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2026.10.26 らしくコラム

Biz/Browserのサポート期限と業務画面の移行の進め方

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

事務机に並ぶ古い箱型モニターと新しいノートPC、同じ業務画面を映した2台の端末

この記事の結論

  • Biz/Browserの提供元は過去の版のサポートを原則として終えないとしており、版ごとの終了日はありません。
  • ただし新しいWindowsに対応するのは現行と1世代前の版までで、古い版ほど使える端末が限られます。
  • 版と端末を棚卸しし、DTへ上げるか作り直すかを決め、動作確認を経て切り替えることが大切です。

※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

受注入力や在庫の画面がBiz/Browserで動いているが、いつまでサポートされるのか分からない。PCをWindows 11に入れ替えたいのに、業務画面がそのまま動くのか確かめようがない——。業務端末の画面をBiz/Browserで作ってきた会社では、こうした迷いが起こりがちです。Biz/Browser(ビズブラウザ)は、PCやハンディターミナルに入れて業務システムの画面を動かすための実行環境です。

サポート期限の考え方は「何年何月で終了」という一般的なソフトウェアとは違い、版の世代とWindowsの対応で決まります。本記事では、Biz/Browserで動く業務システムを受け持つ担当者に向けて、サポート期限の考え方、版ごとの違い、移行の進め方、そして外部に頼むときに確認したい点を整理します。

Biz/Browserとは

Biz/Browserは、CRSという専用のスクリプト言語(画面と処理を書くための言語)で作ったシステムを、利用者の端末にインストールして動かすための実行環境です。*1 開発にはBiz/Designerという開発ツールを使い、システムを動かす端末の種類に合わせて、入れるBiz/Browserの製品を選びます。

  • Windows PC向け:最新版のBiz/Browser DTと、V LTS・V・XE・Ver 4・Ver 3の旧版*1
  • ハンディターミナル(業務用の携帯端末)向け:Android用のBiz/Browser HT
  • スマートフォン・タブレット向け:iOS・Android・Windowsタブレット用のBiz/Browser SmartDevice
  • Windows CE・Windows Mobileを積んだ旧型の端末向け:Biz/Browser Mobile

株式会社オープンストリームが開発してきた製品で、2025年7月1日から提供元はアクセンチュア株式会社になると案内されています。*4 サポートの条件は、同社の名義で公開されているサポートガイドラインで確かめます。

サポート期限の考え方

Biz/Browserのサポート期限を調べても、版ごとの終了日の一覧は見つかりません。提供元のサポートガイドラインは、過去の版について「サポートを終了することは原則としてありません」と定め、その版で作ったシステムが運用を終えるまでサポートするとしています。*1

倉庫の充電台から業務用の携帯端末を取り出す担当者の手元

  • 新しいWindowsへの対応:動作検証をして対応するのは、現行の版と1世代前の版まで。2世代以上前の版は新しいWindowsに対応しません*1
  • 修正版の提供:最新版は機能追加と障害修正、1世代前の版は障害修正だけ。2世代以上前の版には原則として修正版を出しません
  • OSのサポートが終わった後:Biz/Browser側のサポートは続きますが、OSの更新が提供されないことによる問題はサポートできない場合があります

つまり実際のサポート期限は、Biz/Browserの日付ではなく、使っている版がこれから先のWindowsに対応するかどうかで決まります。たとえばWindows 10のサポートは2025年10月14日に終了しています。*3 Windows 10のまま使い続ける端末は、Biz/Browserが動いていても、OSの修正を受けられない状態になります。

版ごとの対応OSとブラウザの違い

Windows PC向けのBiz/Browserは、版によって対応するWindowsと、Webブラウザとの連携の仕方が違います。*1 Webの画面からBiz/Browserを呼び出す作りになっている場合は、ブラウザ側の条件も合わせて確かめておきます。

