LASSIC Media らしくメディア

2026.09.19 採用支援コラム

エンジニア中途採用の選考期間|内定から入社日までの目安

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

白い机の上に予定を書き込む用紙とノート、ゼムクリップ、ペンが置かれている写真。人は写っていない

この記事の結論

  • エンジニア中途採用では、応募から内定までの選考期間と、内定から入社までの期間は、長さを別々に見積もります。
  • 転職した人が前の勤め先を辞めてから次に就くまでの期間は、1か月未満までで53.7%です。
  • 辞めてから次に就くまでの期間は人によって違うので、入社できる時期は候補者本人に確かめます。

※ 本記事は2026年9月時点の公式情報(省庁・公的機関、および製品やサービスを提供する事業者が公開している資料)に基づきます。

面接を何回にして、内定までどのくらいで出せばよいのか。内定を出しても、実際に入社してもらえるのがいつになるのか見当がつかない——。エンジニアの中途採用では、こうした迷いがつきものです。エンジニア中途採用の選考期間とは、応募を受けてから内定を出すまでの長さのことで、その先に、候補者の退職の手続きと入社までの期間が続きます。

日程を組む手がかりとしては、転職した人が前の勤め先を辞めてから次の勤め先に就くまでの期間を集計した、厚生労働省の調査が使えます。ただし万能ではなく、選考そのものの長さを測った数字ではありません。本記事では、エンジニアを採用する開発現場のマネージャーに向けて、選考期間と入社までの期間の違い、調査に出てくる離職期間の長さ、選考期間の決め方、そして業務委託と組み合わせるときに確認したい点を整理します。

選考期間と入社までの期間

中途採用の日程は、大きく2つに分かれます。前半は、書類選考から面接を経て内定を出すまでで、これが選考期間です。面接の回数や間隔、合否の出し方は、採用する会社が自由に設定できます。後半は、内定を出してから入社するまでです。候補者が別の会社に勤めているなら、この間に退職の手続きや仕事の引き継ぎが入ります。こちらは候補者の事情で決まる部分が大きく、会社の側だけでは決められません。

2つを分けておくと、日程が延びたときに、どちらで延びたのかを確かめられます。面接の日程が合わずに内定が遅れたのか、内定は早く出たのに入社日が先になったのかで、次に見直す手順は変わります。なお、応募から内定までの選考期間そのものを測った公的な統計は見当たりません。内定から入社までの期間に近いものを測った調査として、次の節で厚生労働省の調査を見ていきます。

離職から就職までの期間

厚生労働省の「令和2年転職者実態調査」は、転職した人に、直前の勤め先を離職してから現在の勤め先に就職するまでの期間を尋ねています。*1 令和2年は2020年です。調査は数年おきに行われていて、結果の概要が公開されている最新の調査は令和2年のものです。*2

直前の勤め先を離職してから現在の勤め先に就職するまでの期間(厚生労働省「令和2年転職者実態調査」図表データの表20。「正社員」は現在の勤め先での就業形態)
期間 総数 正社員
離職期間なし 26.1% 27.0%
1か月未満 27.6% 26.9%
1か月以上2か月未満 13.3% 14.5%
2か月以上4か月未満 12.9% 12.5%
4か月以上6か月未満 4.6% 4.0%
6か月以上8か月未満 3.5% 3.3%
8か月以上10か月未満 1.7% 1.9%
10か月以上 5.5% 4.2%
不明 4.8% 5.8%

転職者全体では、離職期間なしが26.1%、1か月未満が27.6%でした。*1 2つを合わせると53.7%で、半分を超えます。4か月未満の人は合わせて79.9%、4か月以上の人は15.3%で、残りの4.8%は期間が不明の人です。

現在の勤め先が正社員の人に限っても、分布の形はほとんど変わりません。離職期間なしが27.0%、1か月未満が26.9%です。*1

離職期間と選考期間の違い

前の節の数字は、選考にかかった期間ではありません。この調査では、応募や面接の時期は尋ねていません。*1 数えているのは、あくまで前の勤め先を辞めた日から次の勤め先に就いた日までです。

