7%から増えたものの、調査した他の国より低い傾向が続いています。中小企業では「方針を明確に定めていない」との回答が約半数を占めました。*1

IPAの「DX動向2025」でも、生成AIを導入・試験利用・検討している日本企業は5割弱にとどまり、「部署の業務プロセスに組み込まれている」の回答率は低いと分析されています。業務で使ううえでの課題には、「適切な利用を管理するためのルールや基準の作成が難しい」が3か国とも高く挙がりました。*2

総務省の令和7年版情報通信白書とIPAのDX動向2025の数値を並べた図。白書では、生成AIの活用方針を定めた日本の企業は2024年度調査で49.7%(2023年度は42.7%)、中小企業では方針を明確に定めていないとの回答が約半数。DX動向2025では、生成AIを導入・試験利用・検討している日本企業は5割弱(米国は8割弱、ドイツは7割弱)、必要な部分は内製化済みとした日本企業は16.7%で米国・ドイツの半分以下。試す会社は増えても、業務の手順に組み込み、決まりを作る段階で止まりやすい。

試す会社は増えても、業務の手順に組み込み、決まりを作る段階で止まりやすいことが分かります。生成AIを業務で使い始める順序そのものは、生成AIを業務で使うには、何から始めるかで扱っています。ここでは、止まった段階を外注で動かすときの任せ方に絞ります。

外注で失敗する原因は、自社の立場と責任の分担が曖昧なこと

外注で迷いが生じやすいのは、自社の立場と責任の分担を決めないまま頼んだときです。使う決まりや出力の確認が誰の仕事なのかが曖昧なまま仕組みだけができあがり、使い始めたところで手が止まります。

総務省と経済産業省の「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」は、AIの事業活動を担う主体を「AI開発者」「AI提供者」「AI利用者」の3つに分け、それぞれが取り組む事項を示しています。AIの活用方法によっては、同じ事業者が複数の立場を兼ねる場合もあるとされています。*3

AI事業者ガイドラインの3つの立場と、外注の場面での例
立場 ガイドラインでの役割(要約) 外注の場面での例
AI開発者 AIモデルやシステム基盤を含むAIシステムを構築する 基盤となるモデルを開発する会社
AI提供者 AIシステムを製品や業務の仕組みに組み込んで提供し、運用を支える 社内向けの仕組みを作る外注先。顧客向けのサービスに組み込んで出す場合は自社も当たる
AI利用者 提供者が意図した範囲で適正に利用し、必要に応じて運用する 社内の業務で生成AIを使う自社

社内の業務で使うだけなら、自社は主にAI利用者です。ガイドラインはAI利用者に、提供者が定めた留意点を守って想定の範囲内で使うこと、個人情報や機密情報を不適切に入力しないよう注意を払うこと、責任をもって出力結果の事業利用を判断することなどを求めています。*3 これらは外注先が代わりに担えない部分です。

顧客向けのサービスに生成AIを組み込んで提供するなら、自社はAI提供者の立場も兼ねます。立場が変われば取り組む事項も増え、外注先に頼む範囲も変わります。自社の状態を、次の3つの問いで確かめてください。

  • 自社が生成AIの利用者にとどまるか、社外に提供する側にもなるかを決めているか
  • 外注する工程と社内に残す工程を、表に書き分けられるか
  • 社内で使う決まりのひな形を持っているか

答えに詰まる問いがあれば、そこが外注の前に決めることです。後半では、外注・内製・組み合わせの比較、費用対効果、承認の判断の材料、契約と規程の確認点、頼んでから使い始めるまでの手順を確かめられます。

外注する工程の切り分けを相談する

自社の立場と、候補の使い道を書き出したメモをご用意いただければご相談いただけます。任せる範囲が決まりきっていない段階でも構いません。

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外注の範囲を決める4つの基準

外注の範囲は、任せる工程・責任の分担・社内に残る力・費用の形の4つで決めます。4つをそろえてから見積もりを頼むと、外注先ごとの答えを同じ物差しで比べられます。

外注の範囲を決める4つの基準と目安
基準 目安 頼む前に決めておくこと
任せる工程 使い道の洗い出し・仕組みづくり・研修・決まりづくりのどこまでを任せるか 工程ごとに「外注」「社内」「一緒に」のどれかを書く
責任の分担 出力の誤りや情報の事故のとき、誰が何に責任を持つか 契約に書く項目として一覧にする
社内に残る力 終わった後に社内で直したり広げたりできる手順と知識が残るか 引き継ぐ資料と、社内で直す人を決める
費用の形 一括か月ごとか、追加の作業の範囲と単価が決まっているか 追加の作業の範囲を見積もりの条件に入れる

