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2026.10.17 採用支援コラム

EOL(サポート終了)対応のバージョンアップ人材の確保と進め方

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

古いベージュ色のデスクトップ本体とモニターの前に並んで座り、画面を指して確かめる2人の後ろ姿

この記事の結論

  • EOL(サポート終了)の日は先に決まっていて動かせないため、バージョンアップに要る人は終了日から逆算して確保します。
  • 作業を調べる、直す、確かめる、切り替えるに分けると、人手が最も要る期間と、そこで要る技術がはっきりします。
  • 通して判断する社内の担当者を1人決め、直す作業と確かめる作業の山は業務委託の専門人材で厚くすると組みやすくなります。

※ 本記事は2026年10月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

使っているOSやデータベース、開発言語の版に、EOL(サポート終了)の日付が発表された。期限までにバージョンアップを済ませたいのに、社内には移行を経験した人がいない。情報システム部門の担当者や開発マネージャーから、こうした相談はめずらしくありません。

本記事は、バージョンアップの作業を受け持つ人を確保する側に向けて、IPAのガイドラインと調査をもとに、EOLで何が起きるか、作業の分け方と要る人、期限から逆算する進め方、社員と業務委託の比べ方、外部の人材に頼むときの確認点を整理します。バージョンアップを丸ごと会社に委託する進め方は扱いません。

EOLで何が起きるのか

EOLは、製品の提供元が修正やサポートを打ち切る日を指します。IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版は、サポート期限の切れたOSやソフトウェアについて、利用を止めること、使い続ける必要があるものはサポート期限が切れる前に更改することを求めています。*1 あわせて、ハードウェア、OS、ソフトウェアのサポート期限を定期的に確かめるよう勧めています。*1

机の下のPC本体の前にしゃがみ、タブレットの一覧と側面の管理シールを照らし合わせている

IPAの「情報セキュリティ6か条」の解説編も、OSやソフトウェアを古いまま放置すると、セキュリティ上の問題点が解決されず、それを悪用したウイルスに感染する危険性があると説明しています。*2 対策の例には、サポートのあるOS、ソフトウェア、ネットワーク機器を使うことが挙がっています。*2 人を確保する側から見ると、EOLには次の3つの特徴があります。

  • 終わる日が先に決まっていて、自社の都合では延ばせない
  • 作業は期限までの一時的なもので、終われば人手の山も下がる
  • 移行を経験した人が社内にいないことが多く、技術を外から補う場面が出る

このため、EOL(サポート終了)のバージョンアップでは、ふだんの採用計画とは別に、期限つきの人の手当てを考えます。

作業の分け方と要る人

バージョンアップと一口に言っても、中身は性質の違う4つの作業に分かれます。作業ごとに要る人と期間が違うので、ここを分けておくと、探す人の条件を具体的に書けます。

デスクライトの下で古いベージュ色の本体の背面からケーブルを抜き、新しい黒い小型の本体に手を置く担当者の手元

EOLのバージョンアップの作業と要る人
作業 中身 要る人
調べる 対象の機器やソフトを洗い出し、つながる仕組みへの影響を確かめる 自社のシステム全体を知る社内の人
直す 新しい版で動くように、設定やプログラムを手直しする その製品や言語で移行を経験した人
確かめる 業務の流れどおりに動くかを試し、不具合を直す 業務の使い方を知る人と、試験を回す人
切り替える 本番を新しい版に移し、戻す手順も用意する 手順を書いて実行できる人

調べる作業の入口は、何を持っているかの一覧です。ガイドラインはIT資産管理の活動として、何の機器やソフトウェアが、どこで、誰に使われているかの把握や、ライセンスや契約の期限の管理を挙げています。*1 資産を把握できていれば、サポート切れの機器を速やかに洗い出せる、とも説明しています。*1

  • 調べる作業は、社内の人が受け持つほうが進めやすい
  • 直す作業は、移行の経験がある人を外から補う候補になる
  • 確かめる作業は、業務を知る社員と外部の人で分ける

