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2026.08.31 採用支援コラム

エイジフレンドリーガイドラインが分ける、場のリスクと人のリスク




監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事の結論

  • 土台は労働安全衛生法62条:心身の条件に応じた適正な配置に努める規定です*1。
  • 場と人でリスクを分ける:職場環境の改善と、健康や体力の把握が別に置かれています*2。
  • 転倒と墜落・転落が中心:この2つの発生率が若年層より高いとされています*2。

※ 本記事は2026年8月時点の公式情報(省庁・公的機関・ベンダー公式ドキュメント)に基づきます。

60歳を超える人を採用した。あるいは定年後の再雇用で働き続ける人がいる。そのとき職場側で何を変えるべきかは、意外と整理されていません。

手がかりになるのがエイジフレンドリーガイドラインです*2。厚生労働省が令和2年3月に策定した、高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドラインです*2*3。

内容は具体的です*2。照度や段差といった設備の話から、体力チェックや教育の方法まで、事業者が取り組む事項が5つに整理されています*2。

本記事では、根拠となる条文、5つの柱、そして採用の現場で先に決めておくとよい点を整理します。

両側に手すりが設けられた屋内の階段

土台にあるのは努力義務の条文

まず、法律の側から見ます。

エイジフレンドリーガイドラインの構成を整理した図。労働安全衛生法第62条が中高年齢者その他労働災害の防止上その就業に当たつて特に配慮を必要とする者について心身の条件に応じた適正な配置に努めなければならないとしていること、ガイドラインが事業者に求める事項を安全衛生管理体制の確立、職場環境の改善、健康や体力の状況の把握、状況に応じた対応、安全衛生教育の5つに整理していること、そのうち体制と職場環境が場のリスク、健康と体力が人のリスクに対応すること、労働災害による死傷者数に占める60歳以上の労働者の割合が2018年に26パーセントであり転倒災害や墜落・転落災害の発生率が若年層より高いことをまとめた図

労働安全衛生法第62条が中高年齢者等についての配慮を定めています*1。事業者は、中高年齢者その他労働災害の防止上その就業に当たって特に配慮を必要とする者について、これらの者の心身の条件に応じて適正な配置を行なうように努めなければならないとしています*1。

努力義務の書き方です*1。具体的に何をするかは条文に書かれていません*1。

そこを埋めるのがガイドラインという位置づけになります*2。厚生労働省は令和2年3月に策定したとしています*2*3。

周辺の条文もいくつか関係します*1。第3条第1項は、事業者が最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならないとしています*1。

危険性の洗い出しにも条文があります*1。第28条の2は、建設物、設備、原材料、作業行動その他業務に起因する危険性又は有害性等を調査し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるように努めなければならないとしています*1。

作業の側にも規定があります*1。第65条の3は、労働者の健康に配慮して、労働者の従事する作業を適切に管理するように努めなければならないとしています*1。

表1:ガイドラインが立つ土台
条文 内容 性格
第62条 中高年齢者等について、心身の条件に応じた適正な配置 努力義務
第28条の2 危険性又は有害性等の調査と必要な措置 努力義務
第65条の3 健康に配慮した作業の適切な管理 努力義務
第71条の2 快適な職場環境の形成のための継続的かつ計画的な措置 努力義務

労働安全衛生法第28条の2・第62条・第65条の3・第71条の2より作成*1。

第71条の2は4つの措置を並べています*1。作業環境を快適な状態に維持管理する措置、作業方法の改善に関する措置、疲労を回復するための施設又は設備の設置又は整備、その他必要な措置です*1。

体制づくりの側は別に整理しました。選任の枠組みは安全衛生推進者の選び方|10人からの選任と業種の分かれ目で扱っています*1。

背景にある災害の起き方

次に、なぜこのガイドラインが要るのかです。

厚生労働省は働く高齢者が増えていると説明しています*2。60歳以上の雇用者数は過去10年間で1.5倍に増加し、特に商業や保健衛生業をはじめとする第三次産業で増加しているとしています*2。