4つのうち、外注しても社内から動かせないのは使い道の決定と使う決まりです。ガイドラインがAI利用者に求める適正な利用と入力への注意は、社内の決まりとして定めない限り、社員の一人ひとりに届きません。仕組みづくりと研修は外注できても、何を教えるかは社内で決めることになります。

仕組みづくりだけを外注すると決める場面

推進役が、問い合わせへの返信の文面づくりと、社内文書の検索という2つの使い道で外注を考える場面で、判断の流れを追ってみます。仕組みづくりは外注し、使う決まりと研修は社内で作る案を、4つの基準で整えて上長に諮るまでです。

推進役が赤いペンの先を一覧の一つの行の横に当てたまま手を止め、その行を見つめる瞬間

仕組みづくりだけを外注すると決めるまでの判断の流れ
判断の段階 見ること この場面での判断
1. 使い道 何に使い、誰が使うか 問い合わせへの返信の文面づくりと、社内文書の検索の2つに絞る
2. 自社の立場 利用者にとどまるか、提供者も兼ねるか 社内の業務で使うため利用者。顧客に直接は出さない
3. 任せる工程 社内に作れる人がいない工程はどこか 社内文書を検索させる仕組みづくりを外注する。文面づくりは契約済みのサービスで足りるかを先に試す
4. 社内に残す工程 外注しても社内で担う工程 入力してよい情報の決まりと、社員への研修の中身は社内で作る
5. 費用の形 一括か月ごとか 仕組みづくりは一括、運用の手伝いは月ごとで見積もりを頼む
6. 上長に諮る 何を1枚で示すか 任せる工程・期間・責任の分担・止める条件・費用の上限

社内文書の検索は、参照させる文書の範囲を決め、仕組みを作り込む工程が要るため、社内に作れる人がいなければ外注を考えやすい工程です。反対に、文面づくりは契約済みのサービスで足りる場合もあり、全てを外注に回すと費用だけが増えます。

外注・内製・組み合わせの比較

外注・内製・組み合わせの3つは、立ち上げの速さ・社内に残る力・費用の形で比べます。手がかりになるのが、IPAの「DX動向2025」にある内製化の状況です。

同調査では、日本企業はコア事業の領域で「外部委託による開発」を行っている回答率が4割弱で最も多く、「必要な部分は内製化済み」とした日本企業は16.7%で、米国・ドイツの半分以下でした。内製化を進めるうえでの課題では「人材の確保や育成が難しい」の回答率が突出しています。*2

IPAは、内製化による事業のコア領域のナレッジの蓄積や、経営のアジリティ(変化への素早さ)の強化の重要性が増している一方で、人材の確保や育成といった課題は大きいとまとめています。*2 外注か内製かの二択で考えるより、どこを組み合わせるかを決めるほうが進めやすくなります。

外注・内製・組み合わせの比較
進め方 立ち上げの速さ 社内に残る力 費用の形 向く場面
社内だけで進める 作れる人がいれば速い。いなければ止まる 最も残る 社員の手間が中心 作れる人と決まりを作る人が社内にいる
仕組みづくりを外注する 作る工程が速く進む 使い道と決まりは社内に残る。仕組みの中身は引き継ぎ次第 一括の開発費と、月ごとの運用費 使い道は決まっているが、作れる人がいない
使い道の洗い出しから外注する 洗い出しから始まるため、着手は早い 社内で考える機会が減りやすい 洗い出しの費用が加わる 何に使えばよいかを社内で絞れない

使い道の洗い出しから外注する場合でも、最後に使い道を決めるのは社内です。総務省の白書では、日本企業が生成AIの導入で懸念する事項として「効果的な活用方法がわからない」が最も多く挙がっています。*1 洗い出しを頼むなら、候補から選ぶ会議と選ぶ人を社内で先に決めておきます。