期限から逆算する進め方

EOLの日を右端に置き、作業を逆に並べると、いつまでに人がそろっていればよいかが見えてきます。

サポート終了日から逆に並べた作業と人の図。いまからサポート終了日までに、1 人を確保する、2 調べる、3 直す、4 確かめる、5 切り替えるの順に並び、終了後は保守と次の期限の管理が続く。直すと確かめるの期間は人手が最も要り、業務委託の専門人材で厚くしやすい。社内の担当者は1から終了後まで通して受け持ち、判断と引き継ぎを担う。

  1. サポート終了日と、対象になる機器やソフトの一覧を確かめる
  2. 作業を4つに分け、それぞれの担当と期間の見込みを置く
  3. 直す作業と確かめる作業の山の時期を決め、その時期に要る人数と技術を書く
  4. 社内で受け持つ人と、外から補う人の条件を分けて探し始める
  5. 切り替えのあとに続く保守と、次の期限の管理を受け持つ人を決める

探し始める時期は早めに置きます。IPAの「DX動向2025」では、DXに取り組む日本企業のうち、DXを推進する人材の量が「やや不足している」「大幅に不足している」と答えた割合が合わせて85.1%でした。*3 人材の獲得・確保の課題でも、「魅力的な処遇が提示できない」「募集しても応募が少ない」が米国やドイツと比べて日本で突出しています。*3 EOL作業の担い手に絞った数字ではありませんが、社員の採用だけで期限に間に合わせる計画は立てにくいと考えられます。

採用の期限を先に決めて、間に合わないときの切り替えどきを用意しておく考え方は、採用期限と見直しの日の決め方で扱っています。

社員採用と業務委託の比べ方

EOLのバージョンアップに人を確保する手段は、社員として採用するか、業務委託の専門人材に頼むかが中心になります。どちらか一方に決めるより、作業ごとに分けると組みやすくなります。

雨の窓辺の会議室で卓上電話の受話器を耳に当て、方眼ノートに短い線を引きながら相談する開発マネージャー

EOL対応の人を確保する2つの経路の比べ方
比べる点 社員として採用 業務委託の専門人材に依頼
向く作業 調べる作業、終了後の保守と次の期限の管理 直す作業と確かめる作業の山
期限が過ぎたあと 社内に残り、次のEOLにも対応できる 契約の期間で区切れる
始めるまで 募集から入社まで時間がかかりやすい 条件が合えば、期限に合わせて相談できる
社内に残るもの 経験そのもの 手順書や変更点の記録を残す取り決めが要る

IPAのガイドラインの付録1は、セキュリティの人材について、社内で育成する場合と、社内の人手や知識が足りず外部の専門家を活用する場合に分けて方策を示しています。*4 本格的に取り組む段階では、技術的・専門的な対策について、社内のリテラシーを高めつつ外部の専門家やサービスを活用するよう勧めています。*4 EOLの作業にも当てはめやすい考え方です。

一方、「DX動向2025」では、米国とドイツは「特定技術を有する企業や個人との契約」が日本に比べて回答率が高いとされています。*3 日本では「人材確保を行っていない」が19.4%ありました。*3 期間つきの作業で特定の技術を外から借りる選択肢は、まだ広く使われているとは言えません。

外部人材に頼むときの確認点

直す作業や確かめる作業を業務委託の人に頼むときは、始める前に次の点を確かめます。

  • 同じ製品や言語で、古い版から新しい版へ移した経験があるか
  • 4つの作業のうち、どこからどこまでを受け持つか
  • 契約の終わる日と、切り替えが遅れたときの延長の扱い
  • 渡す権限とアカウントの範囲、契約が終わったときに止める手順
  • 変更した点と手順書を残す作業が、依頼に含まれているか
  • 社内の担当者が、毎週どの場で進み具合を確かめるか

次の製品を選ぶ場面についても、ガイドラインは、機能や価格だけでなく、サポートの手厚さやサポート期限なども考えて選ぶことが大切だとしています。*1 新しい版のサポート期限を一覧に書き足しておくと、次のEOLで同じ慌て方をせずに済みます。

