LASSIC Media らしくメディア

2026.09.09 採用支援コラム

DXの成果指標は23.9%、設定方法がわからない36.0%




監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事の結論

  • 設定しているのは23.9%:資料は4社に1社に満たないと述べます*2。
  • 設定方法がわからないが36.0%:前年の28.7%から上昇しました*2。
  • 投資対効果が出ているのは14.6%:指標の有無で10ポイント程度の差です*2。

※ 本記事は2026年9月時点の公式情報(省庁・公的機関・ベンダー公式ドキュメント)に基づきます。

遅れを立て直したあと、直ったと言える線が社内にない。次の案件でも同じところで詰まります。

残業が減ったのか、手戻りが減ったのか、期限に間に合ったのか。どれで見るかが決まっていないと、増やした人を戻す判断もできません。

手がかりは、DXの成果を測る指標を設定しているかを企業に聞いた調査です。

IPAの資料では、成果指標を「設定している」が23.9%でした*2。資料も、成果を測る指標の設定は4社に1社にも満たない状況が続いていると述べています*2。

設定していない理由でいちばん多いのは「評価指標の設定方法がわからない」の36.0%です*2。前年度の28.7%から約7ポイント上昇したと書かれています*2。

方眼のノートが何も書かれないまま何冊も開かれている様子

直ったと言える線が社内にない

遅れを取り戻す作業そのものは進みます。人を足して、残っている量を片づけるところまでです。

決まっていないのは終わりの線です。どこまで戻れば元に戻ったのかが決まっていないため、足した人をいつ外すかも決まりません。

IPA「DX動向2026」の図表2-14・図表2-15・図表2-16・図表2-17・図表2-20から作成した図。2026年7月30日公開でデータ集は同日に第1版が発行されていること、調査対象が日本の企業で調査期間が2026年4月17日から6月12日・調査項目60問のうち回答者属性7問・調査対象数10000・有効回答数1799であること、企業データベースから業種や従業員規模で割付けてランダムに抽出したこと、想定回答者が自社のDXの推進状況を把握している部署の責任者と人材の状況を把握している部署の責任者であること、この記事で扱う図表の集計対象がDXへの取組の設問で全社戦略に基づき全社的に取組んでいる・全社戦略に基づき一部の部門において取組んでいる・部署ごとに個別で取組んでいるを選択した企業であり全回答者ではないこと、図表2-15はさらに成果指標を設定していると答えた企業に絞られ図表2-16は設定していないと答えた企業に絞られること、図表2-17だけは任意回答であり3シグマを基準として33.0パーセント以上を外れ値として除外していると資料に書かれていること、この資料の図は数値が図の中に描かれていて文字として取り出せないため本文が文章で述べた値だけを引いていること、上記の値を用いて図を作成する編集と加工を筆者が行ったこと、成果指標を設定しているが2025年度で23.9パーセントであること、資料が2024年度と大きな変化はないと述べる一方で注記では2024年度の設定しているが自社の指標23.9パーセントとDX推進指標等外部から提供されている指標3.5パーセントに分かれていたと書かれており選択肢の作りが違うためこの記事では経年の増減を結論にしないこと、資料が成果を測る指標の設定は4社に1社にも満たない状況が続いており取組の成果を適切に把握できていない企業が多いと述べていること、成果指標の対象が内向きの業務改革である社内の効率化80.0・システム改革であるAIやデータ利活用の度合い等55.4・外向きの業務改革である新たなビジネスや顧客価値の創出33.5・経営改革であるデジタル事業売上高や市場シェア等16.3であること、この4つを足すと185.2になるため複数回答であり足し合わせて読む値ではないこと、資料が成果指標の設定においても内向きの取組が中心となっていると述べていること、成果指標を設定していない理由が評価指標の設定方法がわからないで2025年度36.0であり2024年度の28.7から約7ポイント上昇していると資料が述べていること、評価指標はこれから定めるも33.4と高いままであり資料が多くの企業は指標設定の必要性を感じながらも設定できていない状況にあると述べていること、DX投資額と費用の売上に対する割合が1パーセント未満27.8・1パーセント以上2パーセント未満31.0で資料が2パーセント未満の企業が全体の半数以上を占めると述べ5パーセント以上も21.1と一定数存在すると書いていること、DX投資対効果で投資費用を大幅に上回ると上回るの合計が14.6にとどまること、資料が成果指標を設定している企業は設定していない企業と比べて投資対効果が出ている回答率の差が10ポイント程度出ていると述べているが具体的な値は示されていないこと、測る線を1本引く4段が止まっている案件で線を1本決める・その線を毎週数える・線を動かす作業を判断と手に分ける・手の側を期間で区切って外へ出す順であること、この集計から読めないのは集計対象が絞られていること・複数回答なので企業ごとの組み合わせ・指標の中身や水準・指標と成果の因果・選択肢の作りが違うため単純な経年比較ができないこと・2026年4月から6月より後の傾向であることをまとめた図

