LASSIC Media らしくメディア

2026.09.09 らしくコラム

LLM調達の開示要件とは、まず求める4点と追加の4分野




監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事の結論

  • 求める資料が列挙された:最低4点、追加で4分野です*1。
  • 重みの開示は求めない方向:リスク管理の行為を評価できる範囲です*1。
  • 契約の重要事項として書く:是正を拒む場合の解除を支えます*1。

※ 本記事は2026年9月時点の公式情報(省庁・公的機関・ベンダー公式ドキュメント)に基づきます。

生成AIを納めるとき、何を添えて出すのか。米国の連邦調達では、その一覧が2025年12月に文書化されました。

行政管理予算局(OMB)2025年12月11日、覚書M-26-04を発出しました*1。2025年7月23日の大統領令14319が示した2つの原則を、調達の手続へ落とすための指針で、AI調達を扱う覚書M-25-22を補完する位置づけです*1。

受注と提案の立場から確かめたい点は4つあります。どのモデルが対象か最低限何を出すのか追加で何を聞かれるのか契約上どう扱われるのか。原文から順に見ていきます。

淡い緑の背景に、白と桜色と黒の無地の下げ札が黒い紐で吊るされている様子を正面から捉えた写真

2つの原則を、調達の条項へ落とす

まず、上位の枠組みを確認します*1。

米国OMBの覚書M-26-04が2025年12月11日に発出され大統領令14319の実施指針として機関が調達するLLMを配備や改変や利用の態様を問わず対象とし発出から2年で失効すること、最低限そろえる4点が許容利用方針とモデルおよびシステムおよびデータのカードと利用者向けの資源と意見を返す仕組みであること、機関の行動として発出後の勧誘と発注に契約条項を入れ既存契約を遅くともオプション行使の前に修正し2026年3月11日までに調達の方針と手続を更新すること、追加で求めうる4分野が事前と事後の学習の活動(事実性への影響とシステムレベルのプロンプトとフィルタで制限する出力の種類とレッドチーミングと米国外で行われた学習や開発とその国と米国連邦政府以外の規制に応じた改変や設定)とモデル評価(偏りの評価の結果と方法とベンチマークの点数と必要なら多言語の比較)と企業向けの統制(追加のシステム指示と評価ツールと出典の表示)と第三者による改変の開示であること、ならびにこれらを契約上の適格性と支払いにとって重要な事項として明示すべきとされ是正を拒む場合の債務不履行による解除を支える一方でモデルの重みのような機微な技術データの開示を強いる要件は可能な限り避けるべきとされたことを整理した図

大統領令14319は、2つの原則を掲げました*1。1つ目の真実の追求LLMは、事実に関する情報または分析を求める利用者のプロンプトへの応答において真実であるものとする。LLMは、歴史的な正確さ、科学的な探究および客観性を優先し、信頼できる情報が不完全または矛盾する場合には不確実性を認めるものとするという内容です*1。

2つ目のイデオロギー的な中立LLMは、イデオロギー上の教条を有利にするように応答を操作しない、中立かつ無党派の道具であるものとする。開発者は、党派的またはイデオロギー的な判断を、それらが利用者によって促されるか、または利用者が容易に参照できる場合を除き、LLMの出力へ意図的に組み込んではならないとされます*1。

「LLM」の定義も置かれています*1。大統領令の第2条は大規模言語モデル、すなわち、利用者のプロンプトに対する自然言語の応答を生成できるようにする、膨大で多様なデータセットで訓練された生成AIモデルとしました*1。

覚書の役割は、この原則を調達で確かめる手続にすることです*1。大統領令の第4条がOMB長官に機関向けの指針の発出を求めており、M-26-04がそれに応えた形です*1。

期限のある文書でもあります*1。この覚書は、OMB長官が別段の定めをしない限り、発出の日から2年後に効力を失うとされました*1。

対象は「調達するLLM」、外れるものが4つ

適用範囲の切り方を確認します*1。

機関の範囲は広く取られました*1。行政各省、軍の各省、5 U.S.C. 101・102・104(1)にいう独立機関、31 U.S.C. 9101にいう政府全額出資法人が対象です*1。44 U.S.C. 3552(b)(6)に定義される国家安全保障システムには適用されないとされますが、実行可能な範囲での適用は推奨されるとも書かれています*1。

モデルの範囲も広く取られています*1。この覚書の要件は、機関が調達するあらゆるLLMに適用される。当該LLMが、機関によってどのように配備され、さらに改変され、または使用されるかを問わない*1。買い方ではなく、買うこと自体で掛かる書き方です*1。