移行に必要な人材の見極め方はレガシー移行に必要な人材、ベンダーの保守契約が切れたあとの体制はシステム保守切れの人材確保で扱っています。バージョンアップそのものを会社に委託する進め方は、アプリのバージョンアップの外注で扱っています。

まとめ:EOL対応で確かめる3つの点

EOL(サポート終了)のバージョンアップで人を確保するときに確かめたい点は3つです。第一に、サポート終了日と対象の一覧を確かめ、終了日から作業を逆に並べること。第二に、作業を調べる、直す、確かめる、切り替えるに分け、人手の山と要る技術を書き出すこと。第三に、通して判断する社内の担当者を決め、山の時期は業務委託の専門人材で厚くし、終わったあとの保守と次の期限の管理を受け持つ人も決めておくことです。

LASSICに相談するメリット

サポート終了日と、対象の機器やソフトの一覧があれば、直す作業と確かめる作業にどんな人が何人要るかを、期限に合わせて相談できます。作業の分け方が決まっていない段階でも、分かっていることを伝えるところから始められます。

Remoguは、株式会社LASSICが運営するフリーランス・業務委託のITプロ人材サービスです。リモート前提で全国から登録が集まっており、登録は約20,000名規模、その約8割が開発系です。人材が必要になった時点から4時間以内に候補者を提案し、最短1週間で実際の業務開始まで進みます(条件によっては実現できない場合があります)。

よくある質問

EOLのバージョンアップの人は、いつから探せばよいですか

探し始める時期を示した公的な数字は、この記事の資料にありません。サポート終了日から作業を逆に並べ、直す作業が始まる前に人がそろうように置きます。採用は時間がかかりやすいので、業務委託の相談も並行して進めます。

社内に移行の経験者がいなくても進められますか

進められる場合はあります。対象の洗い出しと業務の確かめは社内の人が受け持ち、移行の経験が要る直す作業を外部の専門人材に頼む形です。社内の担当者を1人決めて、判断と引き継ぎを受け持ってもらいます。

EOLを過ぎても、そのまま使い続けてはいけませんか

IPAのガイドラインは、サポート期限の切れたOSやソフトウェアは利用を止め、使い続ける必要があるものは期限が切れる前に更改するよう求めています。延長サポートなどの扱いは製品ごとに違うので、提供元の案内で確かめてください。

EOL対応の人を期限に合わせて探す

サポート終了日と対象の一覧が分かっていれば、そのままご相談いただけます。作業の分け方が決まっていない段階でも構いません。

Remoguとリラシクなら、リモートワークで働く社員の候補者も、業務委託で開発に加わる専門人材も探せます。

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出典

  1. *1 参考:IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版」(https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/ug65p90000019cbk-att/sme_guideline_v4.0.pdf)。出典:独立行政法人情報処理推進機構。本編の「サポート期限の切れたOS及びソフトウェアの利用停止及び更改を実施する」、コラム「IT資産管理について」「脆弱性対策について」を参照。掲載ページの最終更新日は2026年9月30日(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)
  2. *2 参考:IPA「情報セキュリティ6か条(解説編)」(https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/ug65p90000019cbk-att/jouhousecurity6kajou(kaisetsuhen)_r16.pdf)。出典:独立行政法人情報処理推進機構。1つ目の脆弱性対策「OSやソフトウェアは常に最新の状態にしよう!」を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)
  3. *3 参考:IPA「DX動向2025」(https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/dx-trend-2025.html)。出典:独立行政法人情報処理推進機構。3章「DXを推進する人材」の人材の過不足状況、獲得・確保の方法と課題を参照。調査期間は2025年2月上旬から3月下旬(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)
  4. *4 参考:IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン第4.0版」付録1 中小企業のためのセキュリティ人材の確保・育成の実践ガイドブック(https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/ug65p90000019cbk-att/sme_guideline_v4.0_app_1.pdf)。出典:独立行政法人情報処理推進機構。「本ガイドブックの目的」と「STEP1~4の全体像」を参照(確認日2026年10月17日)(2026年10月確認)




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