この設定状況を集計した資料があります*1。IPAの「DX動向2026」で、2026年7月30日に公開されました*1。

データ集も同じ日に発行されています*3。2026年7月30日の第1版です*3。

調査の時期も示されています*3。2026年4月17日から6月12日にかけて実施されたものです*3。

規模も書かれています*3。調査対象数は10,000で、有効回答数は1,799でした*3。

抽出の仕方も示されています*3。企業データベースから業種や従業員規模で割付けて、ランダムに抽出したとされています*3。

今回見るのは第2章です*2。DXの取組と成果の状況を扱う章のうち、成果把握のための評価と投資の節になります*2。

数値の扱いも断っておきます*2。この資料の図は数値が図の中に描かれていて、文字として取り出せません*2。

ですからこの記事では、資料の本文が文章で述べている値だけを引いています*2。項目ごとの全区分の内訳は載せていません*2。

利用の条件も示されています*1。この資料は著作権上の保護を受けており、引用や転載についてはIPAのウェブサイトの記載を参照するよう求められています*1。この記事では出所を明示しています*1。

集計対象と、経年比較ができない理由

先に母集団を確かめます*2。ここで見る図表は、いずれも全回答者を対象にしたものではありません*2。

条件が示されています*2。DXへの取組の設問で「全社戦略に基づき、全社的にDXに取組んでいる」「全社戦略に基づき、一部の部門においてDXに取組んでいる」「部署ごとに個別でDXに取組んでいる」を選択した企業が対象です*2。

さらに絞られる図表もあります*2。指標の対象は「設定している」と答えた企業だけ、設定していない理由は「設定していない」と答えた企業だけが対象です*2。

1つだけ条件が違う図表があります*2。DX投資額の売上に対する割合は任意回答で、さらに3シグマを基準として33.0%以上を外れ値として除外していると書かれています*2。

ここで経年比較の限界を書いておきます*2。資料は2024年度と大きな変化はないと述べています*2。

ただし注記があります*2。2024年度の「設定している」は、自社独自の指標が23.9%、DX推進指標等の外部から提供されている指標が3.5%に分かれていたと書かれています*2。