自機関で開発するLLMや、LLM以外のAIモデルについては、附属A.2に特定される関連する要素を考慮して、これらの要件を適用するかどうかを判断しなければならないとされました*1。

オープンソースの扱いには含みがあります*1。脚注は機関は、無償のオープンソースのライセンスに基づいて取得したLLMへこの覚書の要件を適用することを求められないとしつつ、使用の前に、そうしたモデルが大統領令14319の原則および覚書M-25-21の要件と整合しているかについてデューデリジェンスを行う手続を設けるべきであると続けます*1。

そして、この覚書が及ばない場面が4つ挙げられました*1。AIの非機関的な利用について法または政策を定めることを目的とする機関の規制上の行為AIの提供者が規制上の執行、法執行または国家安全保障上の措置の対象である(もしくはその可能性がある)ことを理由とする、特定のAI応用の評価、または犯罪の被疑者が使用したことを理由とする評価特定の機関の応用のためではなく、一般の公衆または政府全体が用いるための、AIを試験し測定するための指標・方法・基準の開発契約の履行中に請負業者が管理上の目的で付随的に用いるAIです*1。

機関が取る行動は4つ、期限は2026年3月11日

本文の「機関の行動」は、短く4項目です*1。

表1:機関に課された行動
項目 条文の求め
新規の契約 この覚書の日付以後に発するLLMの調達の勧誘または発注に、原則への適合を扱う契約上の要件を含めることを確保する。機関が要件を適用すべきと判断したLLM以外のAIモデルの勧誘・発注にも同様に含める
既存の契約 実行可能な範囲で、LLMの既存の契約を修正して前項の要件を含める。修正は、遅くとも履行期間を延長するオプションの行使の前に行うべきである
方針の更新 2026年3月11日までに、LLMの調達の契約に原則への適合を扱う契約上の要件が含まれるよう、方針と手続を更新する。更新した方針には、LLMを使う機関の利用者が、原則に反する出力を報告するための手続を含めなければならない
失効 OMB長官が別段の定めをしない限り、発出の日から2年後に効力を失う

3項目めの後段が、運用の側では重いところです*1。方針に原則に反する出力を報告するための手続を含めることが求められました*1。導入して終わりではなく、使っている最中の出力を拾う経路を持つことになります*1。

2項目めは、既存の契約にも波及します*1。オプションの行使という節目が指定されているため、更新のたびに条項の追加が議題になります*1。商用を優先する調達の方針でも、次のオプションが見直しの機会として使われていました*1。

最低限そろえるのは4点

附属Aの第1節が、ベンダーへ求める資料を具体化します*1。

前提としてLLMを調達するにあたり、機関は、当該LLMが原則に適合しているかを判断するのに十分な情報をベンダーから取得しなければならないとされます*1。そのうえで入手できる情報の量と種類は、ソフトウェアのサプライチェーンにおけるベンダーの役割と、LLMの開発者自体との関係によって異なり、一般に、元の開発者に近い相手ほど多くの情報が得られると述べました*1。

再販や統合の経路にも触れています*1。連邦の調達では、ベンダーが、再販業者やAI開発者の製品の中間的な配備者を通じて、間接的にLLMその他のAIへのアクセスを機関へ提供することが一般的であるとされ、機関がそうした第三者のLLM提供者と取引する場合、製品情報の入手可能性と、製品への直接の介入の余地は、実際のAI開発者が第三者の販売者を通じて協力する意思があるかどうかに左右されると書かれます*1。

最低限の水準は4点です*1。許容利用方針提供する製品の適切な利用と不適切な利用を特徴づけ、区別するために、通常は元のLLM開発者が作成する文書とされました*1。モデル、システムおよび/またはデータのカード製品に関連するモデル、システムおよび/またはデータについての本質的な情報をすべて示す、LLM開発者による資料で、訓練の過程の要約、特定されたリスクとその緩和、LLMのベンチマークにおけるモデルの評価の点数などが含まれるとされます*1。

あわせてベンダーが3種類(モデル、システム、データ)の要約カードをすべて作成していることは一般的ではないという但し書きも付きました*1。全部そろわないことを前提にした書き方です*1。

残る2点はエンドユーザー向けの資源エンドユーザーからの意見の仕組みです*1。前者は製品のチュートリアル、開発者向けの手引その他、顧客がLLMを適切に使い、有用性を高めることを助ける道具、後者は一般の受付用の連絡先、製品ごとの担当の窓口、または原則に反する出力についてベンダーへ意見を伝える同様の仕組みで足りるとされました*1。