災害の側にも変化があります*2。労働災害による死傷者数で60歳以上の労働者が占める割合は26パーセント(2018年)で増加傾向にあるとしています*2。

10年前と比べると差が見えます*2。2008年の同じ割合は18パーセントとして図示されています*2。

発生率にも傾向があります*2。厚生労働省は、労働災害発生率が若年層に比べ高年齢層で相対的に高くなるとしています*2。

事故の型も偏ります*2。中でも転倒災害、墜落・転落災害の発生率が若年層に比べ高く、女性で顕著だとしています*2。

休んだ期間の長さも触れられています*2。年齢別の休業見込み期間の長さが図で示されており、年齢層が上がるほど長い区分の割合が大きくなる形です*2。

都道府県の労働局も同じ傾向を伝えています*3。千葉労働局は、県内で高年齢労働者の労働災害が経年的に増加しており、50歳以上の労働者も含めると全体の労働災害のうち半数以上を占めるとしています*3。

対象の範囲にも注記があります*2。このガイドラインは雇用される高齢者を対象としたものですが、請負契約により高齢者を就業させることのある事業者においても参考として取り組むことが求められています*2。

高年齢者の雇用そのものの枠組みは別にあります。継続雇用の制度は高年齢者雇用安定法と70歳就業確保への対応で整理しました*1。

場のリスク:体制と職場環境

ガイドラインは取組を5つに分けています。

1つ目が安全衛生管理体制の確立です*2。経営の責任者による方針表明と体制整備が最初に置かれています*2。

体制の要素も具体的です*2。経営の責任者による方針表明、担当者・組織の指定、労働者の意見を聴く機会や労使で話し合う機会が図で示されています*2。

洗い出しも含まれます*2。危険源の特定等のリスクアセスメントと対策の検討が体制の中に位置づけられています*2。

相談の受け皿にも言及があります*2。高年齢労働者が職場で気付いたリスクや働く上で負担に感じていること、自身の不調等を相談できるよう、社内に相談窓口を設置することが効果的だとしています*2。

2つ目が職場環境の改善です*2。身体機能の低下を補う設備・装置の導入という、主としてハード面の対策です*2。

例が具体的に並びます*2。通路を含め作業場所の照度を確保する、階段には手すりを設け可能な限り通路の段差を解消する、防滑靴を利用させる、水分・油分を放置せずこまめに清掃するといった内容です*2。

解消できない部分の扱いもあります*2。解消できない危険箇所に標識等で注意喚起するとしています*2。

感覚の変化への配慮も入っています*2。警報音等は聞き取りやすい中低音域の音とし、パトライト等は有効視野を考慮するとしています*2。

姿勢や運搬の話も並びます*2。不自然な作業姿勢をなくすよう作業台の高さや作業対象物の配置を見直す、リフトやスライディングシート等を導入し抱え上げ作業を抑制するといった例です*2。

その他の例も挙げられています*2。床や通路の滑りやすい箇所に防滑素材を採用する、熱中症の初期症状を把握できるウェアラブルデバイス等のIoT機器を利用する、パワーアシストスーツ等を導入する、といった内容です*2。

暑熱への備えも環境側にあります*2。涼しい休憩場所を整備し、通気性の良い服装を準備するとしています*2。

暑熱の対策そのものは義務にもなっています。措置の中身は熱中症対策で義務になった2つの措置と対象作業で扱いました*1。

人のリスク:健康と体力の把握

3つ目が健康や体力の状況の把握です。

出発点は法定の健康診断です*2。ガイドラインは、労働安全衛生法で定める雇入時および定期の健康診断をもれなく実施するとしています*2。

根拠は第66条第1項です*1。事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならないとしています*1。

対象外の人への配慮もあります*2。法定の健康診断の対象にならない者が地域の健康診断等の受診を希望する場合、勤務時間の変更や休暇の取得について柔軟に対応するとしています*2。

さらに踏み込む例もあります*2。法定の健康診断の対象にならない者に対して、事業場の実情に応じて健康診断を実施するよう努めるとしています*2。

健康診断そのものの区別は別に整理しました。選考との関係は雇入時の健康診断と選考時の健康診断は別物で扱っています*1。

健康とは別に体力の項目が置かれています*2。事業者と高年齢労働者の双方が体力の状況を客観的に把握し、主に高年齢労働者を対象とした体力チェックを継続的に行うよう努めるとしています*2。

進め方にも注文があります*2。対象となる労働者から理解が得られるよう、わかりやすく丁寧に目的を説明し、事業場における方針を示し、運用の途中で適宜その方針を見直すとしています*2。