選択肢の作りが違います*2。ですからこの記事では、2025年度の23.9%を並べるだけにして、経年の増減を結論にしていません*2。

回答の形も押さえます*2。指標の対象の4つを足すと185.2になります*2。複数回答なので、足し合わせて読む値ではありません*2。

設定しているのは23.9%、4社に1社に届かない

設定状況から見ます*2。2025年度の「設定している」は23.9%でした*2。

資料の言い方も引いておきます*2。DXへの取組が広く浸透しつつある中でも、成果を測る指標の設定は4社に1社にも満たない状況が続いていると述べています*2。

その先も書かれています*2。取組の成果を適切に把握できていない企業が多い状況にある、とされています*2。

ここで母集団を思い出します*2。この23.9%は、すでにDXに取り組んでいると答えた企業の中での割合です*2。

つまり全企業の割合ではありません*2。「日本企業の23.9%が成果指標を設定している」とは書けません*2。

実務に引き寄せます。取り組んでいる側の中でも4分の3以上が測る線を持っていない、という水準になります*2。

設定しない理由でいちばん多いのは「設定方法がわからない」

設定していない側の理由も示されています*2。上端は「評価指標の設定方法がわからない」で36.0%でした*2。

前年度との比較も書かれています*2。2024年度の28.7%から約7ポイント上昇していると述べられています*2。

この上昇幅は資料の表現です*2。この記事では、示された2つの値を並べたうえで、資料の「約7ポイント」という言い方をそのまま使っています*2。

2番目も高い値です*2。「評価指標はこれから定める」が33.4%で、高いままだと書かれています*2。

資料はここをまとめています*2。多くの企業は指標設定の必要性を感じながらも設定できていないという状況にある、とされています*2。

読み方に注意します*2。「わからない」が増えた理由は示されていません*2。ですから、指標の難しさが増したとも、関心が高まって答え方が変わったとも書けません*2。

実務で使えるのは向きです。指標を作る作業そのものが手つかずで残っている企業が、取り組んでいる側の中に相当あるという向きです*2。

設定していても対象は内向き80.0%

設定している企業の中身も示されています*2。指標の対象です*2。

上端は「内向きの業務改革(社内の効率化)」で80.0%でした*2。2番目は「システム改革(AI・データ利活用の度合い等)」の55.4%です*2。

外を向く側は下がります*2。「外向きの業務改革(新たなビジネスや顧客価値の創出)」が33.5%、「経営改革(デジタル事業売上高、市場シェア等)」が16.3%でした*2。

資料もここをまとめています*2。成果指標の設定においても内向きの取組が中心となっている、と述べています*2。

複数回答なので配分としては読みません*2。4つを足すと185.2になるため、同じ企業が複数を選んでいます*2。

読めるのは並びです*2。内向きが8割で、経営改革は2割に届かないという並びになります*2。

立て直しの実務では、この並びは追い風になります。社内の効率化を測る線なら、すでに8割の企業が持っている型だということです*2。

投資対効果が出ているのは14.6%

投資の側も見ます*2。売上に対するDX投資額・費用の割合は、1%未満が27.8%、1%以上2%未満が31.0%でした*2。

資料はここをまとめています*2。2%未満の企業が全体の半数以上を占めるとされています*2。

大きい側もあります*2。「5%以上」も21.1%で、企業によって投資規模に大きな差があると書かれています*2。

次に効果です*2。「投資・費用を大幅に上回る投資対効果が出ている」と「投資・費用を上回る投資対効果が出ている」の合計は14.6%にとどまりました*2。

指標の有無で分けた集計もあります*2。成果指標を「設定している」企業は「設定していない」企業と比べて、投資対効果が出ている回答率の差が10ポイント程度出ていると述べられています*2。