開示の上限にも言及があります*1。実務上可能な場合、機関は、特定のモデルの重みのような機微な技術データの開示をベンダーへ強いる要件を避けるべきであるとされ、文書の要求は、原則への適合を確かめるために、モデル、システムおよび/またはアプリケーションの各層におけるベンダーのリスク管理の行為を評価するのに足りる情報を求めるべきであると続きます*1。

追加で聞かれうるのは4分野

附属Aの第1節Bが、上乗せの範囲です*1。特定のLLMをどう使う計画かに応じて、機関は、モデルが原則に沿うことを確かめるために、上記を超える情報が必要だと判断することがあるとされ、追加の情報の要求は、原則に直接関連する行為に焦点を当てるべきであると枠がはめられました*1。

表2:追加で求めうる4分野(附属A 1.B)
分野 条文が挙げる内容
i 事前・事後の学習 出力の事実性と根拠づけに影響する行為。応答の指針を自然言語で与えるシステムレベルのプロンプト(とくに、信頼できる情報が不完全・矛盾・解釈の余地がある場合の応答の仕方)。コンテンツの節度とセーフティのフィルタで制限する出力の種類。偏りを含む出力を防ぐための継続的な評価としてのレッドチーミング。米国外で行われた訓練または開発(活動の種類と国)。米国連邦政府以外の政府の規制へ適合するために行った改変や設定
ii モデルの評価 ベンダーが実施した偏りの評価の結果と、その試験の方法(例:政治に関わる話題についてのプロンプトの対の試験)。曖昧な問いと明快な問いを与えたときの、偏り・有用性・誠実さ・正確さを測るベンダー評価のベンチマークの点数。場合により、複数の言語にわたる性能の比較
iii 企業向けの統制 基盤モデルのシステムプロンプトに追加できるシステム指示や、生成の内容のフィルタといった統治の道具。同一モデルの出力どうし、または複数のモデル間で比較できる評価の道具。出力の出典を示させる、または出力の来歴を可視化する製品の機能
iv 第三者による改変 ベンダーがLLMの直接の開発者でない場合に、そのベンダーが適用した出力を変える追加の統制(分類器、システムプロンプト、微調整、内容の節度とフィルタ)の開示

i の後半2つは、越境の取引に直接に関わります*1。米国外で行われた訓練や開発は、活動の種類と国まで書かせます*1。また、米国連邦政府以外の政府の規制へ適合するために加えた改変や設定も開示の対象です*1。他国の規制に合わせた実装が、そのまま説明の対象になります*1。

iv は、再販や統合で入る事業者の側の項目です*1。基盤モデルを開発していなくても、自社が足した分類器やシステムプロンプト、微調整は開示の対象になります*1。AIガバナンスの体制づくりで扱う「誰が何を足したか」の記録が、そのまま提出の材料になります。

契約の重要事項として書く、という扱い

附属Aの第1節Cが、契約上の位置づけを決めます*1。

機関は、(a)および(b)に特定される関連する要件を、契約の下での適格性および支払いにとって重要な事項として明示的に特定すべきであるとされ、その目的は不適合が特定された場合においてベンダーが是正の措置を取ることを拒むときに、大統領令が指示するとおり、債務不履行による契約の解除を支えるためと書かれました*1。

「重要な事項」として書くかどうかで、契約上の意味が変わります*1。開示に応じないこと自体が、支払いや契約の継続に関わる、という設計です*1。

自機関で開発する場合の扱いも、附属Aの第2節に置かれました*1。機関がLLMまたは小規模言語モデルを開発する用途については、開発のライフサイクルを通じた原則の統合を同様に示し評価する文書が期待されるとされ、最低限扱うべき事項として機関がどのように事前訓練と訓練を行ったかどのようにモデルを評価し、反復的または継続的な評価を行っているかどのような企業向けの統制がモデルに組み込まれ、それらにどうアクセスし設定できるか開発チームがエンドユーザーの意見をどう考慮しているかの4つが挙げられます*1。

LLM以外の生成AIについても画像、音声または多様式の生成を助ける道具といった他の種類の生成AIの能力を調達する場合、機関は、実行可能な範囲で、この指針を用いて当該調達に課す文書の要件を定めるものとするとされました*1。