手法の例も挙げられています*2。加齢による心身の衰えのチェック項目を導入する、厚生労働省作成の転倒等リスク評価セルフチェック票等を活用する、事業場の働き方や作業ルールにあわせた体力チェックを実施する、といった内容です*2。

ルール化の手順も書かれています*2。定量的に測定する手法と評価基準は、安全衛生委員会等の審議を踏まえてルール化するようにするとしています*2。

基準の置き方にも歯止めがあります*2。評価基準を設ける場合は合理的な水準に設定し、必要な体力の水準に満たない労働者がいる場合は、その労働者の体力でも作業できるよう職場環境の改善に取り組むとしています*2。

情報の扱いも独立した項目です*2。健康情報等を取り扱う際には、労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのために事業者が講ずべき措置に関する指針を踏まえた対応が必要だとしています*2。

不利益の防止にも触れています*2。個々の労働者に対する不利益な取扱いを防ぐため、労働者自身の同意の取得方法や情報の取扱方法等の事業場内手続について、安全衛生委員会等の場を活用して定める必要があるとしています*2。

把握したあとに何をするか

4つ目が、把握した状況に応じた対応です。

まず個々の状況を踏まえた措置です*2。ガイドラインは、脳・心臓疾患が起こる確率は加齢にしたがって徐々に増加するとされているとしています*2。

そのうえで具体策を挙げます*2。基礎疾患の罹患状況を踏まえ、労働時間の短縮や深夜業の回数の減少、作業の転換等の措置を講じるとしています*2。

進め方にも条件が付きます*2。業務の軽減等の就業上の措置を実施する場合は、高年齢労働者に状況を確認して、十分な話合いを通じて本人の了解が得られるよう努めるとしています*2。

次が業務の提供です*2。健康や体力の状況は高齢になるほど個人差が拡大するとされており、個々の労働者の状況に応じ、安全と健康の点で適合する業務をマッチングさせるよう努めるとしています*2。

考慮事項も並びます*2。疾病を抱えながら働き続けることを希望する高齢者の治療と仕事の両立を考慮すること、ワークシェアリングで健康や体力の状況や働き方のニーズに対応することも考えられるとしています*2。

3つ目の柱として健康保持増進措置があります*2。事業場における労働者の健康保持増進のための指針や、労働者の心の健康の保持増進のための指針に基づく取組に努めるとしています*2。

身体機能の側も明記されています*2。集団と個々の高年齢労働者を対象として身体機能の維持向上に取り組むよう努めるとしています*2。

対策の例も挙げられます*2。フレイルやロコモティブシンドロームの予防を意識した健康づくり活動を実施する、体力等の低下した高年齢労働者に身体機能の維持向上の支援を行うといった内容です*2。

支援の形も具体的です*2。運動する時間や場所への配慮、トレーニング機器の配置等の支援を考えるとしています*2。

健康経営やコラボヘルスの観点も挙げられています*2。会社の取組全体とつながる部分です*2。

作業管理と教育のやり方も変える

ハード面だけでは足りない部分があります。

ガイドラインは高年齢労働者の特性を考慮した作業管理を、主としてソフト面の対策として置いています*2。敏捷性や持久性、筋力の低下等の特性を考慮して作業内容等の見直しを検討し、実施するとしています*2。

勤務の形も対象です*2。事業場の状況に応じて勤務形態や勤務時間を工夫することで就労しやすくするとし、短時間勤務、隔日勤務、交替制勤務等を挙げています*2。

作業マニュアルにも言及があります*2。ゆとりのある作業スピード、無理のない作業姿勢等に配慮した作業マニュアルを策定するとしています*2。

時間配分の話も出てきます*2。注意力や集中力を必要とする作業について作業時間を考慮する、身体的な負担の大きな作業では定期的な休憩の導入や作業休止時間の運用を図るとしています*2。

暑熱な環境への対応も別項です*2。一般に年齢とともに暑い環境に対処しにくくなるので意識的な水分補給を推奨する、始業時の体調確認を行い体調不良時に速やかに申し出るよう日常的に指導するとしています*2。

情報機器作業についても記載があります*2。データ入力作業等相当程度拘束性がある作業では、個々の労働者の特性に配慮した無理のない業務量とするとしています*2。

デスクワーク中心の職場にも当てはまる部分です*2。パソコンを用いた情報機器作業では、照明、文字サイズの調整、必要な眼鏡の使用等により作業姿勢を確保するという例も挙がっています*2。