ただし具体的な値は示されていません*2。「10ポイント程度」という書き方までなので、この記事でもそれ以上には踏み込みません*2。

因果も書けません*2。指標を設定したから効果が出たのか、効果が出ている企業が指標も持っているのかは示されていません*2。

読めるのは関係の向きだけです*2。指標を持っている側のほうが、効果が出ていると答える割合が高いという向きです*2。

この集計から読めないこと

使う前に、限界を並べておきます*2。

第一に、集計対象が絞られています*2。DXに取り組んでいると答えた企業だけが対象で、取り組んでいない企業は含まれません*2。

第二に、単純な経年比較ができません*2。2024年度の「設定している」は自社独自の指標と外部指標に分かれており、選択肢の作りが違います*2。

第三に、複数回答です*2。指標の対象の4つを足すと185.2になるため、企業ごとの組み合わせは読めません*2。

第四に、指標の中身が含まれません*2。どんな数字をどの水準に置いているかは示されていません*2。

第五に、因果が読めません*2。指標と投資対効果の関係について、資料は差があるとまでしか述べていません*2。

第六に、投資の図表は条件が違います*2。任意回答で、3シグマを基準に33.0%以上を外れ値として除外しています*2。

第七に、内訳の数値が取れません*2。資料の図から数値を文字として取り出せないため、本文が挙げた項目以外の値は書けません*2。

第八に、時期の範囲があります*3。調査は2026年4月17日から6月12日に実施されたもので、それより後の傾向は読めません*3。

測る線を1本引く4段

ここまでの分布を、自社の手順に落とします*2。

DXの成果指標と投資(出典:IPA「DX動向2026」図表2-14・図表2-15・図表2-16・図表2-17・図表2-20)。集計対象はDXへの取組の設問で「全社戦略に基づき、全社的にDXに取組んでいる」「全社戦略に基づき、一部の部門においてDXに取組んでいる」「部署ごとに個別でDXに取組んでいる」を選択した企業で、全回答者ではない。指標の対象は「設定している」と答えた企業、設定していない理由は「設定していない」と答えた企業に限られる。図表2-17のみ任意回答で、3シグマを基準として33.0%以上を外れ値として除外している。指標の対象は複数回答で4項目の合計は185.2になる。資料の図から数値を文字として取り出せないため、本文が挙げた値のみを掲載。示された値を用いて表を作成する編集・加工を筆者が実施
項目 回答率
成果指標を設定している(2025年度) 23.9%
設定していない理由:評価指標の設定方法がわからない(2025年度) 36.0%
同(2024年度) 28.7%
設定していない理由:評価指標はこれから定める 33.4%
指標の対象:内向きの業務改革(社内の効率化) 80.0%
指標の対象:システム改革(AI・データ利活用の度合い等) 55.4%
指標の対象:外向きの業務改革(新たなビジネスや顧客価値の創出) 33.5%
指標の対象:経営改革(デジタル事業売上高、市場シェア等) 16.3%
売上に対するDX投資額の割合:1%未満 27.8%
同:1%以上2%未満 31.0%
同:5%以上 21.1%
投資対効果が出ている(大幅に上回る+上回るの合計) 14.6%