更新時の扱いも脚注にあります*1。覚書M-25-22の関連する規定に沿って契約中のLLMへ新しいAIの機能、特徴または構成要素を統合する際に、更新した開示をベンダーへ求めることを検討すべきであるとされ、GSAが作成する新しいAIの透明性に関する契約条項の例を含む最良の実務が、利用可能になった段階で共有の保管場所で提供されるとも書かれます*1。

受注する側で、先に用意しておくもの

ここまでを、提案と実装の言葉に置き換えます*1。

第一に、4点の資料を製品単位で持つことです*1。許容利用方針、カード類、利用者向けの資源、意見の窓口*1。このうちカード類は「3種類すべてはそろわないのが普通」と条文が認めているため、そろわない理由を説明できるほうが実務的です*1。

第二に、自社が足した部分を切り出して書けるようにすることです*1。基盤モデルをそのまま再販しているのか、システムプロンプトを足しているのか、微調整をしているのか、フィルタを掛けているのか*1。iv の項目は、まさにこの切り分けを求めています*1。

第三に、越境の情報です*1。訓練や開発を米国外で行った場合の種類と国、そして他国の規制に応じた改変や設定*1。開発の拠点が複数の国にまたがる体制では、どの作業がどこで行われたかを記録として持たないと答えられません*1。

第四に、契約の読み方です*1。開示の要件が「重要な事項」として書かれているかどうかで、応じられない場合の帰結が変わります*1。提案の段階で、出せる情報と出せない情報の線を引いておくほうが、後から揉めません*1。

これは米国連邦の調達方針であって、日本の事業者に直接の義務を課すものではありません*1。ただし、同じOMBがソフトウェアの保証をリスクベースへ寄せたのと並べると、共通する形が見えます。一律の証明様式を課すのではなく、案件ごとに必要な情報を契約で求め、応じない場合の帰結を契約に書く。求められる材料は、どちらも自社の運用の記録です*1。

まとめ:M-26-04で押さえる3つの視点

米国の行政管理予算局(OMB)は2025年12月11日、覚書M-26-04を発出しました。2025年7月23日の大統領令14319が示した2つの原則(真実の追求、イデオロギー的な中立)を、連邦機関の調達手続へ落とすための指針で、AI調達を扱う覚書M-25-22を補完します。押さえたい視点は三つあります。第一に、範囲と期限。対象は機関が調達するあらゆるLLMで、配備・改変・利用の態様を問いません。国家安全保障システムには適用されず、無償のオープンソースのライセンスで取得したLLMには要件の適用が求められないものの、使用前のデューデリジェンスの手続を設けるべきだとされます。機関は、発出日以後の勧誘・発注に契約上の要件を含め、既存契約は遅くともオプションの行使前に修正し、2026年3月11日までに方針と手続を更新します。更新した方針には、原則に反する出力を利用者が報告する手続を含めます。覚書自体は発出から2年で失効します。第二に、求める資料。最低限として、許容利用方針、モデル・システム・データのカード、エンドユーザー向けの資源、意見を伝える仕組みの4点を求めます。追加で求めうるのは、事前・事後の学習の活動(事実性への影響、システムレベルのプロンプト、フィルタで制限する出力の種類、レッドチーミング、米国外での訓練や開発とその国、米国連邦政府以外の規制に応じた改変や設定)、モデルの評価(偏りの評価の結果と方法、ベンチマークの点数、必要なら多言語の比較)、企業向けの統制(追加のシステム指示、評価の道具、出典の表示)、第三者による改変の開示(分類器、システムプロンプト、微調整、フィルタ)の4分野です。一方で、モデルの重みのような機微な技術データの開示を強いる要件は、可能な限り避けるべきだとされました。第三に、契約上の扱い。機関は、これらの関連する要件を契約上の適格性と支払いにとって重要な事項として明示すべきだとされ、不適合の指摘に対してベンダーが是正を拒む場合の債務不履行による解除を支える設計になっています。

LASSICに相談するメリット

LASSIC IT事業部は元請(プライムベンダー)として、生成AIを組み込んだ業務システムの設計・構築・運用を受託しています。開示に応えられる形を先に作るには、モデルの層とアプリケーションの層を分けて記録します。基盤モデル(Amazon Bedrock、Azure OpenAI Service、Google Vertex AI などを通じて利用するもの)については、提供元が公開しているモデルカードと利用規約の版を、採用した日付とともに台帳へ控えます。自社で足した部分は、システムプロンプトの全文とその変更履歴、検索拡張生成で参照する文書の範囲、入出力に掛けているフィルタの条件、微調整を行った場合はその目的とデータの出所を、リリース単位でコードと同じ場所に残します。評価は、回帰試験として実行できる形にしておくと後が楽です。想定する問いと期待する応答の対を用意し、モデルや設定を変えたときの差分を自動で出せるようにしておけば、ベンチマークの点数を求められた際に実測で答えられます。越境の情報については、開発と運用の作業がどの国で行われたかを、委託先を含めて工程ごとに記録しておきます。