費用対効果の見立て方

外注の費用と社内の手間を、使い始めるまでの期間の短さと、浮く作業時間で比べます。効果は全社ではなく、試す範囲で測ります。

デジタル庁の「テキスト生成AI利活用におけるリスクへの対策ガイドブック(α版)」は、テキスト生成AIを使う提供形態の違いで必要な予算の金額が大きく異なるため、予算要求前に提供形態の目途をつけるべきだとしています。*4 契約済みのサービスを使うのか、社内の仕組みに組み込むのかを決めないまま見積もりを比べると、比べる対象がそろいません。

費用の項目と、並べて比べる効果
費用の項目 中身 並べて比べる効果
外注費 仕組みづくり・研修・運用の手伝い 使い始めるまでの期間がどれだけ縮むか
利用料 サービスの契約料や、使った量に応じた料金 使う人数と件数に見合うか
社内の手間 使い道の決定・決まりづくり・研修の受講・成果の確認 試す範囲で浮く作業時間

効果を測る業務は、使う人が多く、前後を比べやすいものから1つか2つ選びます。導入の前後の同じ期間で作業時間の変化を比べておくと、広げるかどうかを決める材料になります。見積もりは次の3点をそろえてから並べます。

  • 一括の見積もり:作るものの範囲と、追加の作業の単価が書かれているか
  • 月ごとの見積もり:何が含まれ、何が追加になるかと、止めるときの条件が書かれているか
  • 社内の手間:外注しても残る工程に、誰が何時間を使うかを並べたか

外注を承認する判断の材料

上長には、任せる工程・期間・責任の分担・止める条件・費用の上限の5つを1枚で示します。5つがそろっていれば、承認するか、範囲を絞るかを判断できます。

承認の判断に使う5つの材料
材料 書くこと 欠けたときに起きること
任せる工程 外注する工程と社内に残す工程 社内の作業が見積もりから抜け、後で手間が増える
期間 試す期間と、広げるかを決める日 試したまま終わりが決まらない
責任の分担 出力の誤りや情報の事故のときに、誰が何をするか 事故のときに対応が止まる
止める条件 効果が出ないときや決まりが守られないときに止める基準 続けるか止めるかを決められない
費用の上限 一括と月ごとの合計と、追加の作業の上限 追加の作業で費用が膨らむ

止める条件を書いておくと、承認する側は損失の上限を見積もれます。「試す範囲で作業時間が減らない」「入力してよい情報の決まりが守られない」といった条件を、数字か事実で書きます。

IPAのDX動向2025では、生成AIの活用の課題として「生成AIの効果やリスクに関する理解が不足している」も3か国で高く挙がっています。*2 1枚の中に、試す範囲で測る効果と、事故のときの対応を並べておくと、承認する側の判断の材料がそろいます。

契約・規程・情報の扱いで確かめる点

責任の分担の型はIPAのモデル取引・契約書で、生成AIのサービスに渡す情報と出力の扱いは経済産業省の契約チェックリストで、調達・設計開発・利用の段階ごとのリスクはデジタル庁のガイドブックで確かめます。

IPAの「情報システム・モデル取引・契約書」は、システムを発注する企業と開発する会社が開発の段階ごとに担う責務の解説と、契約書のひな型を提供しています。IPAは第二版について、契約のタイミングで双方がシステムの仕様やプロジェクト管理の方法、検収の方法などについて共通の理解のもとで対話を深めることを期待するとしています。*5

経済産業省の「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」は、既存のAIサービスを使う「利用型契約」と、ソフトウェアやシステムの開発を伴う「開発型契約」を分けています。開発型には、提供する事業者が利用者向けに改良・調整したサービスを使う「カスタマイズ型」と、独自のAIシステムを開発・利用する「新規開発型」があります。*6