1段目は、止まっている案件で線を1本決めることです。残業時間でも手戻り件数でも期限からのずれでもかまいませんが、1本に絞ります。

2段目は、その線を毎週数えることです。月末にまとめて出す形だと、途中で打ち手を変えられません。

3段目は、線を動かす作業を判断と手に分けることです。決めが必要な作業と、量をこなす作業を切り離します。

4段目は、手の側を期間で区切って外へ出すことです。作業量が読める部分から動かします。

1段目で内向きの線から始める理由は、分布に出ています*2。指標を設定している企業でも、対象は内向きの業務改革が80.0%でした*2。

外向きは33.5%、経営改革は16.3%です*2。外向きの線から始めると、社内に前例が少ない形になります*2。

2段目を毎週にする理由も分布にあります*2。設定していない理由の上端が「設定方法がわからない」の36.0%で、前年度の28.7%から上がっています*2。

設定方法から入ると止まります。ですから完成した指標を待たず、いま数えられる1本を毎週置く形にします。

実務では、3段目と4段目が外部要員の枠になります。フリーランスを含む業務委託は、この枠と相性があります。範囲と期間を区切って渡し、片づいたら戻せるためです。

逆に、1段目と2段目を渡すと、線の決めが外に出ます。何で見るかは社内に置きます。

目標の側の分布はDXの目標とは、13項目中で業務効率化だけが46%で別の調査を扱っています。

決める人を置く話はAI導入の体制|CAIOは2.9%、IT部門の長が46.0%で同じ資料の別の節を出しています。

遅れの原因をどこで切るかは、開発の遅延の原因、変更管理ができているのは51.9%で整理しています。

枠を人数に置き換える段では、要員計画に必要な4つの数字と決める順番を使います。

最後に範囲を添えておきます*3。この調査は日本の企業を対象に2026年4月から6月にかけて実施されたもので、有効回答数は1,799です*3。

まとめ:完成した指標を待たず、いま数える1本を置く

第一に、資料です。IPAの「DX動向2026」は2026年7月30日に公開され、データ集も同日に第1版が発行されています。調査対象は日本の企業で、調査期間は2026年4月17日から6月12日、調査項目は60問(うち回答者属性7問)、調査対象数は10,000、有効回答数は1,799でした。第二に、集計対象です。この記事で扱った図表はいずれも全回答者ではなく、DXへの取組の設問で「全社戦略に基づき、全社的にDXに取組んでいる」「全社戦略に基づき、一部の部門においてDXに取組んでいる」「部署ごとに個別でDXに取組んでいる」を選択した企業が対象でした。指標の対象は「設定している」と答えた企業、設定していない理由は「設定していない」と答えた企業にさらに絞られています。第三に、経年比較の限界です。2025年度の「設定している」は23.9%で、資料は2024年度と大きな変化はないと述べています。ただし注記では2024年度の「設定している」が自社の指標23.9%と外部から提供されている指標3.5%に分かれていたと書かれており、選択肢の作りが違います。そのためこの記事では経年の増減を結論にしていません。第四に、水準です。資料は、成果を測る指標の設定は4社に1社にも満たない状況が続いており、取組の成果を適切に把握できていない企業が多いと述べています。第五に、設定していない理由です。「評価指標の設定方法がわからない」が2025年度36.0%で、2024年度の28.7%から約7ポイント上昇したとされています。「評価指標はこれから定める」も33.4%で高いままでした。第六に、指標の対象です。内向きの業務改革が80.0%、システム改革が55.4%、外向きの業務改革が33.5%、経営改革が16.3%で、4項目の合計は185.2になる複数回答です。第七に、投資です。売上に対する割合は1%未満27.8%、1%以上2%未満31.0%で、資料は2%未満が半数以上を占めるとしています。5%以上も21.1%でした。第八に、効果です。投資対効果が出ている回答の合計は14.6%で、成果指標を設定している企業と設定していない企業の差は10ポイント程度と述べられていますが、具体的な値は示されていません。

LASSICに相談するメリット

測る線を1本決めたあと、その線を動かす作業を誰が持つかが残ります。指標を設定できているのが23.9%で、設定方法がわからないが36.0%という段階では、指標の完成を待たずに手を足すほうが早くなります。

Remoguは、株式会社LASSICが運営するフリーランス・業務委託のITプロ人材サービスです。リモート前提で全国から登録が集まっており、登録数は約20,000名規模、毎月およそ400名が新たに加わっています。登録者は実務5年以上のミドル〜ハイレイヤーが中心で、約8割が開発系(SE・PM・テックリードなど)。バックエンドからインフラ、AI・データ領域まで揃っているため、「この工程を任せられる人」を役割単位で指名できます。人材ニーズの発生から4時間以内に候補者を提案し、最短1週間で稼働まで進みます(条件によっては実現できない場合があります)。月0.1人月から0.2人月といった小さな関わり方も組み合わせられるので、判断は社内に残したまま、手が要る工程だけを期間を区切って外に出す形が取れます。法人と個人にそれぞれ担当がつく分業体制で、参画したあとの稼働まで見ます。要件が固まっていない段階でも、何に困っているかから一緒に言語化して人材像を設計します。

この記事の調べ方(参照した一次情報)

遅れを立て直したあとに終わりの線がない状態について、IPAの「DX動向2026」の公開ページ、本文、データ集を突き合わせて整理しました。公開日、調査期間、調査項目数、調査対象数、有効回答数、抽出方法、想定回答者はいずれも資料から確認しています。この記事で扱った図表がすべて全回答者を対象にしたものではなく、DXへの取組の設問で3つの選択肢のいずれかを選んだ企業に絞られている点は、本文と図と表のcaptionに明記しました。指標の対象が「設定している」と答えた企業、設定していない理由が「設定していない」と答えた企業にさらに絞られている点も同じ3か所に記載しています。売上に対するDX投資額の割合だけは任意回答であり、3シグマを基準として33.0%以上を外れ値として除外していると資料に書かれているため、その条件も明記しました。経年比較については、資料が2024年度と大きな変化はないと述べる一方で、注記に2024年度の「設定している」が自社の指標23.9%と外部から提供されている指標3.5%に分かれていたと書かれています。選択肢の作りが違うため、この記事では2025年度の23.9%を示すだけにして、増減を結論にしていません。設定していない理由の上昇幅については、資料の「約7ポイント上昇」という表現をそのまま用い、2つの値を並べたうえで筆者が差を算出した形にはしていません。「わからない」が増えた理由は資料に示されていないため、指標の難しさが増したとも、関心が高まって答え方が変わったとも書いていません。指標の対象は4項目の合計が185.2になることから複数回答であると判断し、配分としては読まず並びとして扱いました。投資対効果と成果指標の関係について、資料は「10ポイント程度の差」とまでしか述べておらず具体的な値を示していないため、それ以上には踏み込まず、因果としても扱っていません。指標の中身や水準は資料に含まれないため、どんな数字をどの水準に置くべきかについては書いていません。資料の図は数値が図の中に描かれており文字として取り出せないため、本文が文章で述べている値だけを引いていることも本文と図に記載しました。この資料は引用や転載についてIPAのウェブサイトの記載を参照するよう求めているため、出所を明示しました。調査は2026年4月から6月に実施されたものであり、それより後の傾向については書いていません。