たとえば、在職のまま転職活動をして次が決まった人は、離職期間なしに入ります。選考に3か月かかっていても、離職期間はゼロです。反対に、前の勤め先を辞めてから活動を始めた人は、選考が短くても離職期間が1か月を超えることがあります。選考を短くすれば離職期間も短くなる、という関係は、この表からは出てきません。

採用する側がこの数字から使えるのは、内定を出した後に入社までどれだけ空くかの目安です。1か月未満までで半分を超える一方、4か月以上かかる人も15.3%います。エンジニア中途採用の日程を組むときは、選考期間は自社の手順から決め、入社までの期間は人によって大きく違うことを前提に候補者に確かめる、という分け方になります。

選考期間はどう決めるのか

選考期間の決め方として、次の3つを挙げます。

選考期間の決め方3つを箱で示した図。1つ目は選考期間と入社までの期間を分けて決めること。2つ目は面接の間隔を決めること。3つ目は入社までの見込みを1か月で置くかどうかを決めること。離職期間なしと1か月未満で53.7%、4か月以上が15.3%という値は、厚生労働省「令和2年転職者実態調査」図表データの表20から計算。

1つ目は、選考期間と入社までの期間を分けて決めることです。前半の選考にどれだけかけるかは、社内の手順から決めます。2つを1つの数字で管理すると、全体が延びたときに、面接の段階で延びたのか、入社日が先になったのかを見分けられなくなります。

2つ目は、面接と面接の間隔を決めておくことです。面接の回数を減らしても、次の面接まで2週間空けば、選考期間は全体として延びます。一次面接の結果を何日以内に伝えるか、最終面接の日程をいつまでに候補者と調整するかを先に決めておけば、実際にかかった日数と見比べられます。

3つ目は、1か月ほどで入社できるかを、選考の途中で候補者本人に確かめることです。離職期間なしと1か月未満で53.7%ですが、4か月以上の人も15.3%います。どちらに当たるかは人によって違うので、推測で決めずに、面接の場で入社できる時期を尋ねておきます。

つまずきやすい点

一つ目は、調査の数字を今の自社の目安としてそのまま使うことです。この表は2020年の調査のもので、その後の変化は反映されていません。エンジニアの転職の動きは年によって変わるので、表の分布は、入社までどのくらいの幅があり得るかを知る手がかりとして使います。

二つ目は、エンジニアだけの数字だと受け取ることです。この調査は職種を問わず、転職した人全体を対象にしています。*1 エンジニアに絞った集計は、図表データには載っていません。エンジニアの入社までの期間が全体と同じだと決めつけずに、候補者ごとに確かめる必要があります。

三つ目は、面接の日程を会社の都合だけで決めてしまうことです。候補者が在職中なら、面接に出られるのは勤務の前後や休みの日に限られがちです。面接する側の予定だけで日程を組むと、候補者の都合が合わずに次の面接までの間隔が空き、選考期間が延びてしまいます。

外部に委託するときに確認しておきたい点

業務委託で開発に加わる専門人材を探す場合には、前の節までの分布は当てはまりません。調査が数えているのは、勤め先を変えた人が辞めてから次に就くまでの期間だからです。*1 委託の場合に、依頼してから人が見つかって作業を始められるまでどれだけかかるかは、委託先に尋ねて確かめます。

採用にするか、業務委託にするかを決めるときは、いつから人が必要かを先に決めておきます。採用で進めるなら、選考にかける期間と、内定から入社までの期間を合わせて、その時期に間に合うかを見ます。間に合わない期間があると分かっていれば、その期間だけ業務委託の専門人材に加わってもらい、入社後に社員へ作業を引き継ぐという進め方もできます。