Windows PC向けBiz/Browserの版ごとの違い
版 Windows 11 Windows 10 Webブラウザとの連携
DT 対応 対応 ブラウザの機能を内包し、PCに入っているブラウザに左右されない
V LTS 対応 対応 Microsoft EdgeのIEモード、Internet Explorer 11
V 対応 対応 Microsoft EdgeのIEモード、Internet Explorer 6〜11
XE 非対応 2017年秋の大型アップデートまで Internet Explorer 6〜11
Ver 4・Ver 3 非対応 非対応 Internet Explorer 6〜9

提供元は、DTとV LTSについてWindows 10より後の新しいWindowsにも対応する予定としています。*1 XEは対応しません。VやV LTSをEdgeのIEモード(古いIEの表示を再現する機能)とつないで使っている場合は、IEモードの提供期間にも目を配ります。IEモードについてはIEモード終了はいつ?レガシーWeb移行と外注で取り上げています。

移行の進め方

Biz/Browserの移行は、行き先を決める前に、いまどの版がどの端末で動いているかを洗い出すところから始めます。次の4つの段階で進めると、検証のやり直しを減らせます。

  • ステップ1:版と端末を棚卸しする(Biz/Browserの版、Windowsの版、IEモードを使っているか、ARM搭載のPCが混じっていないか)
  • ステップ2:行き先を決める(DTへ上げる、V LTSで使い続ける、Webなど別の仕組みへ作り直す)
  • ステップ3:検証用の端末で、いまと同じ操作をして動作を確かめる
  • ステップ4:Windowsの更新の時期と合わせて、端末ごとに切り替える

Biz/Browserの移行を4つの段階で左から順に並べた流れ図。STEP1 版と端末を棚卸しする、STEP2 行き先を決める、STEP3 検証用の端末で動作を確かめる、STEP4 Windowsの更新と合わせて切り替える。

DTには、旧版で作ったシステムをそのまま動かすためのBiz/Browser Vエミュレーターが入っています。*1 ただし、DTの新しい機能を使って画面を広げたいときは、DTの部品を使うようにプログラムを直す必要があります。また提供元は、新しい版は障害修正や仕様変更で動きが変わることがあるとして、版を上げるときは動作確認を行うよう求めています。

Windowsの大型アップデートにも注意が要ります。2026年10月の案内では、Windows 11のバージョン26H2を適用した環境でのV LTSの検証は2027年3月末頃に終わる予定で、それまでは適用を控えるよう求めています。*2 端末の更新の計画は、提供元の検証の予定と合わせて組んでおきます。

外部に頼むときに確認しておきたい点

Biz/Browserの移行を外部に頼む場合は、CRSで書かれたプログラムを読める人が加わるかどうかで、進めやすさが大きく変わります。見積もりを取る前に、次の点を確かめておきます。

スマートフォンとノートPCの同じ入力画面を見比べる2人の手元

  • 棚卸しの対象:PC・ハンディターミナル・タブレットのうち、どの端末まで調べてもらうか
  • 行き先の判断:DTへ上げるか、Webへ作り直すかを、画面の数と使われ方を見て比べてもらえるか
  • 検証のやり方:いまの画面と移行後の画面で同じ操作をして、結果を見比べる手順があるか
  • 端末の更新との調整:Windowsの大型アップデートを入れる時期を、提供元の検証の予定と合わせて管理するか
  • 運用後の見直し:移行後に見つかった不具合を誰が直し、提供元への問い合わせを誰が受け持つか

特にWebへの作り直しを選ぶ場合は、画面の操作感が変わることを早めに現場へ伝えておくと、切り替えた後の混乱を抑えられます。PCそのものを入れ替える進め方はWindows 10終了は2025年10月、法人PC移行を外注にまとめています。