契約と規程で確かめる点と、手がかりの資料
確かめる点 中身 手がかりの資料
渡す情報の扱い 社内から渡す情報が、学習などの目的にどこまで使われるか 経済産業省の契約チェックリスト
出力の扱い 成果物の権利の帰属と利用の条件、契約の性質 経済産業省の契約チェックリスト
記録の保存 利用や操作の記録を外注先に保存させるか 経済産業省の契約チェックリスト
利用規約の変更 規約が変わったときに、変更をどう確かめるか 経済産業省の契約チェックリスト
開発の段階ごとの責務 要件・設計・検収で誰が何をするか IPAのモデル取引・契約書
段階ごとのリスク 企画・予算・調達・設計開発・利用の各段階の留意点 デジタル庁のガイドブック

契約チェックリストは、開発型の契約では準委任契約とするか請負契約とするかが重要な交渉事項とされることがあると解説しています。*6 どちらの形にするかで外注先が負う義務が変わるため、見積もりの段階から話題にしておきます。

デジタル庁のガイドブックは、新サービスの企画時、予算要求前、調達実施前、設計・開発時、サービス実施時の段階ごとに留意点を整理しています。調達実施前には非機能要件(応答の速さや止まりにくさなど、機能以外の品質)を明確にし、サービス実施時には実際の運用データをもとに品質を評価し続ける必要があるとしています。*4

社内で使う決まりは、外注先ではなく社内の責任で定めます。日本ディープラーニング協会(JDLA)は、生成AIの活用を考える組織向けに利用ガイドラインのひな形を公開しており、組織ごとの活用目的に照らして必要な追加や修正を加えて使うよう案内しています。*7 外部の専門家と社内の役割の分け方は、外部人材活用で進める生成AIの導入、社内と専門家の役割の違いでも扱っています。

頼んでから使い始めるまでの手順

立場と使い道を決める、工程を分けて見積もりを取る、試す範囲で作る、社内の決まりと研修で広げる、の順で進めます。

窓側の通路に立つ講師が、左手の手のひらで前列の人物Cのノートパソコンを示して手順を説明し、受講者4人が顔を上げて講師を見

頼んでから使い始めるまでの4つの手順
手順 やること 社内が担うこと
1. 立場と使い道を決める AI事業者ガイドラインの3つの立場で自社を確かめ、使い道を1つか2つに絞る 使い道の決定
2. 工程を分けて見積もりを取る 4つの基準で外注の範囲を書き、同じ条件で複数社に見積もりを頼む 範囲の表づくり
3. 試す範囲で作る 使う部署と業務を絞って仕組みを作り、前後の作業時間を比べる 成果の確認
4. 社内の決まりと研修で広げる 入力してよい情報の決まりを定め、使う社員に研修を行う 決まりの制定と研修の中身

研修は外注先に頼めても、研修で教える決まりの中身は社内で決めます。AI事業者ガイドラインは、AI利用者に対して、より効果的な利用のために必要な知見を身につけることも期待しています。*3 研修の後に社内で質問を受ける人を決めておくと、外注が終わった後も使い方を直していけます。

仕組みの引き継ぎでは、設定の手順書と、直すときに誰が何を見ればよいかの資料を受け取ります。外注が終わった後に社内で直せるかどうかは、この引き継ぎの中身で決まります。

まとめ:任せる工程と社内に残す工程を先に分ける

生成AIの導入を外注して速くなるのは、仕組みづくりと研修です。使い道の決定、社内で使う決まり、成果の確認は外注しても社内に残るため、AI事業者ガイドラインの立場で自社を確かめ、任せる工程・責任の分担・社内に残る力・費用の形の4つをそろえてから見積もりを頼みます。今日からは、任せる工程と社内に残す工程を確認表に書き分け、上長に諮る日を決めるところから始めてください。

LASSICに相談するメリット

任せる工程と社内に残す工程が書き分けられたら、仕組みづくりや研修を誰に頼むかを決める段階です。頼みたい作業の範囲が決まっていれば、そこからご相談いただけます。

Remoguは、株式会社LASSICが運営するフリーランス・業務委託のITプロ人材サービスです。リモート前提で全国から登録が集まっており、登録は約20,000名規模、その約8割が開発系です。人材が必要になった時点から4時間以内に候補者を提案し、最短1週間で実際の業務開始まで進みます(条件によっては実現できない場合があります)。

よくある質問

生成AIの導入を外注すると何が変わりますか

仕組みづくりの速さと社内の手間が変わり、使い道と決まりは社内に残ります。社内に作れる人がいない工程は、外注で立ち上げを早められます。一方で、何に使うか、何を入力してよいか、成果が出たかの確認は社内で担います。