中途で入った人が早く辞める理由は「なぜ中途エンジニアは早期に離職するのか」で、入社した人の受け入れの進め方は「リモート採用のオンボーディング|厚労省が挙げる6か所」で扱っています。採用と委託の使い分けは「エンジニア採用と外注依存、技能継承の手段は中途採用56.2%」にまとめました。

まとめ:選考期間で確かめておきたい3つの点

エンジニア中途採用の選考期間を決めるうえで、確かめておきたい点は3つに整理できます。第一に、応募から内定までの選考期間と、内定から入社までの期間を分けて決めること。第二に、面接と面接の間隔を先に決め、実際にかかった日数と見比べること。第三に、辞めてから次に就くまでの期間は人によって大きく違うので、入社できる時期を選考の途中で候補者に確かめることです。この3点を踏まえておけば、「内定は早く出せたのに、入社が思ったより先になって開発に間に合わなかった」という事態を避けやすくなります。選考の日程の組み方に迷いがあれば、外部の手を借りるのも一つの選択肢です。

LASSICに相談するメリット

選考にかける期間と、内定から入社までの期間を分けて決めておくと、会社として、いつまでに入社してほしいかを候補者に先に示せます。必要な時期に採用が間に合わない見込みなら、その期間だけ業務委託の専門人材に加わってもらう分け方もできます。

Remoguは、株式会社LASSICが運営するフリーランス・業務委託のITプロ人材サービスです。リモート前提で全国から登録が集まっており、登録は約20,000名規模、その約8割が開発系です。人材が必要になった時点から4時間以内に候補者を提案し、最短1週間で実際の業務開始まで進みます(条件によっては実現できない場合があります)。

よくある質問

男女や就業形態で、離職から就職までの期間は違いますか

大きな違いはありません。男性は離職期間なしが24.7%、1か月未満が26.8%、女性は離職期間なしが27.9%、1か月未満が28.7%で、どちらもこの2つで半分前後です。*1 現在の勤め先が正社員以外の人でも、離職期間なしが23.4%、1か月未満が26.8%で、合わせると50.2%でした。

選考期間を何週間にすればよいかの目安はありますか

応募から内定までの長さを測った公的な統計は見当たりません。自社でこれまでにかかった日数を、面接ごとの間隔も含めて記録しておくと、次の採用で目安を決めやすくなります。

もっと新しい調査の結果はありますか

転職者実態調査は数年おきに行われていますが、結果の概要が公開されている最新の調査は、令和2年(2020年)のものです。*2 新しい結果が公開されたら、分布が変わっていないかを見直すとよいでしょう。

入社時期の見込みを立てたいとき

いつから開発に加わってもらいたいかが決まっていれば、その時期に合わせてご相談いただけます。選考の日程をこれから組む段階でも承ります。

Remoguとリラシクなら、リモートワークで働く社員の候補者も、業務委託で開発に加わる専門人材も探せます。

Remoguは、リモート前提で全国から即戦力のITプロ人材を調達するサービスです。リラシクは、扱う求人がすべてリモートワークのITエンジニア専門転職エージェントです。どちらもLASSICが運営しています。

無料相談はこちら

出典

  1. *1 参考:厚生労働省「令和2年転職者実態調査」図表データ(Excel)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/xls/6-18c-r02-zuhyo.xlsx)。出典:厚生労働省「令和2年転職者実態調査」図表データ。個人調査の表20(性・年齢階級・転職活動期間の有無・現在の勤め先の就業形態、直前の勤め先を離職してから現在の勤め先に就職するまでの期間階級別転職者割合)を参照。分母は調査に答えた転職者。区分の合計(53.7%、79.9%、15.3%、50.2%)は表の値から計算(2026年9月確認)
  2. *2 参考:厚生労働省「雇用の構造に関する実態調査(転職者実態調査)」(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18c.html)。出典:同調査の一覧ページ。結果の概要が公開されている最新の調査が令和2年調査であることを参照(2026年9月確認)




View