よくある質問

DXの成果指標を設定している企業はどのくらいありますか。

IPAの「DX動向2026」では、2025年度の「設定している」が23.9%でした。資料は、成果を測る指標の設定は4社に1社にも満たない状況が続いており、取組の成果を適切に把握できていない企業が多いと述べています(確認日2026年9月9日)。

この数字は企業全体の割合ですか。

違います。集計対象は、DXへの取組の設問で「全社戦略に基づき、全社的にDXに取組んでいる」「全社戦略に基づき、一部の部門においてDXに取組んでいる」「部署ごとに個別でDXに取組んでいる」を選択した企業です。取り組んでいない企業は含まれていません。

前年度と比べて増えていますか。

資料は2024年度と大きな変化はないと述べていますが、注記では2024年度の「設定している」が自社の指標23.9%と外部から提供されている指標3.5%に分かれていたと書かれています。選択肢の作りが違うため、この記事では経年の増減を結論にしていません。

設定していない理由は何ですか。

「評価指標の設定方法がわからない」が2025年度で36.0%で、2024年度の28.7%から約7ポイント上昇したとされています。「評価指標はこれから定める」も33.4%で高いままです。資料は、多くの企業が指標設定の必要性を感じながらも設定できていない状況にあると述べています。

成果指標があると投資対効果は出やすいのですか。

資料は、成果指標を「設定している」企業は「設定していない」企業と比べて投資対効果が出ている回答率の差が10ポイント程度出ていると述べています。ただし具体的な値は示されておらず、どちらが先かも書かれていないため、因果としては扱えません。投資対効果が出ている回答の合計は14.6%でした。

要員体制のご相談を

決めた線を動かす作業を、どこから外に出すか。切り分け方から担当が一緒に検討します。

無料相談はこちら

出典

  1. *1 参考:IPA「DX動向2026」広がるAI導入、DXは変われるか(https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/dx-trend-2026.html)。公開日2026年7月30日と収録章の構成、引用・転載についての記載の一次情報として(2026年9月確認)
  2. *2 参考:IPA「DX動向2026」(本文)(https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/rcu1hd0000017uk8-att/dx-trend-2026.pdf)。図表2-14・図表2-15・図表2-16・図表2-17・図表2-20についての記述、23.9%・3.5%・36.0%・28.7%・33.4%・80.0%・55.4%・33.5%・16.3%・27.8%・31.0%・21.1%・14.6%、各図表の集計対象と外れ値の扱い、2024年度の選択肢の分かれ方の注記の一次情報として(2026年9月確認)
  3. *3 参考:IPA「DX動向2026」(データ集)(https://www.ipa.go.jp/digital/chousa/dx-trend/rcu1hd0000017uk8-att/dx-trend-data-collection-2026.pdf)。調査対象・調査期間・調査項目数・調査対象数・有効回答数・抽出方法・想定回答者の一次情報として。2026年7月30日第1版発行(2026年9月確認)
  4. *4 参考:IPA「ウェブサイトのご利用について」(https://www.ipa.go.jp/siteinfo.html)。引用・転載の条件として資料が参照を指示している記載の確認として。出所の明示を求めるもの(2026年9月確認)




View