どこまでを外注すればよいですか

社内で決めるべき使い道と決まりを残し、仕組みづくりや研修など手の足りない工程から任せます。工程ごとに「外注」「社内」「一緒に」のどれかを表に書くと、範囲が決まります。何に使えばよいかを社内で絞れないときは、洗い出しから頼む方法もあります。

外注の費用はどう比べればよいですか

一括か月ごとかと追加の作業の範囲をそろえ、同じ期間の社内の手間と並べて比べます。契約済みのサービスを使うのか、社内の仕組みに組み込むのかで必要な予算は大きく変わるため、形を決めてから見積もりを頼みます。効果は試す範囲で、前後の作業時間を比べて測ります。

契約で何を決めておけばよいですか

出力の誤りや情報の事故のときの責任の分担と、成果物と入力の情報の扱いを決めます。経済産業省の契約チェックリストは、渡す情報の扱い、出力の扱い、記録の保存、利用規約の変更などを確かめる点として挙げています。開発を伴う場合は、IPAのモデル取引・契約書で開発の段階ごとの責務も確かめます。

社内で使う決まりは誰が作りますか

決まりは社内の責任で定め、業界団体のひな形などを手がかりに作ります。JDLAは生成AIの利用ガイドラインのひな形を公開しており、組織ごとの活用目的に照らして追加や修正を加えて使うよう案内しています。外注先には、決まりを研修でどう伝えるかを頼むと分担がはっきりします。

生成AIの導入の進め方の相談

候補の使い道と社内で手の足りない工程、今ある情報の扱いの規程と生成AIの利用の現状をお手元にご用意いただければ、話が早く進みます。整理が途中の段階でも構いません。

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出典

  1. *1 参考:総務省「令和7年版 情報通信白書」企業におけるAI利用の現状(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd112220.html)。出典:図表Ⅰ-1-2-12・13(生成AIの活用方針策定状況)、図表Ⅰ-1-2-15(生成AI導入に際しての懸念事項)の本文を参照(確認日2026年10月30日)(2026年11月確認)
  2. *2 参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX動向2025」(PDF)(https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/dx-trend-2025.html)。出典:2.1(概要)、2.3(生成AIの導入状況:図表2-9・2-11・2-12)、2.4(システム開発等の内製化の状況:図表2-13・2-14・2-16)を参照(確認日2026年10月30日)(2026年11月確認)
  3. *3 参考:総務省・経済産業省「AI事業者ガイドライン(第1.2版)」本編(令和8年3月31日)(https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/ai_network/02ryutsu20_04000019.html)。出典:第1部(AI開発者・AI提供者・AI利用者の定義)、第5部(AI利用者に関する事項)を参照(確認日2026年10月30日)(2026年11月確認)
  4. *4 参考:デジタル庁「テキスト生成AI利活用におけるリスクへの対策ガイドブック(α版)」(2024年6月10日版・PDF)(https://www.digital.go.jp/resources/generalitve-ai-guidebook)。出典:目次(段階ごとの章立て)、3章(予算要求前)、4章(調達実施前)、6章(サービス実施時)を参照(確認日2026年10月30日)(2026年11月確認)
  5. *5 参考:独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「情報システム・モデル取引・契約書(第二版)」(https://www.ipa.go.jp/digital/model/index.html)。出典:一覧ページの説明と、第二版のページの概要を参照(確認日2026年10月30日)(2026年11月確認)
  6. *6 参考:経済産業省「AIの利用・開発に関する契約チェックリスト」(令和7年2月・PDF)(https://www.meti.go.jp/press/2024/02/20250218003/20250218003.html)。出典:2.2(主なAIユースケースと契約類型)、4.3.2(アウトプットの取扱い)、4.5.3(ログの保存)、4.6(規約改定に関する留意点)を参照(確認日2026年10月30日)(2026年11月確認)
  7. *7 参考:一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)「生成AIの利用ガイドライン」(第1.1版、2023年10月)(https://www.jdla.org/document/)。出典:資料室の生成AIの利用ガイドラインの説明を参照(確認日2026年10月30日)(2026年11月確認)




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