よくある質問

オープンソースのモデルなら関係ありませんか。

要件の適用は求められませんが、手続は必要とされています。脚注は、機関が無償のオープンソースのライセンスに基づいて取得したLLMへこの覚書の要件を適用することを求められないとしたうえで、使用の前に、そうしたモデルが大統領令14319の原則および覚書M-25-21の要件と整合しているかについてデューデリジェンスを行う手続を設けるべきだとしています。あわせて、覚書M-16-21が示すとおり、オープンソースの提供の便益を責任ある形で活用し続けるべきだとも述べています。

モデルの重みの提出を求められますか。

避けるべきだとされています。附属Aの第1節は、実務上可能な場合、機関は特定のモデルの重みのような機微な技術データの開示をベンダーへ強いる要件を避けるべきだとしています。文書の要求は、原則への適合を確かめるために、モデル、システムおよび/またはアプリケーションの各層におけるベンダーのリスク管理の行為を評価するのに足りる情報を求めるべきだ、というのが条文の立て方です。何を実装したかを説明できることが求められ、実装そのものの提出は想定されていません。

基盤モデルを開発していない再販や統合の立場でも対象ですか。

対象になりえます。附属Aの第1節Bのivは、ベンダーがLLMの直接の開発者でない場合に、そのベンダーが適用した出力を変える追加の統制(分類器、システムプロンプト、微調整、内容の節度とフィルタ)の開示を挙げています。また同節は、再販業者や中間的な配備者を通じた提供が連邦調達では一般的であり、入手できる情報は元の開発者との関係に左右されると述べたうえで、機関がその事情を踏まえて要件の適用の仕方を判断すべきだとしています。

開示に応じられない場合はどうなりますか。

契約上の扱いが定められています。附属Aの第1節Cは、機関が関連する要件を、契約の下での適格性および支払いにとって重要な事項として明示的に特定すべきだとしています。目的は、不適合が特定された場合にベンダーが是正の措置を取ることを拒むときに、大統領令が指示するとおり債務不履行による契約の解除を支えることだと書かれています。提案の段階で、出せる情報と出せない情報の線を明確にしておくことが実務的です。

生成AIを組み込むシステムの設計はLASSICへ

元請(プライムベンダー)として、モデル層とアプリ層の切り分けから記録・評価の自動化まで一体でご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

無料相談はこちら

出典

  1. *1 参考:米国行政管理予算局(OMB)覚書 M-26-04「Increasing Public Trust in Artificial Intelligence Through Unbiased AI Principles」(2025年12月11日)(https://www.whitehouse.gov/wp-content/uploads/2025/12/M-26-04-Increasing-Public-Trust-in-Artificial-Intelligence-Through-Unbiased-AI-Principles-1.pdf)。本文の一次情報として。発出日と発出者、大統領令14319(2025年7月23日)の2つの原則の全文と「LLM」の定義、覚書M-25-22を補完する位置づけ、適用範囲(機関の定義、国家安全保障システムの除外と適用の推奨、調達するLLMは配備・改変・利用の態様を問わないこと、自機関開発とLLM以外への適用の判断、オープンソースに関する脚注、適用しない4類型)、機関の行動4項目(新規契約への条項、既存契約の修正とオプション行使前という時期、2026年3月11日までの方針更新と違反出力の報告手続、2年の失効)、附属A第1節A(最低限の4点と各項目の説明、3種類のカードがそろうことは一般的でない旨)、同節の前置き(ベンダーの位置による情報量の差、再販業者や中間的配備者を通じた提供、機微な技術データの開示を避けるべき旨と文書要求の範囲)、同節B(追加で求めうる4分野の各項目)、同節C(重要事項としての明示と債務不履行解除)、附属A第2節(自機関開発のモデルに期待される文書の4項目、LLM以外の生成AIへの準用)、ならびにM-25-22に関する脚注(機能追加時の更新開示、GSAによる契約条項の例の共有)を確認した。確認日は2026年9月9日。(2026年9月確認)




View