5つ目の柱が安全衛生教育です*2。高齢者対象の教育では、作業内容とリスクについて理解させるため時間をかけ、写真や図、映像等の文字以外の情報も活用するとしています*2。

入り口の場面にも触れています*2。再雇用や再就職等により経験のない業種、業務に従事する場合、特に丁寧な教育訓練を行うとしています*2。

まさに採用の直後に当たる場面です*2。長い職業経験があっても、その業種が初めてなら別に扱うという整理です*2。

教える側にも教育が要ります*2。教育を行う者や管理監督者、共に働く労働者に対しても、高年齢労働者に特有の特徴と対策についての教育を行うよう努めるとしています*2。

実施の形にも配慮があります*2。勤務シフト等から集合研修が困難な事業場では、視聴覚教材を活用した教育も有効だとしています*2。

採用実務で押さえる3点

最後に、採用や労務の担当が押さえる3点です。

1点目は、採用の直後がいちばん手厚い場面だということです。ガイドラインは、再雇用や再就職等により経験のない業種、業務に従事する場合に特に丁寧な教育訓練を行うとしています*2。

雇入時の健康診断も同じ入り口にあります*1*2。法定の実施を欠かさないことが出発点に置かれています*2。

2点目は、場と人を分けて考えることです。職場環境の改善と、健康や体力の把握は別の柱として並んでいます*2。

体力の基準だけを厳しくする方向にはならない書き方です*2。水準に満たない労働者がいる場合は職場環境の改善に取り組むとされているためです*2。

照度、手すり、段差、清掃といった項目は、年齢に関係なく意味を持つ部分でもあります*2。先に環境側を整えるほうが波及します*2。

3点目は、体力チェックは手続きから決めることです。評価基準は安全衛生委員会等の審議を踏まえてルール化するとされています*2。

情報の扱いも同じ場で決めます*2。同意の取得方法や情報の取扱方法等の事業場内手続を、安全衛生委員会等の場を活用して定める必要があるとしています*2。

支援の入口も用意されています*2。労働災害防止団体が中小規模事業場に対して専門職員を派遣し、高年齢労働者対策を含めた安全衛生活動支援を無料で行う仕組みが案内されています*2。

中小企業向けの補助制度もあります*2*3。パンフレットは令和5年度の支援として補助金の枠組みを示しており、金額や受付期間は年度ごとに確認する必要があります*2。

条文は努力義務ですが、中身はここまで具体的です*1*2。何から手を付けるかを決める材料にはなります*2。

まとめ:エイジフレンドリーガイドラインの要点

第一に、根拠です。労働安全衛生法第62条は、事業者が中高年齢者その他労働災害の防止上その就業に当たつて特に配慮を必要とする者について、これらの者の心身の条件に応じて適正な配置を行なうように努めなければならないとしています。第28条の2の危険性又は有害性等の調査、第65条の3の作業の適切な管理、第71条の2の快適な職場環境の形成も努力義務として並びます。厚生労働省は令和2年3月に、これらを具体化するエイジフレンドリーガイドラインを策定しました。第二に、背景です。厚生労働省は、60歳以上の雇用者数が過去10年間で1.5倍に増加し、労働災害による死傷者数に占める60歳以上の割合が26パーセント(2018年)で増加傾向にあるとし、転倒災害、墜落・転落災害の発生率が若年層に比べ高く女性で顕著だとしています。第三に、5つの柱です。安全衛生管理体制の確立等、職場環境の改善、健康や体力の状況の把握、状況に応じた対応、安全衛生教育に整理されており、前半が場のリスク、後半が人のリスクに対応します。職場環境では照度の確保、手すりの設置と段差の解消、防滑素材や防滑靴、警報音の中低音域化などが挙げられ、体力チェックについては評価基準を安全衛生委員会等の審議を踏まえてルール化し、情報の取扱いも同じ場で定めるとされています。教育については、時間をかけ写真や図、映像等の文字以外の情報も活用すること、再雇用や再就職等により経験のない業種、業務に従事する場合に特に丁寧な教育訓練を行うことが示されています。