まとめ:Biz/Browserで確かめたい3つの点

Biz/Browserのサポート期限を考えるうえで、確かめておきたい点は3つに整理できます。第一に、提供元は過去の版のサポートを原則として終えないものの、新しいWindowsへの対応と修正版の提供は版の世代で区切られること。第二に、版と端末を棚卸しし、DTへ上げるか作り直すかを決めること。第三に、提供元の検証の予定に合わせて動作確認をすることです。この3点を踏まえておけば、「PCを入れ替えたら業務画面が動かなくなった」という事態を避けやすくなります。移行の進め方に迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

LASSICに相談するメリット

LASSICは2006年の創業以来、システムの運用・保守に特化したプライム(一次請け)のシステムインテグレーターとして、企業のシステム開発と保守・運用を受託してきました。日本ニアショア開発推進機構の認定ベンダーとして、全国のリモート人材による開発・運用の体制を整えています。

CRSのプログラムを読み、旧版の部品を使う画面を洗い出します。設計では、DTのVエミュレーターで動かすか、DTの部品へ書き直すか、Webへ作り直すかを画面ごとに判断し、EdgeのIEモードのサイトリストやBizLink Extensionへの切り替えも確かめます。検証は移行前後で同じ操作の結果を照らし合わせ、運用ではWindows Update for Businessで大型アップデートの時期を管理します。

よくある質問

ARM搭載のPCに入れ替えてもBiz/Browserは使えますか

Windows PC向けのBiz/Browserは、ARMベースのCPUを積んだPCをサポートの対象外としています。*1 端末を入れ替えるときは、機種を決める前にCPUの種類を確かめておくと、入れ替えた後に業務画面が使えなくなる事態を防げます。

シンクライアントや仮想デスクトップでも使えますか

シンクライアントや仮想化の製品が、Windowsのアプリの動作を保証している場合は、その上で動くBiz/Browserもサポートの対象です。*1 ただし、仮想化の製品が原因の問題には対応できない場合があるとされているので、問い合わせ先を事前に整理しておきます。

Windows 10のまま使い続けても問題ありませんか

Biz/Browserは、OSの提供元のサポートが終わったOSでも、製品の対象であればサポートを続けるとしています。*1 ただしWindows 10自体のサポートは2025年10月14日に終了しており、*3 OSの更新が無いことによる問題は対象外になり得ます。

Biz/Browserの移行のご相談

Biz/Browserで動く業務画面の棚卸しから、DTへの移行やWebへの作り直し、Windowsの更新に合わせた動作確認まで、元請(プライムベンダー)としてご提案します。

2006年の創業以来、一次請けのシステムインテグレーターとして、企業のシステム開発と保守・運用を受託してきました。

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出典

  1. *1 参考:アクセンチュア株式会社「Biz-Collections サポートガイドライン【2026年09月30日版】」(Bizの宝箱)(https://www.biz-collections.com/support/webpages/download/download/Biz-Collections_Support_guideline.pdf)。出典:製品ラインアップ、製品共通のサポート方針、互換性とBiz/Browser Vエミュレーター、版ごとのサポートOSと連携ブラウザ、新しいOSへの対応とマイナーバージョンアップ、シンクライアント・仮想化環境での利用の記述を参照(2026年10月確認)
  2. *2 参考:Bizの宝箱「【重要】「Windows 11 2026 Update(バージョン26H2)」対応に関するお知らせ」(2026年10月2日)(https://www.biz-collections.com/support/webpages/html/report/202610_win11_26H2_update.html)。出典:Biz/Browser V LTSの検証終了予定時期と、検証終了までの適用を控える依頼を参照(2026年10月確認)
  3. *3 参考:Microsoft Learn「Windows 10 Enterprise and Education」(製品ライフサイクル)(https://learn.microsoft.com/ja-jp/lifecycle/products/windows-10-enterprise-and-education)。出典:Windows 10のサポート終了日の記述を参照(2026年10月確認)
  4. *4 参考:App Store「Biz/Browser SmartDevice」(https://apps.apple.com/jp/app/biz-browser-smartdevice/id981015501)。出典:デベロッパの表示と、提供元がアクセンチュア株式会社となる旨の記述を参照(2026年10月確認)




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