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よくある質問

エイジフレンドリーガイドラインには法的な義務がありますか。

ガイドライン自体は事業者に取組を求める指針です。土台となる労働安全衛生法第62条は、事業者が中高年齢者その他労働災害の防止上その就業に当たつて特に配慮を必要とする者について、これらの者の心身の条件に応じて適正な配置を行なうように努めなければならないと定めており、努力義務の形をとっています。第28条の2の危険性又は有害性等の調査、第65条の3の作業の適切な管理、第71条の2の快適な職場環境の形成も同じく努める規定です。

事業者に求められる取組は何ですか。

厚生労働省は、安全衛生管理体制の確立等、職場環境の改善、高年齢労働者の健康や体力の状況の把握、健康や体力の状況に応じた対応、安全衛生教育の5つを挙げています。事業者は、高年齢労働者の就労状況や業務の内容等の実情に応じ、国や関係団体等による支援も活用して、実施可能な労働災害防止対策に積極的に取り組むように努めることとされています。

職場環境の改善では何をしますか。

ガイドラインは、通路を含め作業場所の照度を確保する、階段には手すりを設け可能な限り通路の段差を解消する、防滑靴を利用させる、水分・油分を放置せずこまめに清掃する、解消できない危険箇所に標識等で注意喚起する、警報音等は聞き取りやすい中低音域の音としパトライト等は有効視野を考慮する、といった例を挙げています。床や通路の滑りやすい箇所への防滑素材の採用、パワーアシストスーツの導入なども示されています。

体力チェックはどう進めればよいですか。

ガイドラインは、主に高年齢労働者を対象とした体力チェックを継続的に行うよう努めるとしたうえで、対象となる労働者から理解が得られるよう目的を丁寧に説明し、事業場における方針を示すこととしています。作業に必要な体力を定量的に測定する手法と評価基準は、安全衛生委員会等の審議を踏まえてルール化するようにするとされ、評価基準を設ける場合は合理的な水準に設定するとしています。

高年齢労働者の労働災害はどのような傾向がありますか。

厚生労働省は、労働災害による死傷者数で60歳以上の労働者が占める割合が26パーセント(2018年)で増加傾向にあるとしています。労働災害発生率は若年層に比べ高年齢層で相対的に高くなり、中でも転倒災害、墜落・転落災害の発生率が若年層に比べ高く、女性で顕著だとしています。60歳以上の雇用者数は過去10年間で1.5倍に増加し、特に商業や保健衛生業をはじめとする第三次産業で増加しているとされています。

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出典

  1. *1 参考:e-Gov法令検索「労働安全衛生法」(昭和四十七年法律第五十七号)(https://laws.e-gov.go.jp/law/347AC0000000057)。第3条第1項(事業者の責務)、第28条の2(危険性又は有害性等の調査と必要な措置)、第62条(中高年齢者等についての配慮。心身の条件に応じた適正な配置に努めなければならないこと)、第65条の3(健康に配慮した作業の適切な管理)、第66条第1項(医師による健康診断)、第71条の2(快適な職場環境の形成のための措置)の一次情報として(2026年8月確認)
  2. *2 参考:厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「エイジフレンドリーガイドライン(高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン)」(確認日2026年8月31日)(https://www.mhlw.go.jp/content/001107783.pdf)。令和2年3月の策定、60歳以上の雇用者数が過去10年間で1.5倍に増加したこと、死傷者数に占める60歳以上の割合が26パーセント(2018年・2008年は18パーセント)であること、転倒災害と墜落・転落災害の発生率が若年層に比べ高く女性で顕著であること、請負契約により高齢者を就業させる事業者も参考とすること、事業者に求められる5項目の具体的な記述、体力チェックの評価基準を安全衛生委員会等の審議を踏まえてルール化すること、健康情報等の取扱いに関する指針と事業場内手続、労働災害防止団体による中小規模事業場への無料の個別支援、令和5年度の補助金の枠組みの一次情報として(2026年8月確認)
  3. *3 参考:厚生労働省 千葉労働局「エイジフレンドリーガイドライン~高年齢者の特性に配慮した職場環境を~」(確認日2026年8月31日)(https://jsite.mhlw.go.jp/chiba-roudoukyoku/roudoukyoku/gyoumu_naiyou/kijun/koureika-rousaibousi_agefriendly_00001.html)。ガイドラインが令和2年3月に策定されたこと、千葉県内で高年齢労働者の労働災害が経年的に増加しており50歳以上を含めると全体の半数以上を占めること、中小企業向けの補助制度があることの一次情報として(2026年8月確認)




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